
2018/7/1
シリア北部のコバニという街で、ラジオ局を立ち上げた大学生のディロバンの活動を映したドキュメンタリー。
イスラム国に占拠され、空爆により街は瓦礫の山になっている。空撮すると、真っ白。
ラジオ局と言っても最低限の機器しかないし物理的に暗すぎる。
それでも、ラジオ番組らしく、生活情報、ゲストコーナー、音楽コーナーと定番の構成でラジオを流す。
流れる音声自体は、文化も場所も遠い日本に住んでいる自分でも馴染み深い雰囲気。
しかし、その音声が流れている環境は、それとしかいいようのない廃墟。
コバニに戻ってきた人々が最初に始めたのが、死体の処理。
空爆後の人間の形がほとんどのこっていない死体を重機で掘り出して回収する。
と思ったら、むき出しの下半身のみの死体が出てきて生命の名残に震える。
特にラジオ局を立ち上げる苦労が描かれているわけではなく、淡々と彼女の活動が映されている。
人々の笑顔と空の美しさがやけに印象に残る作品だった。
映画『ラジオ・コバニ』ラベー・ドスキー監督 より日本へメッセージ
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