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遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

ポケット企画『いない、いない、いない』(札幌試演会)

2025-07-19 23:14:10 | 演劇を見てきた

2025/7/19

あした稚内公演に旅立つ前に札幌で試演会。

そんな状況で、ちゃんと劇場おさえてセットを組んでお客さんを呼ぶこと自体がすごい。

どんな感じなのか興味を持って観に行く。

稚内では養護学校の小学生がお客さんとのこと。パトスの客席にも子供が目立つ。

演者も衣装のままお客さんを誘導しながら、ゆるい雰囲気で開演する。

勇者に選ばれた子供の父親が、子供の代わりに勇者としての務めを果たそうとする話。

オープニングのやりとりはよくわからなかったけど、剣と盾のリズミカルな掛け合いや、橋を渡る渡らないのシーンで、お子さんが良く反応していた。

特に橋のシーンで高所を恐がる演技力勝負の場面がお子さんに伝わっていたのは収穫だと思う。

こういう試演でリアクションを見ながら、本番までに微調整できる。

予算組みとかどうなっているんだろうと思いつつ、おもしろい試みだった。

(ターミナルプラザことにパトス)

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大人の事情協議会『屋根の上の白い猫』

2025-06-21 23:47:32 | 演劇を見てきた

2025/6/21

・老人と二人の孫が、ヘンゼルとグレーテルの話の中に呼び寄せられ、それぞれの苦い過去と向き合う話。

・「ヘンゼルとグレーテル」の知識は断片的にしかなかったので、青空文庫にて後追い。Wikiには子供の口減らしの話だと書いてあった。そうだったんだ。

・席はほぼ満席。上手側の通路がないくらいの盛況。前説から温かい雰囲気でよく笑いが起こる。

・ところどころのくすぐりは、おもしろいものでもそうでもないものでも、とにかく演者さんがやり切っている感がある。腕がしっかり振れている。

・最初に猫が出てくる。猫の動き、特に足音の感じが非常に猫っぽく、期待感をあおる。

・「異世界転生(転移)」に該当する作品は山ほど出ているし、今ではすっかり大喜利化しているので、今やるにはむしろハードルが高い。

・本作では、転生、転移先の世界がわりとふわふわしているので、話についていくのに苦労する。

・転生ものなら転生先の世界はひとつだけで元の世界とのカルチャーギャップが見どころだと思っていたけど、本作ではそういう感じでもない。観終わってからもしばらく考える。

・自分の中で腑に落ちたのは、本作品の転生、転移先の世界が汎用型TRPGのルールブックという解釈。古いけど「ガープス」みたいな感じ。

・共通のゲームシステムを利用して悪役令嬢ものと、ヘンゼルとグレーテルを同時進行させる。

・転移、転生先の世界にいる人たちはルールブック内のサンプルキャラクターみたいなこと。

・長々書いてみたけど、だいぶ難解。

・原作のある童話はわかるけど、悪役令嬢ものに関してはどういう話だったのか、実際に話らしい話があったのかはよくわからなかった。

・とりあえず、屋根の上の幻の猫みたいなビジュアル的なイメージから膨らませた話なのかなと感じた。タイトルそのまんまだったけど。

・歌詞的に津波で猫を死なせた話でいいんだろか。

・「ヘンゼルとグレーテル」のアイコンとも言えるお菓子の家が実際に出てくる。

・作中でサイズが小さめと言われていたけど、実際の住居としての家と比較するからで、舞台映えする程度には大きい。

・そのあとの展開には心底びっくりした。そういう使い方できるんだ。

(2025/6/20 20時 シアターZOO)

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ジョブキタ北八劇場『病は気から』

2025-06-20 00:32:17 | 演劇を見てきた

2025/6/19

・病気と地震におびえる男が、長女の結婚話をきっかけに孤独感を強めていく話。

・道新プレイガイドでチケットを購入。指定席。

・自動割り当てだったのか前後を間違えて指定したのか覚えてないけど、まさかの最前列。しかも色々あって真ん中。

・出演者にリアクションを見られたくないなとマスクをする。たぶん自意識過剰。

・花道もほぼ真横で、シーンによっては演者さんが前と横にいたりする。動きの多い芝居なので、フィールドレベルの野球観戦みたいな臨場感があった。

・せっかくの古典なので、事前に戯曲を読んで臨む。

・前説的なパートで、戯曲を読んだ人はいるか聞かれたけど、手を挙げる勇気はなかった。

・原作をちょっと調整したくらいではしんどい話だと思うので、翻案の自由度は高い。実際、だいぶん違う話になっていた。

・鈴木力衛によると、原作タイトルの直訳は「自分は病気だと思い込んでいる男」だけど、本作の主人公は喀血する程度には病気。

・性格もだいぶん違う。価値観の古さはあるものの、基本善良で弱気で周りから良い人に見られたい人。

・「地震」の要素が足されているし、結構がっつり話に絡んでいる。先の震災から時間が経っているとしても、どうしても地震とコメディは食い合わせがよくない。

・そこは承知で組み込んでいると思うし、作話的な事情だけではない何かがあるはず。そのためにわざわざ原作にいない登場人物を作っているくらいだし。

・エレキくんの間と声色で助手を黙らすのはさすが。

・音楽と舞踏で地震を表現する見せ方に緊張感があるし、他のシーンのつなぎ方もスムーズでとてもきれい。

・原作でも作中でモリエール本人をネタにしているので、終盤のメタ的な展開に納得感がある。

・マインドブロックバスターを検索してみた。ネタにして大丈夫なタイプの資格なのかはよくわからなかった。

・メガネなのに目つぶしを食らう。

・衣裳はだいぶ好き。舞台美術とも色味があっている。

・調剤師は娘と恋人をくっつけたほうが都合いいので協力するほうにいくかと思ったら違った。

・純粋なコメディと言うより、責任ある立場にいる中高年男性の孤独を描いた人間ドラマだった。

(ジョブキタ北八劇場)

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ポケット企画『わが星』

2025-04-12 02:38:13 | 演劇を見てきた

2025/4/11

・とある家族に生まれた子どもと、星の一生を重ねて描いた話。

・ままごとのホームページには「時報で奏でるラップ・ミュージカル」と紹介されている。戯曲も読める。

・前説でワイヤレスマイク使用のため、スマホの電源を必ず切るよう言われる。劇場は久しぶりで何度も確認してしまう。

・演劇に詳しくない人でも、見れば簡単に「そりゃ月単位で練習期間いるわ」と納得できるぐらい、セリフや動き、演奏との掛け合いが複雑かつタイト。

・最初から等間隔の歩き、同時発話、文字単位の掛け合い。ミスがごまかせない。聞いているほうも緊張する。

・時報にあわせたセリフ。単なる形式に留まらず、そのまま作品テーマに結びつく仕組み。相似形を成す人間と宇宙の時間進行を組み合わせて同時に見せる。

・宇宙の100億年を引き合いにして、最終的に人間の一生は尊くて素晴らしいという話になる。

・全然違うところから始まって、ちゃんとソートン・ワイルダーの『わが町』と似た感じの感動に着地する。

・高い精密さが求められる一方で、演者からあふれ出す熱量があってこその作品でもある。

・「わたし」役のさとうともこさん。子供演技に様式の持つ力強さを感じる。小さくてかわいらしくて強い。

・おばあさん役の河野千晶さん。妙にキレがいい動きだなと思っていたら、本職はダンサー。面白い配役。というか、目黒紅亜さんの動画チャンネルの人だった。

・先生役の恒本礼透くん。こういうタイトな作品で、(たぶん)アドリブっぽい動きを入れていたのはさすが。たまたまかもしれないけど、見ているほうも、ちょっと一息ほしい時間帯でもあった。

・夫と妻がそれぞれの一日を語ってから改めて重ねて聴かせるのはよくできているし、大人たちが頑張っている間、ずっと油断しきった様子で寝ている子供という構図もよかった。

・「東京の平凡な家族」を想定した作品だろうけど、もうだいぶ平凡の定義も変わってしまったと感じる。

・生演奏は本公演の売りのひとつではあるけど、もう少しセリフの言葉を聞きたかったところもあったかも。

・たぶん上演を重ねるごとに精度と熱量が増す。スケジュール的に無理だけど、楽日も観たかった。

・なので、迷っている人がいたら観に行ったほうがいいと思う。

(生活支援型文化施設コンカリーニョ)

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竹林亮監督『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(2022年)

2024-12-26 22:44:49 | 演劇を見てきた

2024/12/26

・広告の下請会社のスタッフたちが、修羅場の一週間のタイムループから抜け出そうとする話。

・評判がいいのは聞いていたけど、タイムループものはかったるいなって思って敬遠していた。

・見てみると確かにテンポがいい。映画好きの社員が即座に解決に向けて仮説を出してくるし、見せ方も二回目以降のループはだいぶん端折ってくれる。

・社畜らしくみんな目は死んでいるし得手不得手はあるけど、それぞれ頭がよく、計画を邪魔してくる身内がいない。気持ちよく見られる。

・全体の尺が82分。軽い。

・「考えようによっては、うまくいくまで仕事を何回でもできるってことですからね」と、タイムループ脱出を目指しながら、仕事の精度をどんどん上げていく人。

・スライドのシーンで笑ってしまう。

・ちょうど全体の半分くらいで新展開が始まる。

・キーパーソンの永久部長という直球過ぎる名前。

・演じているのはマキタスポーツ。

・ホントにしょうもないギャグでも一朝一夕では出せない味が出ている。お笑い芸人としての練度なんだろうか。

・月曜日の記号としてのジャンプ。

・実は常に機嫌がいいというだけで上司の才能がある。

・「合点承知の助!」で感動させるのはすごい。

・「自分の夢とみんなこと、どっちが大事ですか」に対する回答も気が利いている。

・出演者の中でいちばんキラキラしているのが、彼だったりする。

・一挙手一投足面白い。どんどん可愛らしさが増していく。最後の頭下げるところもいい。

・他の登場人物たちは、ヒロインを含めていい意味でキラキラしていない。存在感が生々しい。

・最初のうちは、同じ部署にいながら個人事業主みたいな働き方をしている彼らが、だんだんチームとして成長していくところも気持ちいい。

・「だいぶ好きになってきました」の掛け合い好き。作品の質は読み手の熱量にも依存する。

・マンガの内容がよくできているぶん、タイトルが絶妙にかっこ悪くて売れなそうだなとは思った。

・取引先の男は若い女性が相手だと強気になるタイプ。ひどい。

・闇落ちした社畜たちが光の社畜になっていく話だった。

(U-NEXT)

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野村大×上田龍成×長谷川恒希合同公演「ショートプレイバック ’24」

2024-12-21 20:05:19 | 演劇を見てきた

2024/12/20

30分程度の短編演劇と幕間のショート映像。

長谷川恒希『市長選』

・市長選にジャンボタニシ撲滅を公約として立候補した根本氏の妻が、田んぼで実際にジャンボタニシを駆除しつつ、自ら演説したり夫のフォローをしたりする話。

・ジャンボタニシの語感はファニーだけど、外来種の問題はわりと深刻なので茶化しにくい話題だったりする。

・撲滅への抵抗感に対しては外来種を駆除しないと在来種に悪影響が出る話をしてほしいなとか、現職がその公約をもらっちゃえば根本氏の票も取り込めるなとか、ワンイシューで戦うなら市長よりも市議会議員がいいのではとか、わりとまじめに考えてしまう。

星くずロンリネス『ポーキーズポーキーズ』

・ある男が、同棲中の彼女の出張をきっかけに、パチスロ形式で自身の残念な秘密が明らかになっていく話…でいいんだろうか。

・基礎知識がないので、海物語や鉄の球くらいはわかるけど、他の文脈がどう取り込まれているのかわからず。

・コンカフェとか地面師のパチスロとかあるのかな。

・テトリスをやりすぎた人は現実の街並みが全てブロックに見えてくるとか、将棋のプロ棋士が森羅万象を将棋に例えるとか、その系列の話として理解したつもりになる。

・地面師は見てないけど、たぶん櫻井くんの役は完成度高いんだろうなと思う。

野村大『バンクノートキャロル』

・新紙幣のデザイン案から北里柴三郎が抜け出てしまい、マスコミに発表するまでに中に戻らなければいけなくなる話。

・今回も幕があがって5秒の佇まいで、もう余計なこと考えなくていいんだという安心感を得る。

・メガネやスマホを受け取るときの一人芝居ならではの仕草。自然すぎて違和感を持つヒマもなかった。

・演技の本質とは少し違うんだろうけど、こういう工夫を見ると得した気持ちになる。最後の演出も不思議で楽しい。

・形式的にやりがちな一人二役の必然性もあるし、キーワード(新紙幣発行)からコンセプト(紙幣から北里が抜け出す)、コンセプトを補強する落語や金言の引用、そしてテーマ(名もなき天才職人の葛藤とその克服)につなげる手際の良さ。

・「2024年の出来事」というお題をきちんとテーマまで昇華させている。

・野村大さんの一人芝居は長らく見ているので、今になって一番好きだと思える作品に出くわすとは思わなかった。びっくり。

※幕間のショート映像で、ものすごい勢いでクイズの回答を間違えまくる黒瀬咲希さんがおもしろかった。あの勢いはうらやましい。

(12/20 19:00 演劇専用小劇場BLOCH)

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yhs『四谷美談』

2024-12-03 22:11:51 | 演劇を見てきた

2024/12/1

・歌舞伎俳優の伊右衛門が、元恋人への愛に執着する妻に苦しめられる話。

・同じ演目で3回目の観劇。2013年と2016年。

・断片的な記憶はあるもののほとんど覚えていなかった。新鮮な気持ちで人間関係の把握に難儀する。

・前回までは客席が舞台を挟む変則的な形式になっていたけど、今回は一方向で目に付くのは映像用のスクリーンのみ。余計な飾りつけはない。内容勝負。

・伊右衛門役が能登英輔くん。今まであまり感じたことのないタイプの貫禄を感じる。影のある渋さ。

・岩→祝への役名の変換が好き。

・ギャグでお客さんを映像に慣らしてから、本命のシーンをぶち込んでくる。細かいことだけど手際がいい。

・敵役の与茂七役を演じた佐藤亮くんをはじめとして、新しく加わったメンバーはみんな好演だったと思う。

・与茂七が死んでから次のシーンまでがとても長く、途中から目が離せなかった。演劇のお約束として多少は動いてもいいと思うけど、しっかり死んでいた。

・無機質な死体とは対極にある役者根性のなせる技だと思うけど、何か技術的なコツがあるんだろうか。

・冒頭、ツイッターのRT機能を模した状況説明が相変わらず軽妙で楽しい。

・最後はリポストに変わっていたけど、コロコロ変わるSNSの仕様にどこまで付き合うかは難しいところ。

・エコーがかかったようなリポストの聞かせ方は今までもあったかな。拡散の勢いを感じさせて好き。

・今更だけど、うまい棒の彼はいったい何をやっているんだろう。初演から10年以上たってやっと気になってきた。あれで閲覧数を稼げると思っているのか。

・話が進んでいくにつれ、真相らしきものが明らかになっていく。事実は小説より奇なりという言葉があるけど、そもそも事実と虚構は簡単に区別できるものではない。

・極限状態で存在しない者を見てしまったり、言っていないことが聞こえてしまったり、現場にいた人間でさえ、事実を見失ってしまうことはある。

・ましてや、有象無象のSNSの言っていることなんて信用できるはずがない。

・一昔前はSNSは弱者のためのメディアだったんだけど、今はそういう感じではない。

・嘘の皮をはぎ続けているうちに、ごくシンプルな三角関係が現れるという展開がきれいだった。

(12/1 13時 コンカリーニョ)

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劇団・木製ボイジャー14号『ドララ・キュララ』

2024-11-30 19:52:39 | 演劇を見てきた

2024/11/30

・札幌から離れた小さな町で、吸血鬼による多数の失踪や殺人事件が起き、住人たちが混乱する話。

・中心人物は大学で知り合って長く親友関係にある女性二人。演じるのは寺地ユイさんと山崎亜莉紗さん。

・以前、二人芝居を書いたことのある二人。久々にコンビで見られて懐かしい気持ちになる。

・複数のカラフルなボックスが並ぶ舞台美術がきれいで、特に十字架型の装置はモチーフに密接に結びつくだけでなく、自動車やベッドにもなる。汎用性が高い。

・ドラキュラという、たぶん世の中で最も有名な架空の存在が題材。

・本作のドラキュラ観は、どちらかというと悲劇的な存在として描かれているようにも見えるけど、そうでもない者、全然そうでもない者もいて、どう受け止めていいのか迷う。

・少なくとも三人の吸血鬼が出てくるけど、それぞれ全然ジャンルが違う。

・特に巨大なドラキュラは、人形で表現され、見た目がかなりデフォルメされている。

・北海道の田舎町で、あの大きさで、常にタキシードみたいなのを着ていたら、目立ってしょうがないと思うけど少しは周りに適応しようとかないんだろうか。

・たぶん山崎さんの演じている感じが一番自然で、実際にあの場所で吸血鬼が存在していたらああいう風にならざるを得ないような気がする。

・演出表現の手数が多い。人形やブルーシート、すだれ状の仕切りなど、一覧にして公開したら喜ぶ人が多いと思う。

・若いお母さん役の竹道光希さんの演技がとっちらかっててよかった。言葉の意味が繋がってないセリフが多いので覚えるのが大変そうだし、それをあの勢いで言うのは簡単じゃないと思う。

・おとぎ話のようでもあり、シスターフッドのようでもあり、風刺のようでもあり、日常系ファンタジーのようでもあり、そのどれでもないような、つかみどころのない話だった。

・自警団のところで急に生々しくなるのが怖い。

・白いふわふわに赤いチカチカしている物が何だったのか最後までわからなかった。

・今のところはアルビノの蝙蝠だと思っている。

(11/29 20時 シアターZOO)

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劇団words of hearts『博士と過ごした無駄な毎日』

2024-10-21 11:29:42 | 演劇を見てきた

2024/10/18

・戦時中、江別で木製戦闘機の開発に携わった人々が満足な成果を得ることなく終戦を迎える話。

・初演も見ているので、同演目二回目の観劇。

・「博士」は当時作られていた戦闘機の愛称。

・「無駄」というのは、実戦に間に合わなかったという時期の話でもあり、木製戦闘機で戦おうとする発想そのもののことでもある。

・戦争の悲惨さをセンセーショナルに見せるような作りではなく、地続きのはずの戦場と目の前の作業に追われる日常との乖離を見せる方針。

・戦場で肉親が死んでも死んだという情報しか残らない。

・大規模な自然災害もそうだけど、誰でも有事に直面するまでは平時。ネット社会の現代ですら、平時に有事のことを想像するのは難しい。

・滑走路を組み込んだ美術がかっこいい。上部のガラス部分の曇りも味がある。高村由紀子さんの舞台美術はいつも楽しみ。

・初演の記憶がそんなにあるわけではないが、にぎやかな女工三人の掛け合いの練度が上がっている。

・最後のお菓子を食べるシーンで「いただきます」と手を合わせるところ。頭で考えていたら、あんなにリズムよくできないと思う。

・温水元さん演じる所長の語り口が軽快。間の取り方やスピードがお客さんの呼吸を感じながら話してるよう。

・人は弁当箱の包みをくわえたまま話せるものなんだ。

・本庄一登くんの見た目の威圧感がすごい。特別な服装ではないのに、当時の雰囲気を感じさせる着こなし。

・見た目から女工三人との対比ができている。

・映画『風立ちぬ』で描かれていた、技術者の喜びと人殺しに携わる苦悩との葛藤を思い返すと、どこまで爽やかな青春劇として描いていいのかという疑問は残る。

・それも国の中枢と地方の温度差とは言えるのかも。

・アフタートークは作演出の町田誠也さんと街歩き研究家の和田哲さん。

・史実と創作の違いなど。宿探し以外は大体もとになるエピソードがあるとのこと。

・質問コーナーで、客席にも江別の方や作品関係者の方が来場されていたことがわかる。

・近現代の史実を題材にしている以上、上演して終わりではなく、現実との関わり方も重要になる作品なんだなと勉強になった。

(10/18 15:00 生活支援型文化施設コンカリーニョ)

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北星学園女子高等学校『ホット・チョコレート』

2024-10-16 20:58:13 | 演劇を見てきた

2024/10/15

・自分の詩に曲をつけてくれたバンド仲間の親友が転校することになり、引っ越しの荷造りを手伝っているうちに、自身の環境の変化を受け入れていく話。

・今の生活が充実しているほど、その時間を失うことが怖くなってしまうことはある。

・特に大人と比べるとタイトな時間制限のある高校生(or高校生経験者)は共感しやすい題材だと思う。

・平凡と言えば平凡な題材でもあるので、どうやって表現するかが腕の見せどころ。

・本作では、直接的な表現や大袈裟な事件などは採用せずに、親友の引っ越しだったり、幼馴染に彼女ができること、進路とジェンダーギャップ、昔のままではいられない環境を丁寧に表現していた。

・ほとんど「時間が過ぎゆくのが寂しい」だけで説得力のある一本の話ができている。強い。

・微細な心理表現が必要な主役の二人。演技として不自然なところが少なく、ストレスなく観ることができた。好演。

・ホットチョコレートのくだりはとてもよかった。あそこで牛乳とチョコを買ってくるセンス。

・本作では、別時空の人と思われる大人っぽい女性が一人、登場人物の女子高生たちの中に紛れ込んでいる。

・素直に見ればミオの将来の姿になるんだけど、今回のお話のなかでの役割がいまいち飲み込めず。

・あそこで自暴自棄にならず、ミルクとチョコレート買ってきたから今の自分があるみたいな感じなのかな。もうちょっと情報がほしい。

・主演の二人だけでなく、全体的に演技が見やすい。

・演技経験の少なそうな人もいるにはいたけど、うまく配役されていて気になりにくい。

・舞台袖からすでにわちゃわちゃしている感じがかわいい。

・彼女がいるのに幼馴染女子からノートを借りる男の無神経さ。彼女は彼女なりに抱えているものもありそう。

・引っ越しの準備で舞台上が少しずつ空っぽになっていくアイディアもおもしろかった。

(10/14 17:00 教育文化会館小ホール)

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