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遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

箱劇『野ばら』

2025-07-24 23:35:54 | 観劇三昧

箱劇『野ばら』(観劇三昧)

小川未明『野ばら』(青空文庫)

2025/7/24

人気のない国境線で、双方の国の警備兵二人が、少しずつ仲良くなっている話。

小川未明原作の「野ばら」を紙芝居にして、岡山県の奈義町現代美術館で上演する。

加えて、常設展示の宮脇愛子さんの作品「うつろひーa moment of movement」を舞台美術のように組み合わせる。

こういうコラボの仕方もあるのか。

最初から木枠を並べ、台座を組み立てるところからお客さんの前で行う。

紙芝居はメインで語る人とサポート役でパートを分けている。

ただ語るだけではなく、軽く動いたり、お子さんに話しかけたり、歌ったり、演奏したりもする。

メインの演者である申瑞季さんが朗々とした語り口で場を掌握していた。

急に韓国語を話し始めたときは、何か政治的な話が始まったのかと身構えたけど、相手の人は英語で返していたので、そんなに緊張感のある演出ではなかった。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2020/09/27

■キャスト
申瑞季(青年団)
ジェイク デイビス
くりはらりゅう
角ひろみ

■スタッフ
脚本・演出:角ひろみ
舞台美術:栗原立
作画:あさののい
制作:おかのまきこ
原作:小川未明

■あらすじ

【EPAD】
かみしばいと演劇と音楽の合わさったパフォーミングアーツ。小さくしまって遠くまで持ち運べ、箱から大きく立ち上がるように広がるポータブルな演劇を目指す。町々へ出かけて、地域の人々を巻き込みながら、子どもにも大人にも楽しんで体感してもらえるよう、うたとおどりを混ぜた立体的なかみしばいを行う。【あらすじ】隣り合った大きな国と小さな国の国境を守る老人兵士と青年兵士。少しずつ二人の心が近づいていく中で、国と国とはゆき違っていき、老人と青年は遠く隔てられていく。

EPAD・・・「緊急舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業」
(文化庁「文化芸術収益力強化事業」)の略称です。
本サイトでは、同事業において、新旧の舞台芸術の映像を配信できるように権利処理した作品に【EPAD】の印をつけています。

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演者unit炊込飯『as i am』

2025-06-24 22:32:57 | 観劇三昧

演者unit炊込飯『as i am』

2025/6/23

生まれ変わりのある世界で、生まれ変わろうとする男と、生まれ変わりを放棄しようとする男が語らう話。

狭い演技スペースで動きのない二人。

それを補うように雨やノイズ音のような音響演出がかなり凝っている。たまたまヘッドホンで聞いていたこともあって印象に残る。

具体的な場所は名言されてないけど、バス停の小さな小屋の中で時間をつぶしている学生同士に見える。

生まれ変わりのルールやこの世界における死の概念など、30分ずっと話をしているわりによくわからないところが多い。

ただ、何かしらの感情が動いているのはたしかで、言葉ではなく感情のキャッチボールはできていたように感じる。ちょっと熱量は高すぎるけど。

物語を見せるというよりも、お互いの感情をしっかりぶつけあうことを優先しようというコンセプトで作られた、実験的な話だと受け取った。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2025/03/02

■キャスト
山口聖矢/劇団ぐち座
三上雄大/劇団Tempa

■スタッフ
脚本・演出:ししど
制作:SpA
製作:​吉原愛莉

■あらすじ

人は誰でも生まれ変わることができる。
避けられない死は相変わらず存在するが、
誰もが健康で文化的な最低限度の次生を営む権利を有する。

つかさは交通事故にあった。
今生を終えて生まれ変わると決め友人のまことに連絡した。
まことは、今生で、生まれ変わる権利を放棄すると言う。

今生を終えようとするつかさは、
今生で終えようとするまことに、
会う。

そんな、たった、30分。

 

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演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第七話『おばあちゃんへ』」

2025-05-25 16:24:00 | 観劇三昧

演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第七話『おばあちゃんへ』」

2025/5/22

おばあちゃんへ手紙を書く女の子が母親に内容をチェックしてもらう話。

一応、登場人物は二人。おそらく姉妹。

手紙を書いた女の子がずっと喋っている。

フレームの外に母親がいる設定なので、今までに比べ、実際に声を出すことへの不自然さがだいぶん目立たない。

手書きで一通り書いたあとに、一番最初のところで間違えてたら凹むよね、というのもよくわかる。

ちょっとだけ先生の話題が出てきたので二話の先生かなと思ったけど、そうではなかった。

もう一人、妹と思われる画面の奥のほうで何やら手遊びをしている女の子がいる。話に一切絡んでくる気配がない。

ほぼ舞台装置みたいな状態だったが、最後に「やだ」と言っているのがおもしろい。労力をかけずにいいところだけ持っていく。

姉妹ふたりともかなり若い。というか子供。この子ら、本編にも出てくるんだろうか。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2021/07/29

■キャスト
新島沙結
永井凜

■スタッフ
作・演出・撮影・編集:加藤真史

■あらすじ

演劇/微熱少年第一回公演『縁側アロハ』前日譚一人芝居シリーズ

コロナ禍で制作・上演が中止となった『縁側アロハ』の前日譚をリモート一人芝居で制作し、上演への希望をつないだ。

第七話『おばあちゃんへ』 コロナ禍もひと段落つき、ひとびとが日常を取り戻そうとしている。沢渡家の娘たちは、数年ぶりに母の実家に里帰りすることに心躍らせ祖母に手紙を書く。

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演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第六話『ウクレレパラダイス』」

2025-05-24 20:33:00 | 観劇三昧

演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第六話『ウクレレパラダイス』」

2025/5/18

売れないミュージシャンが作曲の仕事を請け負うが、うまくオーダーどおりの曲が作れず悩む話。

独り言が多かったり、その独り言と同じ内容が書いてある依頼書を音読したり、ウクレレの扱いが何気に雑だったり、だいぶ煮詰まっている様子。

これから売れていくという感じでもなさそうで、それでも頑張って生きている感じの人というバランスに見える。

コンスタントに何か作っているような人でも、ごく短いスパンで見れば、こういうことを繰り返しながら、なんだかんだで形にしていくんだろうなと思う。

ウクレレでプログレの難易度が全く分からないので、検索してみたけど、やっぱりよくわからなかった。

コロナ感は全くなく、結婚式もやるようなので、方向性をつかみかそこねている。どこに繋がっていくんだろう。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2020/06/01

■キャスト
新井聖二

■スタッフ
作・演出・撮影・編集:加藤真史

■あらすじ

演劇/微熱少年第一回公演『縁側アロハ』前日譚一人芝居シリーズ

コロナ禍で制作・上演が中止となった『縁側アロハ』の前日譚をリモート一人芝居で制作し、上演への希望をつないだ。

第六話『ウクレレパラダイス』 売れないミュージシャン本城暁はコロナ禍ステイホーム需要でブームとなったウクレレによる新曲の制作を依頼されるが、クライアントからの依頼内容は無茶苦茶なものだった。

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演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第五話『メイクを落とすその前に』」

2025-05-22 12:29:00 | 観劇三昧

演劇/微熱少年「第五話『メイクを落とすその前に』」

2025/5/14

若手の官僚が鏡の前でカラ元気を出す話。

第三話と第四話は見つからず。話は繋がってないようだから気にせず続ける。

ほぼ後ろ向きで顔の表情は鏡で見せる。解釈の余地もあっておもしろい構図。

映像作品でも、少しフィルターがかかるので生々しさが減って、比較的演劇的な言葉遣いや演技が馴染みやすい。

最初の半分の時間を使って泣いて見せる。

シンプルな感情表現は簡単なようでしっかり見せようとすると難しいし、フィジカルに直結するので、うまくできればそれなりにリターンもある。

「ひどい顔」の連呼も色々想像させるし、全体的に、もっと言葉の数が少なくても成立しそう。

コロナ禍に関する直接的な表現は出てこなかったけど、五話まで進んでるんだから、あとは観ている側が補足していけばいいのかもしれない。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2020/05/06

■キャスト
成澤陽子

■スタッフ
作・演出・撮影・編集:加藤真史

■あらすじ

演劇/微熱少年第一回公演『縁側アロハ』前日譚一人芝居シリーズ

コロナ禍で制作・上演が中止となった『縁側アロハ』の前日譚をリモート一人芝居で制作し、上演への希望をつないだ。

第五話『メイクを落とすその前に』 中央官庁の若手官僚・矢板由夏子。上司のパワハラ・セクハラに悩まされながらも、恋人の存在を支えにコロナ禍を生き抜く。

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劇団WAO!『磯部家「ツリーハウス」』

2025-05-20 21:07:33 | 観劇三昧

劇団WAO!『磯部家「ツリーハウス」』(観劇三昧)

2025/5/16

脚本家と作曲家が淡々と世間話をしているうちに少しだけ二人の間に距離ができる話。

ふたりとも思い思いに本を読んでいる。ちょっとひとやすみ感覚で世間話が始まる。

自分も小さい頃、裏山と言えるような場所で遊んだこともあるし、秘密基地にも心当たりがあるけど、今の人も同じように共感できるんだろうか。

世間話の温度感そのままで、派手なことは何もなく、たった10分弱の会話でちゃんとおもしろいと思えるところまで持っていける。

「山と丘の違いは何か」という、心底どうでもいいけど答えは知っておきたいというくらいの設問もいいところをついている。

後々の展開から振り返ると、よくこんな設問を二つもひねり出したなと時間差で驚く。

表面的な問いかけとその返しを繰り返していくうちに、それらの言葉が裏でつながってきて、見ている人の感情を動かす。

掛け合いのお手本であり原型だった。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2021/12/18

■キャスト
磯部宗潤
金澤耕介

■スタッフ
脚本:磯部宗潤
演出:mai

■あらすじ
脚本家と作曲家が作り上げる
超絶シュールな二人の掛け合い
それは、日常のたわいもない会話から始まる

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演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第ニ話『みんなのイエーッ』」

2025-05-18 23:03:00 | 観劇三昧

演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第ニ話『みんなのイエーッ』」(観劇三昧)

2025/5/11

中学校の教師が、(おそらく)自宅で生徒から届いた暑中見舞いの手紙を音読する話。

自分は年賀状すら中学校の先生には送ったような送っていないようなという有様なので、暑中見舞いの文化がよくわからない。

地域差なのか、コロナ禍のリモート環境ではそういう授業があったのか。よく見るとハガキに住所書いてない。

一人芝居には、どうして登場人物が声を出すのかという問題が付きまとうけど、映像作品だと更に顕著になる。

実際、どうして彼女は音読しているんだろう。

たまには音読したい気持ちになることもあるだろうけど、どの程度、人に聞かせることを前提に話しているのかがよくわからない。

教師が手紙をとても丁寧に音読しているので、見た感じ一話目のラジオパーソナリティーの話と印象が重なる。

映ってないところにカメラがあって、リモート授業中なのかなとも思ったけど、違うっぽい。

基本的にはコロナ禍による分断と孤独感がテーマになっていきそう。

日常と、その日常にできてしまった裂け目を表現していく感じ。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2020/05/01

■キャスト
栗原一美

■スタッフ
作・演出・撮影・編集:加藤真史

■あらすじ

演劇/微熱少年第一回公演『縁側アロハ』前日譚一人芝居シリーズ

コロナ禍で制作・上演が中止となった『縁側アロハ』の前日譚をリモート一人芝居で制作し、上演への希望をつないだ。

第二話『みんなのイエーッ』 中学校の国語教師・本城深雪が生徒からの暑中見舞いを読む。リモート授業で分断を余儀なくされ不安を抱える人々の孤独を描く短編ひとり芝居。

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演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第一話『ラジ子の時間』」

2025-05-16 21:44:44 | 観劇三昧

演劇/微熱少年「縁側アロハ、その前に 第一話『ラジ子の時間』」(観劇三昧)

2025/5/10

ラジオパーソナリティーの女性が番組内でポール・マッカートニーの妻とのエピソードを紹介する話。

3分から6分の作品が9話まであるようだ。そのうちの第一話。

コロナ禍で公演中止になった作品の前日譚として製作されたとのこと。

あんなに大変なコロナ自粛期だったのに、説明がないとどうしてこういう作品ができたのかがわかりにくくなっている。

映像作品として作られているので、一人芝居と銘打たれているけど、あんまり演劇っぽさがない。

カメラの切り取り方で見た目の印象がだいぶん変わる。たぶん背景との兼ね合いなんだろうけど、斜め下から見上げるようなアングルはちょっと高圧的な印象を受ける。

色々手探りの状況で作られたであろうことは想像できる。

大きな話の起伏はなく、ストーリーと言うよりスケッチに近い。

どのように受け止めていい作品なのかはわからなかったけど、他の話を見れば線になっていくのかもしれない。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2020/04/17

■キャスト
小川裕子

■スタッフ
作・演出・撮影・編集:加藤真史

■あらすじ

演劇/微熱少年第一回公演『縁側アロハ』前日譚一人芝居シリーズ

コロナ禍で制作・上演が中止となった『縁側アロハ』の前日譚をリモート一人芝居で制作し、上演への希望をつないだ。

第一話『ラジ子の時間』
世界を覆うパンデミック下で不安を抱える人々にラジオパーソナリティ沢渡咲記が語り掛ける。

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ダダ・センプチータ『海に流れるぼんやりの記憶』

2025-05-13 21:45:00 | 観劇三昧

ダダ・センプチータ『(全景映像)海に流れるぼんやりの記憶』(観劇三昧)

2025/5/9

ペットの亡骸を抱えて海にやってきた二人がぎくしゃくした会話をする話。4分の掌編。

ペットの亡骸は、二人が幸せだった頃の象徴と言えるのかもしれない。

亡骸を海に流せば二人の関係性は終わるんだろうけど、流すところまでは見せない。

もう死んだペットが生き返ることはないのに、それでも躊躇しているのは、合理的に割り切れない男女の関係と重なる。

ただ、付き合うにしても別れるにしても、お互いそんなに執着はなさそうな会話。

ペットの水葬自体はやりようがあるけど、死体をそのまま抱えてきたようだから不法投棄になりかねない。

この二人はちゃんと調べてないっぽいし、実際そうなのかな。

二人の関係はどうしてこんなに冷え切っているんだろうとか、なんで海に流そうと思ったんだろうとか、どうしてペットを死なせてしまったんだろうとか、色々気になってしまう作品だった。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2022/04/11

■キャスト
サトモリサトル
梁瀬えみ

■スタッフ
作・演出:吉田有希

■あらすじ

2022年の佐藤佐吉演劇祭・三六闇市にて上演された5分間の掌編演劇です。
ペットの猫の死骸を手に、海まで来た男女のお話。

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笑の内閣『そこまで言わんでモリエール』

2025-03-29 20:15:46 | 観劇三昧

笑の内閣『そこまで言わんでモリエール』(観劇三昧)

2025/3/25

・モリエールの劇団への書き下ろしだったはずの戯曲が、ほぼ同時期に別の劇団でも上演されることになり、作家とモリエールや劇団員が対立する話。

・モリエールのことは「フランスの喜劇作家」というくらいでほとんど知らない。演劇では見たことないし、戯曲も『守銭奴』を読んだだけ。特に印象は残っていない。

・作中でもツッコまれていたけど、日本で外国の古典と言えばシェイクスピア一強。個人的にはイプセンくらい。

・モリエールの死後、その問題を起こした作家や近い人間の証言を聞いていく形式が採られている。

・設定を日本に置き換えているわけではないものの、いきなり盆踊りが始まったり、登場人物がおそろいの劇団Tシャツを着ていたり、上演後の様子もちょっと経験した人ならわかる雰囲気。タイトル通りダジャレもある。

・そんな不思議なバランスで成立させている。

・高尚さと対極にある感じはモリエール的と言えるかも。

・最初の30分くらいはそんな作中の約束事を見せつつ、劇団や人間関係の説明。ちょっと長く感じる。

・契約と仁義、劇団内恋愛、退団と移籍、創作への覚悟と現実との摺り合わせ、演劇を作り続ける中で直面する濃ゆい問題が表面化していくにつれ、尻上がりにおもしろくなっていく。

・作品のためなら人の道にそれたことでもするという信念に、常態化したセクハラやパワハラは含まれるのか。

・今なら完全にNGだけど、17世紀のフランスの話なので、ほぼ押し切られてしまっている。

・人の道を外れても表現者としては上みたいなセリフあったけど、現実には人の道を外れたうえに、表現者としても負けということも多いような気がする。

・現実にあった芸名改名問題までシレっと入っている。

・どっちもどっちみたいな無責任な相対主義みたいな見せ方だったらイヤだけど、人間は常に多面的で、決して悪い部分だけでは成立しないというまとめ方。

・語り手が過去を振り返る形式だからこその終盤の展開も見ごたえがあるし、そこからさらに非常に笑いの内閣らしい一捻り入っていることが本作を特別なものにしている。

・実際、唐突には違いないけど、とても馴染んでいた。

・モリエールを演じる髭だるマンさんと作演の高間響さんの関係性だからこそできる見せ方なんだと思う。

 

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2018/11/02

■キャスト
髭だるマン
高瀬川すてら
アパ太郎
熊谷みずほ
しらとりまな(てまり)
上原日呂(月曜劇団)
土肥希理子
由良真介
BANRI(Sword Works)
岡本昇也
山下ダニエル弘之
亮介(株式会社イリアモデルエージェンシー)
澤田誠

■スタッフ
作・演出:高間響
助演出:河井朗(ルサンチカ)
照明:真田貴吉
音響:島崎健史(ドキドキぼーいず)
舞台美術:竹内良亮
舞台美術助手:岩崎靖史
小道具:小原藍(睡眠時間)
舞台監督:稲荷(十中連合)
制作:合同会社Sword Works
宣伝美術・スチール:脇田友
映像撮影:竹崎博人(Flat Box)
サポートスタッフ:諸江翔太朗(ARCHIVES PAY)
義村夏樹(劇団抜きにくい釘)
企画・製作・主催:笑の内閣・京都芸術センター(京都公演)
助成:平成30年度文化庁便化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)(京都公演)・芸術文化振興基金助成事業(東京公演)
提携:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場(東京公演)
後援:アンティチュ・フランセ関西(京都公演)

■あらすじ
1665年12月15日 
 モリエール率いる劇団は、かねてから目をかけていた若手劇作家ジャン・ラシーヌの悲劇作品である『アレキサンダー大王』の5回目のステージの上演を終えていた。4回目の公演までは大入りしていたにも関わらず、この日は不入り。不思議に思っていた一同に、ライバル劇団であるブルゴーニュ座が18日から同じ作品を上演するという衝撃的な情報が入る。ラシーヌは、喜劇は得意だが悲劇が苦手なモリエール劇団の演技に納得出来ず、悲劇が得意なブルゴーニュ座に作品を持ち込んでいたのだ。上演期間中にライバル劇団に持ち込み、経営に打撃を与えるなど、信義に悖るし契約違反。それどころかラシーヌは、モリエール劇団で唯一気に入った看板女優マルキーズ・デュパルクの引き抜きまで画策していた。育てた恩を仇で返したラシーヌに落とし前をつけさせるために呼び出すモリエール。2人の長い夜がはじまる。

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