2025/5/15
・草津の駅員と新規参入してきたバス会社の社員たちがいがみ合いながら距離を縮めていく話。
・ドリフターズ映画は初めて。シリーズが続いたということは一作目が良かったんだろうと最初の作品を選ぶ。
・彼らはドリフターズとしてではなく、作中世界で生活する一般人として登場する。名前だけほぼ一緒。
・今見るとコントのノリそのままで特に違和感はない。
・1967年の作品なので、『8時だヨ!全員集合』が始まる前。当たり前だけど、みんなとても若い。
・動きや喋り方にかなりクセはあるものの、加藤茶の顔が特にきれい。つるつるしている。
・いかりやとハナ肇はバス会社側、加藤と仲本は鉄道側、高木ブーは中立的な立場の旅館職員と、各陣営にメンバーが分かれている。メンバー間で敵対関係ができているのがドリフっぽい。
・ただし、話の中心はドリフターズではなく、新しく駅舎にやってきた、三木のり平が演じる駅長。
・彼とその家族の話を主軸に据えている。
・ヒロインは新駅長の娘で中尾ミエ。スポーツできそうな感じの美人。
・敵対する陣営それぞれの身内の男女が恋仲になるという王道のロミジュリ展開。
・半世紀以上の前の作品だから古風で当たり前かもしれないけど、中年男性が「そうだろう、君?」とか「よろしい!」とか言っているのが味わい深くて好き。
・色々あって目覚まし時計を食べようとする碇矢に対して、三木のり平が「お茶!」と声をかけているのがおもしろかった。アドリブなのかな?
・どっちつかずの立ち位置に高木ブーがいるのは的確な配置。ある場所で当たり前のようにタバコを吸っているシーンはまさに彼の見せ場だった。
・乱闘シーンが妙にのんびりしている。素人同士のじゃれ合いという感じで、逆に新鮮だった。今の一般人はなかなか暴力を振るわないから貴重かもしれない。
・草津温泉というロケーションが情緒の塊。風呂場で逢引シーンするシーンも斬新だった。
・昭和中期の話なので、楽しむためには衛生感覚や家父長制の倫理観は、一度脇に置く必要はある。
・最後のトラブルを解決するところ、色々ツッコミどころはあるけれど、だからこそ想像できなかったし、無茶苦茶で楽しい。
・最後の加藤茶はかわいらしかった。かっこよさとは別のベクトルの魅力を感じた。このあと売れそう(売れた)。
(U-NEXT)