遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

空宙空地『嗤うファントム』

2020-02-19 10:22:51 | 観劇三昧

観劇三昧:空宙空地『嗤うファントム』

2020/2/18

無人の廃工場に集められた初対面の四人が、お互いに疑心暗鬼になりながら、それぞれののっぴきならない事情の解決を目指す話。

登場人物四人のワンシチュエーション。

空宙空地としては珍しい(と思われる)サスペンス。

ジャンルが明確だからか、各人の演技や性格付けもわりと濃い目。

デシャンみたいな実在の人物名と、伝説だという聞いたことのない名前を並べると嘘くささが際立つ。

本作はその嘘くささを利用している感じだけど、架空の固有名詞って役割が重いほど使い方が難しい。

登場人物は四人でも、話題にあがるだけの重要人物がたくさんいるので、一時間の話にしては、各人の目的と関係性がかなり複雑。

結婚詐欺師の話でちょっとつながりかけたんだけど、感情移入をさせない登場人物の歪みもあって、なかなか想像力で補いきれない。

劇場で見たら理解度が変わるのかも。

ノリと雰囲気だけで理解したつもりになった。

 

《詳細》

■劇団名 空宙空地

■公演時期 2018/06/10

■地域 中部

■キャスト
八代将弥(room16) 
加藤玲那(alani’po)
おぐりまさこ(空宙空地)
関戸哲也(空宙空地/スクイジーズ)

■スタッフ
作・演出:関戸哲也
舞台監督・音響:平岡希樹(現場サイド)
照明プラン:加藤直子(DASH COMPANY)
照明オペ:木村卓生
宣伝美術:橋本純司
共催:特定非営利活動法人パフォーミングアーツネットワークみえ・津あけぼの座
協力:有限会社 現場サイド
プロデューサー:おぐりまさこ
主催・制作:空宙空地

■あらすじ

「閉ざされた空間、押し寄せる緊張の波
ワンシチュエーションサスペンス」

とある廃工場。
初対面の4人は、誰一人信じられずに竦み立つ。
ーナルセジョウイチ・サエキマコト・タナカコウジ・ヌマタアキラー
それは、彼らがここに来る理由となったキーワード。
彼らをここに集めたのは誰なのか?
彼らがここに集まったのは何故なのか?
4人の男女が視線と挙動を探り合う。
誰も信じられず、誰も真実がわからない。
誰も信じられず、誰も真実はわからない。
刻一刻と彼らの疑念は深まっていく・・・

(観劇三昧HP)

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『在日朝鮮学生美術展・北海道展』

2020-02-17 19:22:02 | レポート

2020/4/15

在日朝鮮学校生6~18歳から募ったおよそ1万作品の中から選ばれた600作品を展示。

数が多くて迫力ある。仕事終わりで40分位見たけど、全然時間足りない。

なにぶん門外漢なので、他と比べてどうかはよくわからない。

それでも、特に中級学校(中学生と同じ年代)の作品は陰があるものが多く、技術も付いてきているので、好みの作品が多かった。暗くてきれいな感じ。

初級学校(小学生と同じ年代)まで行くと、前衛的過ぎてよくわからない。

たまに奇跡の一枚みたいなきれいな絵があってビックリする。小二の「うさぎ」好き。

コラージュだったり、ドリッピング風だったり、水墨画だったり、手法が多彩。

年齢的にちょっと上だけど、手塚賞準入選の「カラクリカラ」の生原稿もある。

高級学校(高校生と同じ年代)になると、安定感がある。

以前SNS上でも見た、「ヘイトスピーチを貼ったパネルで作者を囲う作品」の写真があった。ちょっと背筋が伸びた。

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ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』

2020-02-16 00:04:54 | 映画を見てきた

第72回カンヌ国際映画祭で最高賞!『パラサイト 半地下の家族』予告編

2020/2/14

・貧困層の家族が富裕層の家族に寄生していく話。

・前評判は聞いているものの、設定的に話の想像は付くので、ホントに面白いのかなとなかなか腰が上がらず。

・アカデミー作品賞受賞と、メディアでのソフトなネタバレ&匂わしに耐えられなくなる。

・会員優待日とは言え、平日昼間なのに八割くらい座席が埋まってた。直前に席を取ったので前から三列目。

・少し首は疲れたけど、半地下から見ている感じが、ちょっと共有できた。

・マンガ『魔少年ビーティー』に似たエピソードがあって、なんとんなく比較しながら見る。そう言えば、ダソンくんは川尻早人っぽかった。

・サブタイトルどおり、主人公家族は半分地下にもぐったようなボロボロの建物に住んでいる。

・トイレに見下されてるような生活空間。

・彼らのやってることはかなりひどいけど、少しでもより良く人生を生き抜こうという気概は否定できない。

・もうあちこちで言われているだろうけど、『万引き家族』の雰囲気とよく似ている。

・「ああいう境遇で暮らし、克服できるアイディアがあって、騙せそうな標的がいれば、あなただってやるでしょ?」と言われている感じ。

・実際、もっと悪どいことをするのかと思ったけど、悪事の中ではかなり穏当なやりかただし、うまく続けていれば、被害者はだまされたことにも気付かない。

・元の運転手や家政婦の件もあるので、悪事は悪事だけど、そのなかではかなり上等だと思う。

・寄生というより、共生、片利共生というほうが近い。

・思わず母親の若かりし頃を想像してしまう小道具。

・見せる順番を間違えたら全く印象が変わる話。

・うまく、寄生側に共感できるような仕掛けが色々。

・最後も唐突な感じはしたけど、そこに至る間接的な種はいくつも撒いてあるので、冷めることはない。

・映画的にはかなり高度な技術なんだと思うけど、酔っ払いとの戦いがしょうもなくてゲラゲラ笑ってしまう。

・物理的な上下の構図で話を作っているのがとても好み。

・ガチ地下のアレも「そう来たか」と膝を打つ感じ。

・人の視線を全く意識してないバナナの食い方。

・階段落ちの落ち方すごい。

・なんか微妙な副題だと思っていたけど、見たら納得だった。

 

 

 

 

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桃山商事『二軍男子が恋バナはじめました。』

2020-02-10 21:09:02 | 読書感想文

 

2020/2/10

男三人が恋バナする対談。

桃山商事は、恋バナを収集して考察するユニット。

そのへんの恋愛自慢と違って、多くの聞き取り調査を元に、パートナーといかに誠実に付き合うかを語っている。たぶん、女性が読んでも楽しい。

彼ら自身のダメなところともしっかり向き合って分析している。

向き合いすぎてたまに引いたりすることもあるけど、基本的には誠実だと思う。

恋愛傾向を「トロフィー型」「酩酊型」「自立支援型」「条件型」などに分けてみたり、恋愛から仕事や人生の話に繋げている。

恋人のことを下の名前で呼べず「将軍」と呼んで怒られたというしょうもない話から、風邪で寝込んでいる彼女へ見舞いに行くかどうか(彼女には来るなと言われている状況)の話で出てくる「ねじれは自然、論理は不自然」という名言まで。幅が広い。

恋バナという誰にでもできる話を、人よりも掘り下げて話すことができていて勉強になった。

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トム・フーパー監督『キャッツ』(吹替版)

2020-02-10 20:46:27 | 映画を見てきた

2020/2/10

・年に一度の舞踏会で路地裏の猫たちが歌と踊りを競い合う話。

・吹替版。ライムスター宇多丸評を聞いて興味を持つ。

・序盤、完全に慣れたと思っていたのに、猫型人間の造形にちょっと身を硬くしてしまう。やっぱり一筋縄ではいかない見た目。

・前に見たときには、CGなどの特殊効果でうまく入り込めないのかなと思ったりしたけど、評に出てきた手持ちカメラとカット割りを意識して観ると、納得。

・俳優たちの身体表現はやっぱりすごいので、撮り方や編集でもうちょっとかっこよく見せられそうな感じ。

・吹替であることを差し引いても、マンカストラップはそんなに口を動かさないので、声があさっての方向から聞こえてくるような感じがする。

・それでも中盤以降半は慣れる。

・序盤の歌は音として楽しい。ぼんやり聞いていると、日本語ではあるけど、洋楽をそのまま聴いているようで心地よい。翻訳すごい。吹替版のサントラでリピートしたい。

・「Beautiful ghoasts」は音より意味という感じ。

・当たり前だけど、基本的に日本語なので、だいたい意味がわかる。個性と歌詞がリンクするところも楽しい。

・グリザベラは吹替版のほうが好み。元のバージョンもよかったけど情緒が過剰な感じ。

・うるさい人は色々言うのかもしれないけど、「memory」も遜色ない。吹替では高橋あず美さん。

・全体的に吹替の不自然さが、もとの生々しさを減らす方向に働いている。結果的にいい方向でデフォルメされて見える。

・ヴィクトリアもかわいい。「全編発情しているネコみたいだ」とか酷評されているらしいけど、意識して見ても好奇心旺盛で色々首を突っ込みたがる仔猫という感じ。

・歩き方や仕草も様式に沿っているだけで、身をくねらせるというのともちょっと違う。

・ただ、手品師のミストフェリーズに魔法を無茶ぶりするところは、無邪気なぶん、ちょっと引いてしまう。本人あきらめてるのに。所詮ネコだなと思ったり。

・色々問題があるのは承知のうえで楽しい。

・興行的に難しそうだけど、細かいところを調整しつつ四年に一回くらいのペースでリメイクを続けてほしい。

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空宙空地『轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は』

2020-02-08 21:45:02 | 演劇を見てきた

2020/2/5

・母と娘が全く同じように見えて少し違う人生を猛スピードで繰り返す話。

・母娘の周囲の時間があっという間に後方に過ぎ去っていく。前も書いたけど、そういう呪いみたいに見える。

・本演目は観劇三昧と去年の上演で見ている。

・なので、情報の取りこぼしやら、面白い面白くないやら、そんな余計なことは気にせず、心をゆだねて楽しむ。

・複数の巨大な壁が左右に動くことで、演者や小道具の出入りが舞台のあちこちで行われる仕掛け。

・壁自体の大きさや、動かす時の低く重い音は、そのまま列車のイメージに繋がるし、人間には抗えないもの、転じて時間の流れそのものにも思える。

・時間の流れに成すすべなく流される「母」の唯一の抵抗が雛人形。

・今まで何十年もできなかったことが認知症になったことで実行できる。

・これは人生の皮肉ではなく、優しさととりたい。

・「父」の七五三もそうだけど、こういう行事ごとは、時間と物を結びつけることで人生の過ぎ行く早さに少しでも抵抗しようとする先人の知恵なんだなと思ったりする。

・人の遠近感を狂わせる騙し絵みたいな出産シーン。検証づくなんだろうけど、あれで見切れないのすごい。

・パートのおばちゃん。掛け合いの完成度が高くなりすぎて、もはや雑談を超えた別の何かだった。

2016年の動画も改めて見たら、今回のほうがおぐりさんのスローモーションがきれいだった。

・前回は、同じに見えて僅かに変化したところが希望なのかなと思ったけど、ぼんやりしてると退化もある。世の中はたぶんその繰り返し。

・母娘入れ替えた「轟音」が始まりそうな終わり方。

・ビフォアシアターは『ネバーランドは今日も雨降り』。

・演目初見。シンプルな構成のカウンターサッカーみたいな作品。過去作だと『サプライズ』が近いかも。

・ビフォアシアターにアフタートーク、急遽追加されたアフターシアター、試飲会、オフショットの動画投稿、SNSのこまめなリアクション、たった二人のユニットの公演とは思えない詰め込みぶり。

・そんな前向きな落ち着きのなさが公演全体の熱を生んでいたと思う。

・大昔にテレビで見た、名古屋人の派手な結婚式の風習を思い出した。今でもそういうのあるのかな。

・可能な限り見習っていきたい。自信ないけど。

(2020年2月5日19:30の回)

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タイカ・ワイティティ監督『ジョジョ・ラビット』

2020-02-03 00:01:49 | 映画を見てきた

2020/2/2

・第二次世界大戦中のドイツ。10歳の少年ジョジョが、想像上のヒトラーに励まされながら、立派なナチスになろうとする話。

・戦時下のドイツにも日常があるという当たり前のことを、子どもの目線で教えてくれる。

・ほとんど前知識を入れずに見たのが大成功。可能ならネットもフライヤーもチェックせず見たほうが楽しい。

・唯一見たのが、ツイッターで見かけた『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』と本作が縦に並べられたポスター。作品の中身に触れずに機能する、最高の宣伝。

・登場人物の魅力があふれているし、脚本も気が利いている。おそらく、音楽やら撮影やら編集技術やら、自分の気付けない部分でも相当レベルが高いんだと思う。

・声変わりもしていないジョジョの演技力にびっくりする。

・その親友のヨーキー。まさに親友の中の親友。彼は煽らない。顛末もよかった。

・母親役のスカーレット・ヨハンソンもオシャレでかわいらしくかっこいい。おまけに強くてユーモアもある。こんな完璧な母親というか人類が存在してもいいのか。

・ヒトラーはいくらイメージの存在でもやりすぎ感は否めない。なのに、話がシビアになっていく最後のほうでも笑わされてしまった。悪ノリが過ぎる。

・戦争の描き方がこんなに軽くていいのか。

・「この世界~」と重ねてしまうけど、ドイツには原爆も落ちてないし、ドイツ人(ユダヤは除く)なら好きな服着ていいんだなと、文化の違いを感じてしまう。

・もちろん、日本よりドイツがいいという単純な話ではなく、日本では見られない、それなりにえげつない映像も差し込まれてくる。

・それでも、本作のこの明るさはなんだろうと考え込んでしまう。

・「この世界~」も明るいといえば明るいけど、見ていると後ろめたい気持ちになる。たぶん、戦時中の社会が今と地続きだから。相対化できていない。

・実際、ヒトラーは茶化せても、本作を日本に置き換えて話を作るのはかなり難しい。

・『否定と肯定』と『主戦場』の違いにも近い感じ。

・繰り返しがうまい。靴紐とかヨーキーとか。

・ラストシーン。映画なのに拍手しそうになった。

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きっどろんどん『発光体』

2020-02-02 00:30:40 | 演劇を見てきた

2020/1/31

・平凡な一人の中学生が、地球の未来と好きな子のために、侵略型の宇宙人を追い返そうとする話。

・客席に気を使わせない安定の前説。好きな塩梅。

・早々に「ああ、これから後味の悪いことになるぞ」と教えてくれる親切なオープニング。

・緊急検証スペシャルを思い出す、マジメさと滑稽さ、胡散臭さが同居する設定。

・常に誰かがちょっとずつ悪ふざけしてくる諸々の演技とも相性がいい。

・大した説明もなく、ごく短時間で「この二人近いな」と感じさせる見せ方。ちょっとした呼吸と言うか、タイミングでそう見える。繊細。

・バランスが難しい非人間感を出す身体表現。歩き方だけでもそれっぽく見せられるのは重要。

・映像は大事だし内容も面白いので、諸々難しいんだろうけど、もう少し見やすくなってくれるとありがたい。

・座席と黒板の位置関係がちょっと変わっている装置。

・国家機密なのに必ず肩書きつきで自己紹介しているユウキさんは、ほんとに国家組織の人だったのか怪しい。

・タネダくんは毎回似たようなキャラクターだけど、「中学生のときはこんな感じなのね」とか、作品を横断して人となりが深まって見えるのがおもしろい。

・ペッドボトルの水を飲んだり飲まなかったりするだけで客席の笑いを誘う木山くん。誰もが手の届くごく近いところから新しいオモシロを拾ってくるのすごい。

・それぞれの人間性を掘り下げたうえで次々と消えていく展開は、定型でも怖くてわくわくする。バリエーションも豊富。散り際は役者の見せ場。

・絆の扱いの酷さ好き。

・ぬれているときの彼の病的な雰囲気が、調子悪い時の自分の見た目とたぶん似ている。ほんとに気をつけたい。

・好きな人を守るために、その人には嫌われなければならない構図が好き。「ごん、おまえだったのか」のないごんぎつねみたいで切ない。

・井上くんの本は個性は不謹慎さだと勝手に思っているけど、本作では最終的に暴力より友情が強いという話になっている。

・なので、ある視点から見れば後味は悪いけど、全体で見るとさわやかさが勝る作品だった。

(2020年1月31日15:00の回)

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トム・フーパー監督『キャッツ』

2020-01-28 23:10:56 | 映画を見てきた

映画『キャッツ』メイキング映像(A Look Inside)

2020/1/27

・腕に覚えのある猫達が年に一度の舞踏会に集まる話。

・超メジャー作なのに舞台で見たことがない。原作は確か読んだ。なので、ほぼ初キャッツ。

・それが映画でいいのかなと思いつつ、巷の感想を見て怖いもの見たさが勝る。

・ただ、演劇自体を見慣れているのでそんなに不安はない。猫がちょっと人型だったくらいで驚いていては、名作『11ぴきのネコ』は楽しめない。

・とはいえ、わりと生々しいゴミの集積場っぽいところで、隙間隙間からどう見ても人型の何かが出てくるとギョッとはする。

・普通、舞台は全体で見るけど、映画は集中して見るのでデフォルメが効きにくい。苦手な人がいるのも納得。

・まず頭の中のメモリを「演劇9映画1」にしっかり合わせて見るのがコツ。

・最初に次々と個性的なネコ達が登場する。少年マンガなら選手入場シーンにあたる。一番盛り上がる部分なので楽しい。

・とにかく歌っている。普通のミュージカルと比べても多い。歌のシーンをバトルに置き換えたらドラゴンボールみたいになりそう。これはこれで楽しい。

・ぐうたら猫のところのネズミとゴキブリのシーンだけは気持ち悪かった。ネズミはほったらかしで、ゴキブリをボリボリ食べるのも変な感じ。

・ネズミに子供をキャスティングしたせいでコンプラ的に食べられなかったのかなと邪推。

・中盤の舞踏会が始まる手前。とにかく歌える踊れる人たちが集まっている、ただただ楽しいシーン。

・それでも、節々でCGなのかなんなのか、身体表現+αがあるように見えて、演者の身体能力の素晴らしさが目減りしているような。映画の効果が話を強化する方向に働いていない感じ。

・視覚表現がとにかく具体的なので、「手品と魔法は別なのでは?」と、たぶん舞台なら気にならなさそうなところも気になってしまう。

・気球も物理法則で飛んでいるように見えるので、ウルトラクイズの罰ゲームを連想してしまう。

・なかなか見る機会のない舞台とは違って、この規模の座組みいつでも楽しめるようになったという意味では貴重だし、実験映画としても興味深いものの、やっぱり舞台か、本気で撮影した舞台の映像を見たいなという感想に落ち着いた。

 

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「中学生サンピアザ短編演劇祭」

2020-01-27 11:03:11 | 演劇を見てきた

2020/1/25

・参加中学は8校。各校、初日2日目で演目を変えて30分程度の作品を2作品上演する(あいの里東は初日のみ)。

・当日の昼ごろに公演の存在を知って後半4作品のみ見た。

開成中等教育学校『合格ラインがやってきた』

・恋人どうしの59点と60点の間に合格ラインが現れて二人の仲が引き裂かれる話。

・点数の擬人化というパンチの効いた設定。0点と100点の仲がいいというちょっとした哲学。

・既成の本で45~55分想定。終盤カットしても不条理としてギリギリ成立している。後味の悪さも味。

・59点の憑依型の演技。熱演で崩れないのは大事。今後も演劇続けてくれそうかなと勝手に期待。

あいの里東中学校『かごめかごめ』

・百物語を終わらせた人が後ろの正面に取り込まれる話。

・率直に話が怖い。中学生がやる話なのかなとは思いつつも、作品としての完成度は一番高い。

・観客に後ろを振り向かせる演出や、音の響きも計算に入れた言葉の繰り返しも効果的。

・それなりに大人の手も感じられるけど、例えば知らん顔して大阪の30GPに参加したら、質的に結構いい勝負できると思う(人数的には難しくても)。

中央中学校『要求は金のエンゼルと…』

・立てこもりの強盗が人質と引き換えにしょうもない要求をする話。

・肩の力を抜いて見られる定番設定。規定演技だからこそ、発声や体の使い方、会話スキルのような演者の基本性能が問われる。

・ノイズの少ない警部役の演技が映える。

・細かい部分はともかく、きちんと客席に笑いが起きていたので、この演目の一番大事な部分はクリアしていたと思う。

札幌札苗北中学校『伝えたい、』

・演劇部の発表会直前、一番やる気のあった部長が交通事故死してしまう話。

・やる気のない時期の演技とやる気が出てからの演技を両方並べる見せ方。

・演技力が問われる仕掛けに挑戦するだけあって、みんな演技が見やすい。

・そのぶん、講評でも指摘されていた、照明の加減で表情が見えにくくなっていたのがホント残念。

・元々20~30分の想定だけど、ちょっとダイジェストっぽく見える。もう少し時間使ってじっくり見たい話だったかも。

 

・初日閉会式の立川佳吾くんによる全校一気講評は、ちょっとしたボーナストラックだった。

 

潤色もありますが、下記脚本がWEB上でも読めます。
びぶ屋大本堂 『合格ラインがやってきた』(作:加藤のりや)
はりこのトラのあな『かごめかごめ』(作:木野意多)
シアターリーグ『伝えたい、』(作:高橋和生)

※『要求は金のエンゼルと・・・』(作:ひばら)は、
「はりこのトラのあな」出典とのことですが現在は掲載が確認できませんでした。

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