2025/7/11
・海辺の町に住む青年ムルソーが、殺人と母親の死を悼む様子を見せなかったことで、死刑判決を受ける話。
・殺人よりも母親の死に悲しむ様子を見せなかったことが決定的だったらしい。よくわからん。
・一方で、殺されたアラビア人のことには誰も関心がなさそう。かわいそう。
・ムルソーは村上春樹作品の主人公感がある。
・常に温度感が低く、母親が死んでも平然としているし、彼女にも性欲以上の興味はなさそう。
・ただ、周りの人間からはわりと慕われている。自分から近づこうとしなくても、周りの人が勝手に近づいてくる感じ。こんな人、実在するのかな。
・レエモンには都合のいい存在だったとも言えそうだし、他人に無関心だからこそ、ある種の人たちにとっては話しやすい相手だったとは言える。
・「こんなことを話してしまって嫌われないだろうか」のようなプレッシャーを与えない存在。
・執筆当時の人と今の人間では、どうしても感じ方が変わる。
・少なくとも今の日本に比べれば、母親が亡くなったら涙を浮かべて悲しまなければいけないし、戦争期間の作品だから銃にしろ死刑にしろ人を殺すことへの心理的ハードルは低そう。
・そういえば、あんまり意味わかってなかったなと、精選版日国アプリで「異邦人」で調べてみる。
・「①外国人、異国人。また、別の地域。社会からやってきた人。見知らぬ人。②ユダヤ人が神の選民であるという誇りから、非ユダヤ教徒、特にキリスト教徒をさして読んだ言葉。」
・基本的には①の意味で「異なる価値観の世界からやってきたように見える若者」の話でいいような気もするけど、本作はキリスト教も重要な要素になっている。
・ムルソー自身が異なる価値観を持った異邦人とも言えるし、キリスト教的な価値観を持った異邦人たちがムルソーを追い詰める話とも言えるかもしれない。
・ムルソー自身がユダヤ人という描写はなさそうだけど。
・関連の研究はたくさんありそう。
・結構読み取りにくいところもあるし、他の訳者の本なら印象変わるんだろうか。
・作品テーマとは全然関係ないけど、フランスでは1981年まで死刑にギロチンが使われていたことに驚いた。