goo blog サービス終了のお知らせ 

遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

「のだめカンタービレ」の感想文

2009-02-19 23:10:38 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


「のだめカンタービレ」

 コントラバスのエピソードは好きだ!
 ハリセンもな!
 ベタなの好きなんだよ。文句あるか。
 ま、いいや。それは。
 マンガをドラマにするのは大変なんだよ。
 ドラマは尺が決まってるけど、マンガって面白ければいくらでも長くなるからな。
 エピソードの取捨選択は脚本家のセンス。効率よくまとめるのは技術の問題。たとえば、コントラバスさんに彼氏ができるところは省略して、譜面の書き込みを見せるだシーンだけ残す。それもセンスだ。
 超人気マンガのドラマ化だからハードルの高さもハンパねえ。原作に忠実なだけならマンガを読めばいいし、離れたら離れたで文句は出る。そのへんの場のバランス感覚はいったいどうつけてるんだろうねえ。
 でさ! 脚本はいい仕事したって感じだけど、演出は大仕事をしたよな。
 いや、千秋のDVぶりを特殊効果を使ってコミカルにするのも大事だけど問題はそこじゃない。マングース着ぐるみとピアニカも驚異的だったが、それもまだ「いい仕事」だ。
 マンガのよさを損なわないのも大事だけど、もっと大事なのはドラマにすることで原作にプラスアルファをつけること! マンガの絵文字を実際に音に戻す作業って…考えただけで気が遠くなる。音楽なんてわかんねえけど、そんな俺でも「ひどい演奏」と「いい演奏」の区別がつくように見せるのは大変だったろう。
 マンガじゃ音の表現には限界がある。演出で見せるしかない。グルメマンガで腹が膨れないのといっしょだ。そのへんは原作を超えたよな。
 上野樹里の顔も回を重ねるごとにどんどん面白くなる。連ドラを一気に見ると役者の成長ぶりがわかりやすくて面白いな。
「ウォーターボーイズ」のときも思ったけど、力のある素材って難度は高いけど、博打に勝ったときの見返りもでかい! 時々忘れそうになるけど、出てるのみんな役者だもんな。うまいことやったよな。
 連ドラだから「エンタメ」としての完成度はマンガ以上に要求されるしな。
 まったくよくやるよ、ほんと!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「早乙女タイフーン」の感想文

2006-10-19 18:47:08 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


「早乙女タイフーン ライフセーバー太腕繁盛記」

 海なんかオホーツク海しか知らん!
 海といえば流氷だ! 文句あるか!
 夏の海とかライフセーバーこのこととか全然わからんから逆に楽しみだったんだけどな。
 魅力がわからん! 伝わらん!
 タイトルはよい。「早乙女タイフーン」。原作は漫画か。副題のライフセーバー太腕繁盛記ってあるけど、これはどうだろ。ライフセーバーって繁盛させるものなのか? 医者と一緒で堂々と繁盛させてちゃまずい職業なんじゃないのかね。罠か? ツッコミ待ちか!?
 しかし一色紗英へのキャラ付けがキツいわ。天然ボケの真面目さんぶりがわざとらしくてしょうがない。本の書き方もよくない。ライフセーバーが泳げないと告白するの聞いて、ヒロインに笑わせちゃいけないよ。あとから成長するにしてもよくないわな。こっくりさんも意味わからんし。あと顔に感情出しすぎだよ。舞台役者か!
 加藤晴彦の非常識ぶりにはまだ救いがある。バカだけど嫌味がないしね。まあ、非常識ぶりを説得力に変えるところまでいってねえのが役者としての弱さだな。それにしても後半真面目になりすぎだよ。
 篠原涼子はスポーツ選手には見えない! 色は白いし喋り方はおミズだし。それもサーファーならアリなのか?
 あとは石井正則のぷるぷるする体が面白いくらいだな。
 主題歌に救われてるなー。
 舞台は茨城。いいねえ、地方の時代。
 やたら納豆ばっかでてくるけど、ほんとにそうなのか、茨城ってのは。結果的にバカにしてないか。納豆がワルの象徴だぞ。それとも茨城ならアリなのか?
 …悪口ばっかりだけど、見てるとだんだん慣れてくるのなー。なんなんだ、これ? まさかこれはアレか!? イヤだイヤだって言っているうちに好きになっちゃうアレか!? そんな安い定番パターンにハマってしまったのか!? 
 …っていうかさ、なんかビデオ3本目から急にみんなキャラが丸くなってないか!? おっかないキャラの吉沢悠は不用意に笑ってるわ、早乙女タイフーンは急に真面目になるわ、篠原涼子はキスしちゃうわ…。展開が急だよ。びっくりしちゃった。帳尻あわせも大変だな、おい!
 あ、あと一個気づいた!
「わざとらしい台詞のあとにはクサい台詞が来る」!
 おわりだ!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ごくせん」の感想文

2006-02-17 18:56:00 | 「アニキ」の感想文

「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。

「ごくせん」(2002年日テレ)

 「ごくせん」はマンガを先に読んだけど、ヤンクミって仲間由紀恵そのまんまだな。ここまでマンガとドラマに違いが無いのは、野際陽子の月影先生以来だ。全く関係ないとしたら奇跡のような偶然があったもんだ。演技も巧いしな。美人だしな。ビバ仲間!
 仲間由紀恵だけじゃない。校長も組長もそのほかチョイ役たちもマンガに負けていない。ホント役者が先でマンガが後なんじゃないかと思ってしまう。
 金子賢は渋い。PRIDEにとられちゃったのがもったいないな。中途半端なファイターよりひとりの個性派俳優のほうが大事だよ、俺は。悲壮感背負ってリングに立つくらいなら、はやく俳優業に帰って来い。
 ところで、学園モノの教頭先生は悪役と相場がきまっている。逆に言えば学園モノのキーパーソンは教頭ってことになるんだけど、生瀬勝久には大笑いだ。はっきり言ってやりすぎだろ! でも、おもしろいからいいや。
 日テレは、ゆるいドラマを作らせたら巧い。そんなやりすぎな教頭を許してしまえる雰囲気のドラマになってる。そもそも仲間由紀恵の演技ってちょっと芸人臭い。見得を切るのが巧いのと色気がないのと。同じ美人でも伊東美咲のお色気キャラを殺してないもの。
 ヤンクミの存在っておもしいなあ。教師の理想論を熱く語ってはいるが、問題を解決するのは結局、極道パワー。教師パワーじゃない。それが現実ってわけだ。結局、極道パワーがなきゃ解決しないんで、よくよく考えると救いの無い話だわ。
 要するに水戸黄門ってわけだ。
 どんなに真面目にやってても印籠をもった爺さんが来ないと悪い奴の餌食になっちまう。構造は一緒だな。
 そうなると学園モノっていうのはちょっと違うか。「教師」に希望を与えてないもの。それに不良たちは必要以上にかっこいいもの。ビバ不良! でも世の中には小汚い不良だってけっこういるぜ。優等生のドラマって、やっぱつまんないってことなんだろうか。優等生にもいいやつはいるだろうに。
 全体的に面白いんだけどさ、展開には全然意外性がない。面白さの八割は役者の顔だったりするし。面白い顔の八割は生瀬勝久だったし。ビバ変な顔!
 それにしても、それをちゃんとドラマに活かして面白くしてるっていうのには製作者の腕を感じちゃうね、まったくもう。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ケイゾク」の感想文

2006-02-14 18:08:19 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


「ケイゾク」(1999年TBS)

 ほとんど解決不可能になった事件のことを「ケイゾク」というそうだ。
 話の基本は推理物だけど、このドラマでは本捜査が打ち切られ、事実上時効になったような事件を扱っている。何年も前の犯行と現在を同時に扱うことで時間軸の振り幅を大きくしている。そうすることによって登場人物の人生なんかを一段深く描くことが出来る。面白い工夫だ。
 そういう設定が凝っている割にトリックが強引だとか、そういうのはあんまし気にしちゃいけないんだろうな。それを考えると楽しめないんだよ。いや、荒いからこそ文句を言うのが楽しいのか?
 中谷美紀が思いのほか可愛らしい。東大卒の新米刑事の役。生真面目かつ不器用で常識知らず。熱心なあまり危ない言動を繰り返すが、それを魅力に変えてしまうのは役者の力かもしれない。それとも演出か? 謎解きを間違えて大泣きしているのが笑えるよな。
 渡部篤郎のスキルは高い! 屈折した刑事役を見事にこなしている。理不尽な動きを自然に見せているのはやっぱり凄い。

 刑事「俺たちは刑事だ!」
 渡部篤郎「…ただの人間だよ」

 かっこいいよ。渡部篤郎だといい。
 屈折していると言えば、事件が解決することで必ず関係者の誰かが不幸になる。なんだか無理やり後味を悪くしているように見えて困るな。工夫と言えば工夫なんだけど、ここまで徹底していると脚本の人は病んでるんじゃないかと気になってしょうがねえよ。
 もうひとつ考えられるのは、こういう屈折具合が作品の「売り」になってるということか。普通はこっちから考えるかな。でも人を殺さなきゃ売り物にならない脚本は好きじゃない。最終回は特に趣味が悪い。「太陽にほえろ」がモチーフだとか言われてるらしいけど、そんなもん見たことないし、興味もないよ。
 犯人は普通の人でカッコよくもコミカルでもない。そこも生々しく、話が暗くなる。
 映像と音楽も話の屈折具合を強調しているが、こちらはとてもかっこいい。なんで脚本だけ悪趣味なのかっていうと、やっぱり話作りが雑だからなんだろうな…。
 展開自体は大体予定調和なので、序盤は暗い話のわりにあっさり見ることが出来るし、作話の荒さも見て見ぬふりが出来る。
 予定調和は荒さを隠す…覚えておこう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「GOOD LUCK!!」の感想文

2006-02-09 18:40:31 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


「GOOD LUCK!!」(2003年TBS)

 よくよく考えたらキムタク主演の連ドラをしっかり見たのは初めてだな。山口智子や松たか子との競演すら見たことがねえし…。初キムタクがこのドラマって珍しい奴なんじゃないか、俺って。
 副操縦士が主人公。飛行機はなんとANA。実在の航空会社がそのまんま出てくるなんてなんて、さすがテレビだ。でも、あんな新米パイロットや横暴スチュワーデスばっかりでANAのイメージダウンにならないのか?
 なんとなく無機質なドラマだ。こぎれいなマンション、こぎれいな部屋、こぎれいな役者にこぎれいな食事風景。こぎれい尽くし。
 キムタクはいつもの演技。でも、やっぱりアップなんか見ると、キムタクも年をとるんだなと当たり前のことに感心するよ。
 キムタクの役は、キムタクが可哀相なくらい薄っぺらい。仕事が雑すぎるし、口癖の「ぶっちゃけ」も、語感が悪くて鼻につく。キムタクキムタクって何度も繰り返すとタクシー会社みたいに感じるな。どうでもいいけど。
 柴咲コウも初めて見た。顔が怖い。でも、表情の動きが細かくて見ていると楽しい。
「あたしも。…あたしもムカついた。あんたがあの女を追いかけて行ったのムカついた。すんごいヤな気分だった」
 面白い。笑った。
 二人は似たタイプの役者さんだと思う。言い回しと表情で勝負するタイプ。
 脇では段田泰典がいい。
 ストーリィラインは、新米パイロットが厳しい上司と衝突しながら成長していく話と、キムタクと柴咲コウの恋愛話の二本が軸になっている。単純でわかりやすい。
 それでも話は丁寧に作ってあるし、役者さんがいいので苦痛はないけど、話が地味で引きが少ない。連ドラじゃなくて2時間くらいにまとめて、一気に見たほうが楽しかったかもしれないな。
 単純な話だから悪いってわけじゃないし、派手な話になればいいってわけでもない。難しいもんだな。
 で、話に妙に説得力があるのはなんでだろうって考えながら見ていたんだけどさ、結局ANA効果だったんじゃないかなあ。やっぱり実名の飛行機会社の本物の飛行機がガンガン出ているのは強い。飛行機の見栄えは下手な役者より断然いいし。結局、全日空の懐の深さこそが恐るべしだってことか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「木更津キャッツアイ」の感想文

2006-02-08 19:52:03 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


「木更津キャッツアイ」(2002年TBS)

 困ったね。今をときめくクドカンの代表作なのに慣れるまでずいぶん時間がかかるんだ。アクの強い話だよ。一度に全部見ようとすると結構しんどい。
 登場人物みんなの根性がねじまがっている。けど憎めない。かと言って決して「いい人」でもない。そんな二面性を徹底して描いてある。その徹底具合がすごい。それがアクの正体だわな。
 加えてパチンコの換金ありキャッシングありAVありホモのヤクザありだもの。地上波でやっていいのかよ、これ。
 半年後に死ぬと言われた主人公。
 その事実をうまく受け止められない半端な友人たち。地味なんだけど、彼らの距離感はうまく描かれている。良くも悪くもその距離感が生々しい。人殺しやセックスみたいな直接的な刺激じゃない分、深く印象に残る。いや、直接的な表現もたくさんあるか。
 展開は一度見ただけじゃよくわからない。逆回しとか本当に必要なんだかよくわからない回があって疲れる。細かく作りこんでいるのは確かみたいだから、繰り返し見ればいろいろ発見はありそうだな。
 要するにビデオかDVDを買え(借りろ)ってことか、このドラマは!
 こういう人物描写だの小道具だの構成だのすべてのアクが強い。最初にアクの強さを強調しているから、人が死ぬようなベタな展開でも妙にしんみりできる。うまいこと計算してあるよな。
 最後まで見ると面白かった。連続ドラマにしては口当たりが悪くて入りにくいんだけど、慣れてからは面白くてしょうがない。
 結局あんまし悪口言えなくてつまんねえな。
 今回は困ってばっかりだよ。
 なに書こう?
 薬師丸ひろこってキャッチボールうまいな。ちゃんとオーバースローできてるよ!
 …そんなのはどうでもいいや。
 岡田准一の「ぶっさん」は最高の配役だな。
「タイガー&ドラゴン」を先に見ちゃったけど断然「ぶっさん」のほうがいい。っていうか「ぶっさん」のまま小竜やってたんだな。なんか違和感持ちつつ小竜を見てたんだけどその理由がこれ見てわかったよ。
 しかし、それも些細なことか。
 こんないいドラマ作ってもらって、木更津ってのは幸せな町だよな、ホント!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「カバチタレ」の感想文

2006-01-06 18:37:19 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


「カバチタレ」(2001年フジテレビ)

 DVD6巻分。でも特典映像はあんましない。せこいよフジテレビ。
いい男に熱視線を送る30前後の女っていうのはドラマじゃ定番キャラなんだな。感情移入しやすいんだろか。常盤貴子演じるヒロインは、頬のコケ具合からして見るからに不幸そうな女。役作りだとしたら、見事なもんだ。
 展開は行政書士話と恋愛(結婚)話を無理やりひとつにしているから、ごっちゃごっちゃになってる。後半は友情みたいなものも出てくる。雑然とした感じが作風にあってるから違和感はないんだけどさ。
 それにしても、お金がからむと、急に話がドロドロしてくるなあ。依頼人まわりの善悪の基準をうやむやにして話に深みを出すやり方だ。ただ、話が重くなるのを深津絵里と陣内孝則がうまくフォローしている。風邪で寝込んでいる深津絵里なんて本当にかわいらしい。常盤貴子との高速掛け合いも見事だ。原作が持つアクの強さに、それぞれの役者が負けていない。
 細かいところでは、コンビニの募金箱からお釣りを出すバイトとか、ホストくずれの言動とか、見ている人の不快感をあおるのが巧い。ドメスティックバイオレンスを受けた母親が子供に暴力を振るうというのもリアルだよ。
 それに所々はいるやたらとポップな《妄想映像》も愛嬌があってなかなかいいよ。最終回なんてやりたい放題だしな。
 ただ、善悪がひとつのテーマになってるわりに、解決がきれいごとで終わってしまうのはいかにも連ドラって感じだ。限界といえば限界なんだろうな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「大奥」の感想文

2005-12-29 20:17:07 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


「大奥」(2004年フジテレビ)

 今度のDVDは4枚。最後に特典映像。
 第一話、第二話を見て、その重々しさに閉口した。わざわざこんなものを見たがる人の気が知れない。…というのは幼い見方なんだろ? フジの連ドラにこのジャンルを持ってってくるというのはずいぶん思い切りのよい話だ。それはよくわかる。
 でも、疲れる。
 基本的には、歴史好きか人間関係ドロドロもの好きな人向けの話だよ。どっちも守備範囲外だから見てて困ってちまうな。登場人物の区別がつきにくいのも疲れる要因のひとつだ。衣装が豪華すぎて役者が負けちまってるもんな。
 仕方ないので、その豪華な衣裳と派手な映像、それに池脇千鶴を見て楽しむことになる。絵面の美しさは今までの連ドラの中でも群を抜いている。
 そう、衣裳はずいぶん豪華なんだよ。ずっと我慢して見てると、この種類の話に興味のない人でもそれなりに楽しめる要素が沢山あることに気づくわけだ。結果的に、序盤苦労した分だけ最終回への求心力が強くなる。
 見る人が何を見て楽しむかは、それぞれに違う。その選択肢をたくさん用意しておくのは作り手の義務だ。そういう意味でいいドラマだってことは言えるだろうな。
 運命に翻弄されるというと陳腐だが、人の意思に関係なく歴史が進んでいく様子は時代劇というか、歴史物に近い。池脇千鶴の朴訥としたナレーションも雰囲気作りに一役買っている。ちなみに彼女の演技は、その若さに見合わず《渋い》の一言だ。メイキングでは浅野ゆう子よりもしっかりしたコメントを残している。
 菅野美穂は、なんだかよくみかけるけど今回がベスト。この人は、このくらい癖の強い役の方が合っていると思う。そのほか浅野ゆう子、安達祐美(うまいこと配役した!)など女優陣の演技水準は高い。
 でもな…、こういう話は週一回見るからいいんだろうな。一度に見るもんじゃない。大河ドラマの重さと昼ドラのくどさが両方あるわけだからそりゃそうだよ。
 「大奥とは女の牢獄である」なんて、かっこいいフレーズだ。最初から最後まで、この言葉が活きていたしな。なじみの無い世界をわかりやすく描いたというだけで脚本家はいい仕事をしたっていえるよ。
 歴史ものをしっかり描ける脚本家こそプロって思うな。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「エースをねらえ!」の感想文

2005-12-20 18:27:18 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


「エースをねらえ!」(2004年テレビ朝日)

 目先を変えてテレビ朝日のドラマだ。ゆるいタイトルロール&テーマ曲は、期待感十分。そして、話はやっぱり期待通りに進む。
 昔のマンガを実写にすると、どうやったって無理が出るんだけど、リアリティのない話ならバカバカしくやればいい。それはそれでOK。実写「お蝶夫人」とか、怪しげなコーチとか、とってつけたようなイジメとか、どんどんやってほしいよな!
 でも、ちょっと味付けが薄い。もっともっとバカバカしい内容を期待していたのにな。そうならないは、このドラマ自体が上戸彩のプロモーションビデオみたいなもんだからか。しょうがないのかもしれないな。
 上戸彩の演じるヒロインがどんどん上達していくという展開なのに、画面上のプレイぶりにほとんど変化がないというのもすごい話だ。ま、それはそれでいいんだろうけどさ。
VTRのように繰り返される上戸彩のぐだぐだな倒れ方はむしろ微笑ましい。
 要するに「エースをねらえ!」は、マンガを実写にするという「無茶」と「上戸彩」そのものを見て楽しむドラマってことだ。
 個人的には、もっと「無茶」のほうを見たかったけどな。例えばさ、どうせ特殊効果を使うなら、どんどんあおってほしいよ。映画『ピンポン』みたいなのを期待しても難しいんだろうけどさ。
 お蝶夫人の配役もまだまだだ。どうせなら杉本彩みたいな人がいい。年齢は関係ない。リアル無用のドラマなんだから、出来るだけ無茶をしたほうが面白い。
 内野聖陽の演技もたぶん巧いんだろうけど、「ガラスの仮面」の野際陽子ほどじゃなかったな。まあ、あれは張り合えというほうが無茶か。
 予定調和にあふれたお話なので、展開が雑なのも演技が妙なのも気にはならない。
たとえばヒロインにすごい才能があるという設定は、周りの人が台詞で「すごい!」って言うだけでなにがすごいんだかさっぱりわからない。
 しかし、そんなことは気にしちゃいけない。予定調和にあふれたドラマは、時に心地よいものだ。
 ところであのヨン様みたいなカメラ小僧はなんだったのかなあ。つっこみ待ちか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「WATER BOYS」の感想文

2005-12-13 19:26:01 | 「アニキ」の感想文
「アニキ」の感想文《連ドラ編》
遠藤の親友であり、影武者であり、分身であるところの「アニキ」がつづる、歯に衣着せない連ドラレポート集。タイトルの頭文字50音制覇を狙っているとか。ネタバレがいやな人は気をつけてお読みください。


『WATER BOYS』(2004年フジテレビ)

 映画『WATER BOYS』の二年後という設定。男子シンクロ部は定着するが、受験や水泳部との兼ね合いで、主人公はシンクロが出来なくなってしまう。そんなところから始まって、あとは教育委員会とか生徒会を悪者にして、判官びいきをあおりつつ話が進む。
 敵だった人たちが少しずつシンクロ同好会に理解を示していく。ベタな展開だけど、この予定調和に嫌味がない。むしろ期待通り。
 それは置いといて…演技が若い! 主人公は自転車に乗ったまま小川に突っ込む。森山未来の演技は過剰で不自然だが、慣れれば大丈夫だ(他の生徒役も同様。竹中直人&八嶋智人も違う意味で同様。この二人が兄弟っておもしれえよ)。若者たちの場合は、回を重ねるごとに上達してるってこともあるかもな。
 横道ついでにTシャツの文字にある「一期一泳」「泳げば尊し」っていい。こういう語呂合わせTシャツってよくある物なのか? 面白いドラマにはこういう小技が必ずあるよな。
 話はとにかく障害とその解決の繰り返しという作り方。作り手は、主人公たちに学祭でシンクロをさせないために「これでもか!」っていうくらい障害をぶつけていく。
 安易なようだが、この映画をそのまんま引き伸ばしたような展開が、見てる人が期待していたことだったりするんだ。だから話はドラマが本家なんじゃないのっていうくらいテンポよく進む。この辺は脚本家の腕を感じさせるよ。映画版では中途半端だった「恋愛」の使い方も上手だった。主演の若い高校生たちと脇を固める熟練の役者陣のバランスもよかった。
 展開にサプライズは期待できない。しかし、役者の力量であったり、若さであったり、バカバカしさであったり、シンクロという競技そのものの魅力だったりで、絶え間なく「面白み」を提供してくれる。それに海パンをはいている男たちの絵面の滑稽さといったら…。色んなことが許せてしまうな。
 スポーツものは出尽くしている感があるけど実際に32人でシンクロをしている映像は新鮮で迫力がある。「なんちゃって」でなく本当にシンクロしているんだから当たり前だ。
 それにしても、このドラマを見て未だに「おれも頑張らなきゃ!」と思っちゃう俺がかわいいよ。あとDVD版は特典映像が沢山あって楽しい。特に石井智也の日記がいいよな。  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする