2021/6/9
・超豪華フェス「FYRE」を開催すると宣伝し、高額チケットを売り、南の島に人を集めたものの、食事や寝床すらロクに提供できず、大失敗するドキュメンタリー。
・主催者はビリー・マクファーランド。起業家。宣伝能力の高さと運営能力の無さの組み合わせが絶望的な結果を生む。
・企画立ち上げ当初は、有名モデルなどインフルエンサーを集めてバカ騒ぎする。当たり前のように資金繰りが苦しくなる。ちょっとWJを思い出した。
・宣伝効果はあったものの、バカ騒ぎをするということは、バカ騒ぎの世話をしている人がいるということ。
・「このままではまずい」と忠告をする常識のある人は、不快なので辞めさせられてしまう。
・そのぶんの実務は、残った人に積み重なっていく。
・ビリーは、資金繰りで精一杯。実務に関しては根拠のない精神論で励ますばかり。
・案の定、高級コテージだと宣伝した寝床は、災害救助用のテントに安っぽいマットレスを並べただけ。
・そして、前日の大雨。
・大規模なイベントだから必ず誰かがしかるべき準備をしているはず…なんて何の根拠もないことを学べる。
・一番かわいそうなのは、24時間体制で会場設営や配膳を行った現地スタッフ。給料は未払い。
・それでいて、次から次へと訴訟を起こされたビリーは、たいした懲りた様子もなく、高級そうなホテルの一室で次の金もうけを企んでいる。
・日本の場合、東京オリンピックを間近に迎えた今が旬の作品なんだけど、主催者がはっきりしているぶん、こっちのほうがマシな可能性もある。
・死人は出なかったし、最終的には彼も服役したし。
・セレブの仲間入りをしたいお金持ちが南の島で阿鼻叫喚という事件は無関係な人たちにはいい娯楽になる。オンライン上で始まるパーティが一番楽しそうではある。
・オリンピックと比べちゃったけど、演劇にかかわる人間としてもあんまり他人事ではない。
・本番前日なのに何も準備ができてない夢なんて、今まで何度見たことか。
・まさか現実に経験した人たちがいるとは。
・なので、思ったより共感要素が多くて、彼らをバカにしたり茶化したりするような気分にはならなかった。
(Netflix)
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