2021/4/27
・ノマドの女性ファーンが、同じノマドの人たちとの出会いなどを通じて自らの生き方と向き合う話。
・話の起伏は少ない。ドキュメンタリー映画のように、淡々と彼女の生活を追う。
・アカデミー作品賞の発表直後ということもあってか、わりと客席が埋まっている。
・とても静かな話なので、ほかのお客さんがポップコーンを食べる音すら結構気になる。
・トイレ掃除や排泄シーンもあるので、内容的にも何かを食べながら見るのには向いてない作品だと思う。
・キャンピングカーに乗って各所を転々とする。誰もが一度は憧れそうな自由に見える生活。
・もちろん、素敵なことばかりではない。彼女はとにかくよく働く。経済の制約はついて回る。
・賃金が安そうな工場内の軽作業や清掃が多い。
・無常観の強い作品だけど、どんなに世の中が発展してもトイレ掃除の仕事だけはなくならないと思う。
・肉体労働も多いけど、ファーンを演じるフランシス・マクドーマンドは『スリー・ビルボード』のイメージが強烈なのであんまり大変そうに見えない。強い。
・わりと強面な彼女が微笑むたびにギャップで魅力的に感じてくる。
・魅力が強すぎて、役というより、役者のノマド生活に見える。前にそういう感じのテレビ番組があったのでなおさら。
・なので、アカデミー主演女優賞の演技だと言われるとちょっと変な感じはする。演技の中の「技」という文字がなじまない。
・ノマドでもコミュニケーションは重要。人と人とのつながりからも自由になれるわけではない。
・どこにでも移動できるけど、一晩キャンピングカーを停めていい場所は案外少ない。不自由。
・作中ではノマドの生き方を肯定も否定もしていない。
・ノマドならではの苦労や日常のストレスを描くものの、魅力的な人々や自然との出会いも見せる。
・とはいえ、定住地を持たない生き方がこんなによるべなく感じるものなのか。自分のことのように不安になる。
・見ていると、制約というより、自分をつなぎとめるものが欲しくなってくる。一般的には土地だったり、家族だったりするもの。
・「あなたは何をよりどころに生きて何を残して死んでいくのか」と問いかけられるような話だった。
これ、
凄く良さそうで、
私も、
昨年の「パラサイト半地下の住人」以来の鑑賞収穫となるだろうと思い、
すぐにでも、
映画館に足を運びたく思っています。
いつも良情報ありがとうございます😊
本当に、
助かり、
役立っています。
コロナ禍で大変な時期ですが、たぶん映画館で見たほうがいいタイプの作品なので、合間を縫って鑑賞するのがおすすめです!