アジア人財事典

アジア人財カンパニー株式会社 井上一幸 がお届けする粋な話題の数々

日本人の思い込み?③

2008-06-28 | コラム
③ 日本語はあいまい?

これは私が仕事上よく耳にする思い込み。 特に引用できる記事や本があるわけじゃないが、私は日本語は決してあいまいではないと確信している。同時に日本的経営があいまいというのも表現として適切でないと思う。「日本=あいまい」という一般化した思い込みにあてはめて、わかったような気になるだけである。

英語圏で暮らしたことのある方も多いと思うが私もその一人で、仕事であれ日常会話であれ、うんざりするほどくどくど説明されるのには閉口したものだ。
分かりやすいというレベルを通り越して、
  「そこまで言わなくってもわかるっつーの!!!」
  「言い訳がましいんだよなぁ、まったく!!」
  「結論だけ言ってくれよ、結論だけ!」
というのが、私の率直な感想。

当然ながら、彼らから日本を見れば全く逆の気持ちになるはずだ。日本人は彼らのように懇切丁寧に(くどくど)説明しないから。つまり「日本人の言うことは短すぎる=説明が足りない=理解できない=何が言いたいのかわからない。」となって、「日本語はあいまい」という定説が生まれたんだと思う。
日本人は自分がわかっていることは相手もわかっていると思い込んでいるフシがる。あるいは「わからなければ見て覚えろ!」なんて勝手に考えている。さらに、自分がわかっていることは「いちいち言わない。」だから②のコラムのように日本人は説明能力不足というのは正しい指摘である。

ただそれは「あいまい」とは別だ。日本語でも正確で細かい表現はいくらでも出来るし、盛りだくさんの議論も出来る。ディベート(論理的思考力を競うゲーム)だって日本語で出来るし、現に方々でやっている。(日本社会人ディベート連盟という組織があって、私もかつて加入していました。)
日本語は決してあいまいではないし日本人の思考もあいまいではない。細かく伝える努力が足りないんです!


最後に、今回のオチ・・・ 最近国際会議が多いですよね。環境関連の国際会議や今月ローマで開かれた“食糧サミット”。来月日本で開かれる本家本元のサミット(先進国首脳会議)。さらには北朝鮮をめぐる“6カ国協議”。
そういった会議のお決まりの結論ってなんでしょう?・・・ 「あいまい決着。」 
そういう会議は大体英語でなされているんでしょう。“6カ国協議”では各国の言葉が平等に使われている(韓国語、中国語、英語、ロシア語に日本語)はずだが・・・あいまいなのは万国共通か。

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