アジア人財事典

アジア人財カンパニー株式会社 井上一幸 がお届けする粋な話題の数々

外国人採用に関する誤解と無理解 ①

2007-07-17 | マイビジネス
誰もが実感していることと思いますが、ここ数年、街を歩いていると外国語をよく耳にしますし、店舗などで外国人の店員をよく見かけますよね。

実際、コンビニ、居酒屋、ファミリーレストランなどで外国人スタッフと会わない日はないでしょう。そのような場面で私たちが目にする外国人の大半は日本の大学で勉強する留学生です。日々これだけ頻繁に彼らと接しているため、レジでお勘定してもらう際、多少日本語のアクセントがおかしくても気にならない方も多いのではないでしょうか。

このように私たちは普段の“生活現場”で留学生と緊密に接しているのですが、大学卒業後の彼らを「正社員」として雇用するとなると話は別。まだまだ多くの壁が立ちふさがっているようです。
多くの企業が「えっ、外国人?大丈夫なの??」と二の足を踏んでいらっしゃるように思います。それに対する私の答えは、「えぇ、外国人!大丈夫!!」です。

ここでは、外国人採用に関する我々の「誤解」と「無理解」について3回に分けてお話したいと思います。

① 留学生は卒業したら帰国するのだろう!
答え:留学生は、「日本に残りたい!」と強く願っている。

留学生の採用に少しでも関心を持っていらっしゃる企業の方から、最も多い疑問はこれです。私が接する留学生のうち「卒業したら国に帰る」と言い切る学生は皆無です。全員日本での就職を希望しています。ただ希望してはいても、雇用先が見つからなければ就労ビザを取得できませんから、帰国を余儀なくされる学生も大勢います。

実感としては、就職先が見つからないために帰国する人:半分、大学院への進学:四分の一、そしてみごと就職が残りの四分の一、といったところでしょうか。

日本に残りたい理由は様々ですが、「とりあえず~」という気持ちの定まらない学生から、「日本で経験を積んで母国で活躍する」という者、さらには「ずーっと日本にいたい」という人までいます。私の感覚だと、3:5:2くらいの比率でしょうか。

では次回は、②不法滞在も結構いるんじゃないの? ③日本語できるの? についてお話します。