松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

展示している肥後三郎は

2008-07-06 23:46:14 | 和弓と櫨
櫨の灯り展には、名弓「肥後三郎」も展示してます。
…でも、実は製品としての「肥後三郎」ではありません。

あらかじめ「肥後三郎」を借りるということで了承を得ていましたが、
当日借りに行くと…

相良「肥後三郎でなくてもいいやろ。」
私「いえ、肥後三郎をお借りしたいんです。」
相良「そうだ!折れた肥後三郎ならあるよ。」
私「……折れた弓を展示するのは…。」

相良「それじゃ、切ってやろう。そうすれば弓の側面が見えるから、櫨にはいいやろ。」
私の不満顔に構わず、相良さんはさっさとノコで肥後三郎を真っ二つ。


まあ、確かに肥後三郎の断面を見ることができますね。
弓胎弓(ひごゆみ)の構造がよくわかります。

私「それじゃ、これと肥後三郎じゃなくてもいいから、もう一本弓を…。」
相良「ダメダメ。」
私「この折れた弓は、もういらないんですか?」
相良「いらないわけやない。まだ使うとこはあるから、一ヶ月後にちゃんと返して。」
私「…わかりました。それじゃ、櫨の灯り展、来てくださいね。」
相良「来ないよ。興味ないもん。」
私「…じゃあ、一ヶ月後にまた来ます。」

後から別の方に聞いたら、
「肥後三郎は20万以上する貴重な弓だし、常に肩入れしたり形を整えないといけないから
一ヶ月も放置しておくなんてムリムリ。使いモンにならなくなったら責任持てんやろ。」

確かに、相良さんは私にとって一番ふさわしい「弓」を貸してくれたみたいです。

そんなわけで、「肥後三郎(半分)」を展示してます。


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