松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

実際の戦いは その1

2008-07-20 23:55:36 | 和弓と櫨
よくTVドラマや映画で合戦のシーンがあります。
どういうものかというと
まず、馬に乗って大鎧を着た武者が刀を振り回し、
やはり騎馬武者の相手や槍を持った足軽と戦っているシーン。
あるいは、同じく大鎧を着た騎馬武者が刀を振り回して
馬で突っ込んでいくシーン。

そんなシーンを見る度に、疑問に思っていた事があります。
「実際の戦いって、本当にこんな感じだったのかな?」

大鎧を着た騎馬武者が刀を振り回し…って
なんであんな重くて動きにくそうな大きな鎧を着ているのか。
それに馬に乗って刀を振り回しているうちに、
馬の首でも間違って斬りつけたら大ごとではないのか。
おまけに、あのド派手な大鎧の色。
あんな目立つ色をどうして使う必要があったのか。

教科書にはこうした疑問の答えは載っていませんでしたし、
昔の本には「こうした大鎧が不便だから軽い甲冑になっていった。」と書かれていました。

最近、弓の歴史を調べていて、ようやくわかったことがあります。
大鎧は盾の役割を果たしていたってことです。
重くて不便さを我慢してまでも着ていた理由は、ただ一つ。
矢を防ぐためでした。
刀の攻撃を想定していたわけではありません。
実際の合戦の中、刀を馬上で振り回す騎馬武者なんて、
おそらくほとんどいなかったんじゃないかと思います。

昔の合戦の主役は弓。
弓は両手を使わなくちゃいけません。
だからこそ、弓を引けてなおかつ自分を守るために
盾の役割を備えた大鎧が必要だったのです。
大鎧には、いかに強力な弓から発射される矢を防ぐか
いたる所に工夫がこらされていました。

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