松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

森が消えていく

2008-02-12 21:27:38 | ニュース
バイオ燃料生産が温暖化促進!?森の減少で…米チーム試算
地球温暖化防止で注目されるバイオ燃料を生産するため、森や草原を、原料となる大豆などの畑に変えると、逆に温暖化を促進してしまうという試算を、米国の研究者らがまとめた。


 森などが蓄えていた炭素が大量の二酸化炭素(CO2)として放出され、数十年から数百年後まではCO2抑制効果が出ないという。8日発行の米科学誌サイエンスに発表した。

 試算したのは、米国の環境保護団体「ネイチャー・コンサーバンシー」とミネソタ大学の共同チーム。

 森林や草原を畑にすると、燃やしたり、草木を微生物が分解したりする際に大量のCO2が出る。研究チームは、東南アジアやブラジル、米国などを例に、様々な植生をバイオ燃料用の作物畑に変えた場合に出るCO2の量と、生産されたバイオ燃料の使用によるCO2排出削減量が等しくなる時間を試算した。

 試算の結果、最も時間がかかったのは、1ヘクタールあたり約3500トンのCO2を貯留している換算になるインドネシアやマレーシアの泥炭地の森をパームやしの畑に変える場合で423年。ブラジルの熱帯林を大豆畑にした場合は319年、米国中部の草原をトウモロコシ畑に変えた場合も93年だった。これらの期間に達するまでは、化石燃料を使う場合よりもCO2の排出量が総計で多くなり、地球温暖化を促進するという。

(2008年2月8日15時08分 読売新聞)

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バイオエタノールに関するうさん臭さは以前から指摘されてきましたが、やっぱりという感じ。
そもそもたったの3%しか入ってないバイオガソリンってのもアホらしすぎる。
おまけにこのバイオエタノール騒ぎのおかげで、穀物価格が上昇してアマゾン森林は伐採が加速しているそうです。

森林伐採面積 5カ月で東京都の3倍 アマゾン

世界最大の熱帯雨林を有するブラジル・アマゾンで森林伐採のペースが加速している。ブラジル環境省はこのほど、昨年8月から12月の5カ月間だけで約7000平方キロの森林が失われたとみられると発表した。東京都の面積の約3倍にあたる。

 ブラジル国立宇宙研究所によると、衛星写真によって同じ時期に約3200平方キロの伐採が確認された。これだけで04年の同期の4倍にあたる。

 この調査では、25ヘクタール以下の伐採は確認できないうえ、熱帯雨林の上空は雲がかかることも多く、実際の5割程度しか発見できないという。このため、同時期に失われた森林面積は7000平方キロに達するとみられる。環境省高官は「極めて憂慮すべき事態だ」としている。

 国際的な穀物価格の上昇により、農園主や牧場主がアマゾン地域での事業拡大をめざした結果とみられている。

 ロイター通信などによると、アマゾンの熱帯雨林は70年代に比べ5分の1ほどが失われている。

 ブラジル政府はアマゾン地域の自然保護に力を入れ、違法伐採を厳しく取り締まっていると説明。ルラ大統領は昨年9月の国連総会の演説で「近年、アマゾンの森林伐採のペースを半減させた」などと環境保護政策の成果を誇っていた。

 これまでの主張が覆された形の政府は、緊急対策として、環境破壊を監視する警官を25%増やすことを決めた。しかし広大な森林面積に比べると増員はわずかで、焼け石に水というのが実態だ。

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ずっと昔、SF小説で「人間がいっぱい」という本を読みました。
1966年に書かれたものですが、世界の環境問題や飢餓の根底にある人口問題をベースにしています。
それを読んだ時、こんな未来には住みたくないなぁと鬱々となったのを覚えています。

地球を守るための政策が、地球の首を絞めてるとは。
アマゾンの森がなくなった時、私たちはどうなるんでしょう?

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