エルソル飛脚ブログ ~Run 4 Fun~

四万十川周辺をチョロチョロしている飛脚の記録です。

第25回四万十川ウルトラマラソン~またまた関門アウト記(中)~

2019年10月25日 | 四万十川ウルトラマラソン~レポート

~中編~

ついに時はきた。

スタートしてすぐは大集団。

それでも自分のペースで走れているのでストレスも無い。

タイマツボランティアの顧客郵便局長に声を掛け手を上げる。

この後、このタイマツ班は片づけた後に再びゴール地点に現れる。

一定の感覚で灯されるタイマツの炎は雰囲気たっぷりに燃え盛る。

やがて「1km過ぎ」、内川地区に入ると足元にはキャンドルが並ぶ。

幻想的なキャンドル。

ひとつひとつ並べる大変な作業を想い、「キャンドルありがとうございます!」と口にするランナーも多い。

・・と、左側に光モノを持った集団を見過ごした・・、アレはキク?

引き返して一緒に写真を撮る。

なるほど、魔女の宅急便とはコスプレ応援だったのか・・・、ありがとう。

 急いでランナーの列に戻り、少しだけペースを速める。

普段のランニングは写真を撮って遊んだりするが、これが結構タイムをロスしている。

キロ7分で行くつもりだったが、速めたペースに乗って6分半を表示し続けた。

キャンドルが切れるとカーブの度にボランティアが自家用車のライトで道を照らしてくれている。

ライトが無い所は、急用で来られなかったか・・・サボり(笑)。

今年はゴール地点の体育館でボランティア予定の長男、サボらなければいいが・・。

やがて道は2車線から1車線となり、つづら折にランナーが列をなす。

「5km手前」にはもう辺りは明るくなり、少し汗も掻いて調子も出る。

「10km」、ペースはキロ6分半、全く問題ない。

メタボなランナー、仮装ランナー、オバチャンランナーとかにどんどんと抜かれるが気にしない。

これから始まる標高600mの峠走、走力の無いランナーはここで振り落とされる。

「13kmすぎ」、少し上りはじめる。

「15kmすぎ」、坂道がキツくなる。

「17kmすぎ」、ヘアピンカーブから一気に山登りに入る。

この急坂は21km地点まで続く。

1ヶ月前に試走した時よりも順調にキロ8分台でしっかりと脚を動かす。

「やあ!」

後ろから現れたのは同級生の仲良しセイシ。

10年ぶりに参加したセイシは、学生時代は野球部キャプテンだった。

昭和の野球部は根性論がまかり通っていた時代ではあるが、練習不足らしく前日までラインで泣き言を綴っていた。

峠の上りを横に並んで走った。

「おう!早くも追いついたか!速いやん!」

「いやいや、どうせ後からお前に抜かれるのは間違いないし・・、じゃお先っ!」

練習不足という割には颯爽と急坂を上り、セイシは前に消えていった。

20km通過、「2時間25分27秒」。想定内で順調。

「21kmすぎ」、頂上エイドが現れる。(写真撮ったつもりがスマホ不調なためありません)

頂上オアシスエイドは給食エイド。

オニギリを頂きしっかりと噛んで食べる。

ほどほどに下りをスタート。

下りの初めは急勾配で、バタバタと足音を鳴らしながら進む。

約9kmにも渡る下り、これが難しい。

流れに乗ってスピードに乗るとその後に脚は残っていない。

かといって自重しすぎるとストップを掛け続けて太もも前が痛みだす。

「25km付近」、早々と13時間ペースランナー達にかわされたが特には気にしない。

毎回この長い下りでGPSの計測が狂う。

健脚ランナーにどんどん抜かれるが、一定のペースを意識しながら走る。

「33kmすぎ」、ついに視界が開け山道が終わる。

太陽が照り付け始める。

四万十川を右手に見ながら黙々と走る。

川向こうは先日訪問した星神社がある。

星に掛けた願いは叶うのだろうか・・

「36km付近」、第一関門手前で応援隊が現れる。

去年一緒に走り、初完走したS君とその奥さん、全力応援でランナーみんなに声を掛け続けている。

「ゴールはココじゃない!!」「頑張れー!」

第一関門通過、あれ?ちょっと遅いぞ・・、自重しすぎたか・・。

関門を過ぎるとエイド。

堂ヶ森を闘ってきたランナー達はこのエイドで休憩することが多い。

仮設トイレが空いていたので利用する。

少しくらい我慢してでも空いてるトイレを利用しなくては大きなタイムロスにつながる。

リフレッシュして再スタート。

橋の向こうにランナーの列が見える。

頑張ればまだまだ完走モード、少し疲れてきたものの脚は動く。

橋を渡って車道に出る。

トンネルまでの緩やかな上りがキツい。

・・と、その時、突然右足ふくらはぎが固まり始める。

去年、一昨年と肉離れに悩まされた右足のふくらはぎ上部、

不安な気持ちはすぐに体に表れて、ついにふくらはぎが攣った。

40km走の練習でも攣らない脚がこんなに簡単に攣るものなのか・・、

暑さのせい?いや、もっと暑い中を走り込んできた。

とりあえず攣ったまま走る。

走りながらほぐれる事もあるのは以前のレースで経験済。

こんなところで止まってなるものか・・

案の定、ほぐれてきて、ちゃんと走れるようになった。

トンネルをくぐると少し下る。

・・と、ここでまた右足ふくらはぎが攣った。

それでも走っていると、無情にも左足ふくらはぎも攣って、一歩も動けなくなった。

これは・・数年前にも経験しているぞ・・、ヤバい、ここからはきっと「攣りとの闘い」が始まる。

少しして、まるで金縛りが解けるように動けるようになる。

また走り出す。

小野大橋を渡り返すと、エイド。

もう陽射しもキツくなり、頭から水をかぶる。

ふくらはぎ、太ももにも掛け水で冷やす。

キャップのツバを後ろにして首元をカバーする。

これだけでかなり凌げる。

元々暑さには強いほうで、周りを走るランナーのような滝汗にはならない。

40km通過、ヤバい、5時間を少し越した。

気持ちを落ち着けて立ち止まり、ストレッチに専念してゆっくりと脚を伸ばす。

大丈夫、20km毎を3時間越えなけば何とかなる。

まだまだ勝負できる・・

「42.195km地点」、5時間28分。

フルマラソンならこのタイムなのか・・、10年前よりも1時間も遅い・・。

山際は日影が多くて暑さは気にならない。

走る、攣る、伸ばす、を繰り返し始めた。

キロ9分が表示され続けて焦る。

14時間ペースランナーに捕まる。

まだ大丈夫、この人達は後半にペースを緩め、さらに少し早めにゴール地点につく。

このペースランナー達はキロ7分半あたりで走っている感じで、すぐには前に消えない。

「50kmすぎ」、左手に鉄道高架のコンクリートの壁のそば、毎回ここで復活する。

沈下橋に向かう緩やかな下りは脚に優しくて調子が出る。

この3kmは全く攣らなかった。

「53kmすぎ」、半家(はげ)の沈下橋に到着。

すでに14時間ペースランナーが渡っている。

エイドの給水を短めにすぐスタートする。

沈下橋の上にはランナーが少ないように感じる。

これはマズいぞ・・。

半家の沈下橋を往復した後は「半家の峠」。

この峠は短い割には傾斜がキツく、ほぼ皆が歩いて上る。

正直、この脚では歩いてもキツい・・。

激しい上りの後は激しい下り、

ここで太もも前が焼けるように痛みはじめた。

ふくらはぎの攣りをカバーしすぎたせいか、今度は太もも前の痛みとの闘いとなった。

激しい痛みで下りきると第二関門。

「あら~、あら~、時間そんなにないよ~!ヤバいんじゃない?」

いつものように知り合いボランティアのキンちゃんに冷やかされる。

「いやいや、大丈夫、大丈夫、何を言っているのやら!」

強がってみせるが、もう脚はいろんなものと闘っている。

55km、56km、57km、もう1km1kmが長く感じる。

少しの上りで脚が攣り、少しの下りで前太モモに激痛が走る。

「苦しい・・」

しかし、この苦しさは動き続けることで緩和されたりする。

走り続けると好不調の波を繰り返す。

ダメな時はやがて来る復活を信じて走る。

そんな気持ちで進んでいたが、攣るとやはり「伸ばす作業」が入りタイムをロスする。

「62kmあたり」、やっとレストステーションに到着。

関門時間の残りは約30分。

ここでは残り一時間が最低条件、かなり遅れた。

・・・というか、去年と同じじゃないか・・ダメだ、去年は右足の軽い肉離れを引きずりながらのレース、

去年のほうが状態が酷かったはず・・。

荷物を受け取り、急いでカフェイン入りのエナジードリンクを飲む。

すぐに荷物を預け、オニギリと味噌汁をとって早めに出発する。

急いでレストステーションカヌー館を出発した。

まだ諦めるには早い・・・

~後編へつづく~ 


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