え~はなし

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残虐記/アンボス・ムンドフ 桐野夏生

2005年12月08日 | 読んだぜ!
本はよく読む方だと思うが、廻りまわって数ヶ月に一回は桐野作品に戻ってくるというのはよほど私の感性に合うのだろうか。

久しぶりの『読んだぜ!』だが、じつはこれまでの間に桐野夏生と同じくやはり大学の先輩にあたる小池真理子の本も読もうとしたが、ダメだった・・・

『残虐記』

いや~。賛否あるだろうな~。
実際に起きた事件を元にしているのだろうけど、この解釈はな~。

一年間監禁された小学生の女の子。
犯人との交流、そして救出されたあとの世間からの不条理な侮蔑をテーマに書いている。
主人公の夢と現実が入り混じり真相・深層に迫るあたりは『柔らかな頬』と同じような手法だよね。

『アンボス・ムンドフ』

短編集。
なんだか昔のソ連の書記長みたいな題名なので憶えられない。
キューバのホテルの名前らしい。

ま、それはともかく。

なんだかバーンと宝石箱を放り投げたような印象。
つまり、短編それぞれが全く違った味を持っていて方向性もバラバラなんだけど、確かに桐野作品であることを感じさせる。

本の題名になっているアンド・・・アンドロ・・・えっと。
アンドロ・ポロヌフ?
あ。
「アンボス・ムンドフ」が桐野らしさを一番発揮した内容では?

読後感が

薄ら寒~・・・

ってね。