謹賀新年。
なんと、前回の更新から3年近く経ってしまいました。
大学生だった息子は、社会人に。娘は高校受験を目前に控えた中学3年生になりました。
普段のお正月は、湘南の実家に長逗留し、江島神社に初詣に行くのだけど、今年は娘が「受験直前:正月特訓コース」なるものに奮って参加するというので、東京の自宅で年を越しました。
今から5年前のお正月。息子がちょうど大学出願中だった。すべて、アメリカの大学。滑り止めもなにもなく、行きたい大学だけを受けました。鎌倉で受験の神様といえば「荏柄天神」だ。私も高校・大学受験の時にお参りに行き、バッチリご利益があった。ので、息子と娘と三人で「荏柄天神」に御参りに行き、よーく祈願し、絵馬を買って「●×Collegeに合格しますように」と奉納したものだ。しかし、3月。息子は見事に全部、滑りました。今だから笑い話だけど、当時、最初の不合格通知でこそ「ダメだったね〜、ははは」みたいな感じだったが、次も、その次も、となると、さすがに乾いた笑いは乾ききり、ため息・・・。結局、6月のハイスクールの卒業式には、まだ進路が決まっていなかった。
娘の合格祈願はどこにしようか?という話をしていたとき、その時の記憶が蘇ってきた。
私:「荏柄天神はご利益なかったからな。ダメだな、あそこは」
息子:「違うよ〜、ご利益あったんだよ。『Ka●●〜(←息子の名前)、そこはお前の行くべき大学ではないよ〜』って教えてくれたんだよ」
私:「確かにそう言われてみれば、そうかもな。日本の○○大学に行ったから、日本文学も勉強できたし、ライターのアルバイトで日本語の文章もバッチリになったね。で、交換留学でイギリスに行ったから、そこで一緒だった△△君に誘われて、あの国際会議の日本代表団になって、そのあと、あの省庁でインターンして、その延長線上で、今の会社に就職できたんだもんな・・・。むむむ〜〜〜。」
息子:「そうだよ〜〜」
文学を専攻した学生は、一体どんな職業に就くのかと思っていたけど、蓋をあけてみれば、とっても良い会社に入社できて、毎朝元気に通勤している。朝食のときに、今関わっているプロジェクトの背景にある国際潮流や、グローバルな職場のユニークな先輩・同僚たちの話をしてくれる。そういう話を聞くと、わたしも朝からとてもハッピーになる。ほんの数ヶ月前までは「学費」がかかっていたのに、今では生活費として家にお金を入れるようになった。しかも、今年は妹やいとこたちにもお年玉をあげていた!息子に関しては、子育て終了です!肩の荷が下りました。およよよ。
ということで、改めて、我が家の家訓。
「家訓 その②:流れ着いたところがベストプレイス」。
私たち家族にとっては、真理である。(ちなみに、家訓その①は、「走るのは、急いでるときだけ」。しかし、これを頑に守っているのは私だけである。)
でも、やっぱ、合格祈願@荏柄天神はやめておこう・・・。
先月、息子は20歳になり、めでたく脱ティーンネージャー。
話には聞いていたが、やはりティーネージャーつうのが家に1人いると大変だ。うちの息子は穏やかだし、天真爛漫だし、本当にティーンネージャーぽくなるんだろうか?と思っていたが、それは突然やってきた。携帯メールでは絵文字をいっぱい使って日本語でやりとりしていたのに、急に絵文字一切無し、しかも短く英語で返答してくるようになった・・・。そこから数年間・・・。ふっふっふ。いろいろやらかしてくれたので、私も方々に身柄を引き取りにいったり、頭を下げにいったり。しかし、18歳になって憑きものが落ちたように終わりました。そして、大学生になり、20歳になり、晴れて一緒に酒を飲めるようになり、母ちゃん超ハッピー。
が、「ティーンネージャーのいない我が家」は1カ月あまりで、やはりまた「ティーンネージャーのいる我が家」へ。娘っ子が13歳の誕生日を迎えました。その日、私はアイフォン&家の鍵を忘れて朝6時半には家を出発して関西へ。大学の研究室のPCで昼休みにメールチェックできたものの、あとは全くメールもネットも電話も無し。よく考えたらありえないが、息子と娘の携帯番号を控えてなかったので、全く思い出せず。新幹線で品川に着いた時に家の電話にかけてみたが、誰も出ない。家に帰ってみたら、誰もいない・・・。家に入れない・・・。その後、いろいろあったのですが、結局、息子が機転をきかせ、娘のリクエストがあったのに私が予約しそびれてしまった品川駅近くのTGY Fridayにテーブルをゲットしてくれており、私もまた品川まで戻って最終的には三人で乾杯できました。一にも二にも私が携帯と鍵を忘れたのがいけないわけですが、二人ともそれを咎めるわけでもなく・・・・(ToT)/~~~ 逆だったら私はガミガミ、ぐちぐち言ってたような気がする・・・(._.)
ということで、私と息子はコロナビール、娘っ子はスプライトで乾杯、&、ハッピーバースデーを店員さんや周りのお客さんに歌ってもらい、写真もとってもらい、大きなチョコレートサンデーを食べて、祝ティーンネージャーの仲間入り。
その後、息子は私たちをバス停まで送ってくれて、自分は友人らと待ち合わせている東京駅に向かいました。夜行高速バスで仙台まで行き、みちのくミュージックフェスタ?に行くそうな。テントで寝るとか言ってたけど、なんか楽しそうで良いねぇ。
娘っ子は中学生になり、私の背丈を追い越しました。彼女の場合は、一体、どんなteenagehoodをおくるのか、半分戦々恐々、半分楽しみです。子どもから大人になる、大事な時期だもんね・・・!
子育ての苦行のひとつは、「寝かしつけ」。
あー、早く寝てくんないかな~~~、茶碗も洗わなきゃ、明日の朝ごはんと弁当の下ごしらえもしなきゃ、メールも返信しなきゃ、あー、早く寝ておくれ~~~。
と念じながら、子どもの背中をトントン、子守唄を歌い続ける・・・。いつしかトントンのリズムは乱れ、子守唄の拍子も外れ、寝落ち・・・。
「早く寝てくれ~~~」と念じ続ける日常が逆転するのは子どもがティーンネージャーになるあたり。なぜか若い者は夜更かしをする。寝かしつける必要もないのでこちらはサッサと寝る。というわけで、最近では週末、一番早くに床につくのはお母ちゃんであるわたし。とてもじゃないが、若いもんと同じようには夜更かしできないのである。それに、寝かしつけなんて案外あっけなく「必要とされなく」なるのである。
昔は「早く寝てくんないかな~~~」と思ってたよなぁ、とふと思うのは、朝、玄関に息子の靴を確認して「あ、帰ってきてるな」とホッと安心する瞬間だ。昨日も大学の試験・レポートも全部終わっての打ち上げ?できっと午前様だったのだろう。今朝も玄関のでっかい靴をみて、ホッと一安心。
この冬の朝ごはんの定番は、キムチ鍋。
「朝ごはんはしっかり」がモットーなので、結構いろいろなものが朝っぱらから食卓にのぼるわけですが、この冬は専ら、キムチ鍋。
毎年何冊か料理本を買うのですが、昨年購入したもので大ヒットだったのは料理研究家奥薗壽子さんの『奥薗流 腸美人レシピ』。 どれも美味しくて栄養満点で、なんといっても簡単・・・・。我が家の定番になったレシピがいくつかあるのですが、そのうちのひとつがキムチ鍋。小さい鍋で作り、それを三人でシェアすると朝ごはんにはちょうど良い量になります。出汁&おろしニンニクは前夜に準備しておき、朝、薄切り豚肉、豆腐、ネギ、キムチ、そしてナメコを投入。醤油とごま油をかけて蓋をしてぐつぐつと。超簡単。卵を落としたり、チンゲンサイや小松菜を入れたり。プラス、塩むすび、ヨーグルト(いちごとグラノーラとメープルシロップ)やフルーツ。手軽でバッチリです♡
あとは、チキン&ビーンズスープです。これも前の晩に用意しておくと楽チン。
鍋に水と固形スープを投入。鶏肉、キャベツ、タマネギ、人参、じゃがいも、ニンニクの薄切り、ベイリーフを1枚。でぐつぐつと煮ます。トマト味が良ければトマトを入れても。下ごしらえはここまでで、朝、火を入れるときにミックス・ビーンズの水煮(赤インゲン豆とか大豆とかひよこ豆とか、サラダ用みたいな感じでスーパーに売ってます)を加えて温め、最後に塩こしょう。お好みで白ワインビネガーを入れると美味。それプラス、奥園さんのレシピ本に出ているバナナヨーグルトパンケーキやシナモントースト、それからフルーツでぽかぽか朝ごはんになります。
最近は、この2つを中心に鍋&スープの朝ごはんです。
今晩は、鰯が安かったので鰯の梅煮、きんぴらごぼう、納豆の油揚げ焼き、ブロッコリーのサラダ、豆腐のお吸い物にしますー。最近はgrowth spurtまっただ中の娘っ子がものすごくよく食べるので、作る甲斐があります^^
すっきり
娘っ子と一緒に映画Baymaxを観に行く。思ってたのとちょっと違ったね、と二人で話しながら映画館を出て、近くの書店をウロウロ。
(ちなみに先に観ていた息子に、「思ってたのと違った、『ヒーローもの』なんだね」と言ったら、「原題はBig Hero 6だからね。日本じゃ感動ものっぽく宣伝してるけど」。そうだったのか。ナードたちが頭脳とテクノロジーを使ってヒーローになる、なるほどそういうストーリーなんだねぇ)
じゃぁ、夕飯の買い物でもして帰ろうか?と駐輪場に自転車を取りにいったとき、「ね、カラオケいこうよ!」と娘っ子。
え?カラオケ・・・?今から?
うん、1時間だけ歌おうよ。
カラオケか・・・。いいね!
ということで、行きました!1時間のつもりが結局延長して1時間半歌いまくり。
娘と二人のカラオケは何が良いって、超絶音痴のわたしでも誰に遠慮することなく大声で歌えること、「この歌は高音だからやめておこう」など曲を選ばなくて良い事。つまり、恥ずかしい気持ちはいっさい無しに絶唱できることだ。
なんだかなぁと思うことの連続だったここ数日。
ので、絶唱させていただきました!!こういう時向きの歌は、
「銀色のオートバイ」(聖子ちゃんのアルバムに入っている名曲のひとつ)
「北ウイング」(まぁ、これは定番ですが)
「プレイバックPart2」(これはすっきりしますね)
「Let it Go」(英語の方。めちゃ気持ちいいですね)
ですね。次回のためにメモメモ。
ほかに、最近、鶴瓶の家族に乾杯に菊池桃子ちゃんが出演していて、その変わらぬ可愛さ可憐さに驚愕すると同時に頭の中に「4月になれば~ここへ~きて~~♫♫」がグルグルと巡っていたので、歌ってみました。桃子ちゃんの「卒業」。歌詞は秋元康氏だったんですね(笑)懐かしのメロディシリーズはほかにMy Revolution(こちらは小室哲哉さんなんですね笑)、Maui(聖子ちゃんのアルバムの名曲)、潮騒のメモリー(朝ドラあまちゃんのオリジナルですが、作りは完璧に80年代のアイドルソング)、Woman~Wの悲劇~(紅白で薬師丸ひろ子さんが歌ってましたね!ユーミンの名曲で、歌うと超気持ちよいのですが、とにかく自分でもわかるほど音程が外れてるのでこの曲は娘と二人、もしくは一人カラオケでないと決して歌えませぬ)
対して娘っ子は、数年前は「嵐」「AKB」ばかりだったのですが、いつの間にかセカイノオワリ(っていうんですか?)、レミオロメン、いきものがかり、One Direction、テイラースイフト。
最後は二人で嵐のサクラ咲けを熱唱し、ちょうど1時間半。
娘っこのおかげで、もやもや感もすっきり解消しました!!
とうとう
やっぱり毎日飛ぶように過ぎて、前回から1年以上も経ってしまいました。
今年の抱負は、ゆっくりと自分の呼吸を感じながら日々過ごすこと。仕事とは関係ない時間をちゃんとつくって、趣味を開拓すること。「趣味を開拓する」ってなんかヘンですが、ここ20年間ずーっと仕事と子育てにほぼすべての時間を費やし、しかも読書・料理・旅行以外にろくに趣味と言えるものも無いワタクシですので、50代に向けて少しずつ開拓したいなぁと。
先日、仕事上の大先輩の女性二人と丸の内でしっぽりと旬の和食を楽しむ会を企画しました。そのうちのお一人は、わたしが今の仕事に関わるきっかけを作ってくださった方で、ニューヨークで初めてお会いしたのが1997年。知り合った当初、頭脳明晰なバリバリのキャリアウーマンだったその方が、お店に和装で登場したのでびっくりしました。数年前に体調を崩され、しばらく休養を取られている間に着付けや香道やメディカルハーブやアロマを習得されたとのこと。定年後の長い人生を考えると、やっぱり仕事以外の趣味、しかも「道」的なものを50代あたりから時間を見つけてやってみると良いよね、という話で盛り上がりました。
そういえば、同じ業界の某女性先駆者も、どう見ても仕事一筋だったのに、最後のご奉公先のニューヨークで、ジャズのボイストレーニングを受け始め、帰国した今では定期的にリサイタルを開かれるまでに。それから、わたしがかつてニューヨークでお仕えした国連事務次長補の日本人女性も、国際機関での超激務の後に配偶者の母国である北欧の国に赴かれ、ガーデニングと歌のレッスンの毎日を送っているとおっしゃっていました。彼女たちにわたしがお世話になったのは、プロフェッショナルとしても駆け出しで、しかも子育て真っ最中の20代の頃。そんなわたしも来年で四捨五入すれば50歳という立派な中年です。しかも子どもたちはほとんど手がかからなくなって、ポスト子育ての余生(!?って言っても日本の平均寿命で考えるとあと40年もあるわけだが・・・)をリアルにイメージできるようになってしまいました。ということで、和装にはまっているおねえさまから「40代くらいからいろいろトライしてみて、何が良いか探しておくのが良いよ」というアドバイスをいただいたので、早速、単発のお教室をいくつか申し込んでみました^^
さて。久々に土日とも仕事の入っていない週末。
ですが、とうとうこの日はやってきました。
うちの娘っ子は区立小学校の6年生なのですが、ほぼ8割くらいのクラスメートが中学受験をするそうです。娘っ子は、わたしから見て「公立」で力を発揮できるタイプだし、色々とわたしも考えるところがあり、受験はしないと決めていました。娘っ子自身も納得しているとは言え、元来、勉強が大好きだし、それなりに競争心もあるしで、とにかく「塾」的なものに行きたくてウズウズしている様子が伺えました。とうとう12月に、「ママ、これ、タダだから行っていい??」と見せられたのが、某大手予備校の、「中学受験をしない小学6年生のための中学スタートダッシュ講座」&習得度チェックテスト。まずはテストを、ということなんだけど、やっぱりわたしは仕事で一緒に行くのは無理。そうしたら、「いいよ、一人で行くから」と、ネットで電車の経路を調べ、地図を見ながら一人で試験を受けにいきました。とにかく、早く塾で勉強したい、ともう鼻息が荒くて、その予備校が開催している「中学進学準備講座」のほとんどすべてに申し込んできたのでした・・・。たいてい、無料&お試し価格なので、「ママ、安いから大丈夫だよ」とお心遣いもいただいております・・・。
というわけで、水を得た魚のように中学進学準備の勉強に励んでいる娘っ子なわけですが、そのお教室の会場が神保町界隈。わたしの大好きな街ではないですか!そこで、最初のお教室の時は、帰りに合流してボンディのカレーを食べに行きました。先週は仕事で行けなかったので、仕事の無い今日は古本屋をぶらぶらした後にまた合流して美味しいものでも食べに行こうと結構はりきっていたワタクシ。
「明日、どうする?何時に終わるの?」と昨日の夜に娘っ子に聞いたら、「あ、明日は来なくていい」とな。まぁ、夕方の時間帯だし、先週末だって念願のエレキギターを一人で楽器店を数店まわってお年玉で買ってきたくらいだから、わたしのお迎えは必要ない・・・。
が・・・。洋食にするか、またカレーにするか、結構うきうきしていたので、
「え??大丈夫だよ、仕事ないし、待ち合わせてご飯食べようよ!」ともう一度聞いてみたら、「りりこちゃんと一緒に帰るから、ママは来なくていい」とな・・・。
ううう。とうとうこの日が来ましたね。つい数日前の身体測定では身長がとうとう162cmになったというし。もうすぐ中学生だし。美味しいものにいつも釣られていた息子が「あ、僕はいいや」と言って誘いに乗ってこなくなったのがやっぱり同じ頃だったよな・・・・。デジャブ感満載です。
まぁ、これからは友達優先のお年頃だよね。
息子もハイスクール時代の親友の一人がアブダビから一時帰国中だというので渋谷に行っちゃったし、わたしは一人さびしくちゃぶ台でこれを書いておりまする。鶏鍋の準備をしながら。。。。
いつもは辛口の娘っ子が、
「〇△ちゃん(自分のこと)さ、ママ(私のこと)が〇△ちゃんのママで良かったなー」
と言う。
「え?? やだやだ、なんで??」
仕事をちゃんと頑張ってるから??
どんなに忙しくても、頑張って保護者会には必ず行くから??
ガミガミ言わないから??
えー、なんでだろう (わくわく)
「だって、ママ、オモシロイじゃん!」
はい??
「ゴリラの真似もうまいしさ、いっそん(あまちゃんの磯野先生)の真似もうまいしさ、替え歌つくんのもうまいしさ、$#)(’)#$”=(注:私の持ちネタですが、、あまりにもアホ過ぎて書けません)もおもしろいしさ 」
そうだったんか・・・。
娘っ子、自分の友だちを連れてきたり一緒に外出したりすると、「ママ、ほら、あれやって 」と・・・・。
あまりにもアホなネタですが、一応披露すると、娘っこの友達、皆、笑う。。。。
「ほら、うちのママ、面白いでしょーーーー」と、鼻高々。
やっぱ、そこなんすね、私の母としての価値は・・・・
娘っ子が学校から「健康カード」を持ち帰った。これ、毎回楽しみ♪
毎年、4月、9月、1月に発育測定をし、身長・体重・肥満度の数値が記録される。
毎回、小1からの成長具合を見て、大きくなったなぁとしみじみ思うのが楽しみなのである。
今回は153.9cm。小1の4月から実に30cm、小5になった今年の4月から2.5cm伸びている。。。
ここ最近、すごい勢いで目線の高さが近づいてきたのを感じる。このペースだと、163cmの私に追いつくのは1年後。
いやはや、もう時間の問題だな。。。。
もうずいぶん前だが、息子が11歳の時に足に腫瘍ができて検査入院した時、その主要が悪性かどうかを判断するための一つの材料として、骨シンチという検査をした。全身の骨の画像を撮るのだけど、癌の部分は黒く浮き出るらしい。
私は待合室で30分間待っていたのだが、そこに置いてあった検査のサンプル画像を見ると、癌だという部分が黒くなっている。
検査後、画像はすぐに主治医のPCに転送された。
息子と二人で呼ばれて中に入ってみると、先生の机の上の大きなスクリーンには息子の骨シンチ画像が・・・・。
そしてそれは、全身真っ黒・・・・・。私は眩暈がして、椅子からずっこけそうに・・・。
先生は大笑いしながら、
「子どもはね、関節に成長物質がうつるから全身の関節部分が黒くうつるんですよ。いやー、K君、すごいな。成長物質がたくさんつまってるよ。これから伸びてやるぞーーーって全身が叫んでるね(^◇^)」
なんだ、早く言ってくれ・・・。
と思いつつ、ホッとしたことを思い出す。当時、息子は160cmくらいで、私をまさに追い抜こうとしていた頃。
その後、先生&骨シンチの予言どおり、25cm伸びました。手も足もながーくなりました。
そんなことを思い出した、今回の健康カード。
娘っ子も、成長物質を大量に関節に保有していそうだなぁ。。。。
子どもは思ったようには育たないものだし、持って生まれた個性もある。
二人目が生まれてからの11年間は、「あぁ、人間て一人一人違うんだなぁ」という驚愕経験の連続だったように思う。
全く性格の違う二人だがが、ありがたいことに、二人とも本好きに。
最近は、What are you reading now? 今何を読んでるの?
と訊ねあうのがなかなか楽しい。
昔、マンハッタンに住んでいたとき、マンションの近くに大きな書店があった。買わなくてもいいからいくらでも座り読み(?)してくださいという太っ腹な子どもコーナー。週に1度は息子と一緒に通ったものだが、そのコーナーに足を踏み入れると同時に息子は書棚を縦横無尽に歩き回り、絵本の束を抱えて戻ってくる。毎回5冊まで。選んできた本を私の胡坐の上にチョコンと座った息子に読み聞かせるというのが毎回お決まりのパターンだった。今では185cmの大男になってしまったが、昔は「チョコン」としていたものだ・・・。7歳下の娘も、物ごころつくまえから、書店通い。私&にいにと三人で行く時もあれば、マダガスカル人のスーパー・ナニー、ハンタも毎日のように本屋に連れて行ってくれたようだ。
子どもたちが小さい頃は、いかなる場所であっても、一瞬であっても、子どもを1人にすることに対して非常に厳しいマンハッタンにあっては、息子を子どもコーナーに残したまま、大人の書棚をうろつくわけにわいかない。結局いつも、子どもコーナーで時間切れ。「あー、早く子どもたちが大きくなって、自分の本もゆっくり選びたいなぁ」と毎回思うのであった。
ある時、ユニオンスクエアカフェという高級レストランに子どもを預けて大人だけでディナーに行った。隣のテーブルに食事を待っている三人家族がいて、お父さん、お母さん、そして12歳くらいの男の子がそれぞれ本を取り出し、静かに読んでいた。食事がくると、それぞれが読んでいる本についての会話が始まった様子。このレストランの常連なんだろうなーという雰囲気、そして三人の間に流れる知的でありながら温かい空気がとても新鮮だった。
まるで、映画のワンシーンのような瞬間。それが、私の頭の中に今もたくさん眠っている、ニューヨークの多彩なimagesの一つである。
「いつか、あんな風に・・・・」と思ってから、はや15年くらい経ったのかな?
気がつくと、息子と娘と三人で新幹線に乗ったり、喫茶店に入るようなことがあると、それぞれ本を取り出して読み始めるように。ユニオンスクエアカフェみたいな都会的で大人っぽい場所ではないし、あのファミリーのようなカッコよさは無いが、それぞれ本を読みつつ、内容をシェアできる関係になったことは喜ばしい。
子どもたち二人とも本好きという点では共通しているが、好きなジャンルが全く違うのは、興味深い。
息子は文学作品好きなので、日本語・英語問わず、小説や古典一辺倒。プラス、漫画。「ストーリー」が好きなのだ。
それに対し、常に効率重視の娘は、本屋や図書館でかき集めてくる本は「実用本」中心(笑)「銀行のなぞ」とか「知っておきたいボキャブラリー100選」とか「誰でもできる驚きのマジック」とか、そんな感じ。ストーリー物も、スピード感のある探偵もの、謎解きものが好き。
だから、What are you reading?という会話も面白く成り立つワケで。もう少し、娘っ子が大きくなったら三人でBook Clubなんか出来たら面白いな。同じ作品を読んで、それぞれの感想をシェアし合う。願わくば、その頃は皆でワインを飲みながら、なんかだと良いね。日本酒でも良いけど。
小さい頃も可愛かったけど、大きくなってくるとまた別の楽しみが増える。一粒で何度でも美味しいです!