物欲大王

忘れないために。

森村誠一「人間の証明」

2012年10月15日 08時52分40秒 | 読書、書評
 CSの映画専門チャンネルにて鑑賞。
「心に残る映画だったなぁ」という強い印象。
何故だろう。そうか、エンディングに流れた主題歌のせいか。
西條八十の詩を英訳した歌。
ジョー山中の歌声が「良い映画」を「心に残る映画」に昇華させたのだろう。
終わりよければ全て良し。ちょっと違うか?

で、原作。
戦後日本の暗い過去を浮き彫りにした長編推理小説で、
実に読み応えがあった。
ネタバレになるが、母を訪ねてアメリカからやってきた息子を
その母親が殺してしまうという、考えてみればとんでもない事件なのだが、
頭の中で映画の主題歌が流れ、切ない気持ちになり、
「しょうがないよ。そんな時代だったから」と許してしまう。
音楽の力を見せつけられた作品。

一体これは映画の感想なのか、本の感想なのか???
まぁ、いいや。また聴こう。あの歌を。

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