物欲大王

忘れないために。

馳星周「M(エム)」

2006年03月30日 17時37分11秒 | 読書、書評
M(エム)

文藝春秋

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この作品を一言で表すと馳 星周が描いたエロ小説。
4編の短編を収録しており、どの作品も暗くドロドロしている。
好き嫌いが分かれるだろうが、俺は好きだな~~。
文章のセンテンスが短いのが印象的で、そのため人間の心理を淡々と描いている。
SMとは哲学的な性行為なのだが、特に「人間が性の魔力に堕ちていく瞬間」が一番魅力的なのであり、この作品はそれを見事に表現している。
官能小説を読んだことのある方ならオススメの作品。      評価★★★★★(5段階)

絲山秋子「沖で待つ」

2006年03月29日 18時52分57秒 | 読書、書評
沖で待つ

文藝春秋

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 第134回芥川賞受賞作。全文掲載されている文藝春秋3月号を社長からゲット。
会社の同期である男女の友情を描いた作品。
俺的に嫌いなテーマなので書評が悪口になってしまった。
以下、絲山ファンごめんなさい。

 「男女の友情」なんて聞くと吐き気を催す(付き合ってもいないのに男女が手を繋いで歩いている番組があったが、それを思い出すとテレビをバットで殴りたくなる)ので芥川賞受賞作でも多分買わないだろうなと思っていたが、思いもかけず社長からプレゼント。てか要らなくなったからなんだけどね。ちょっと嬉しかったので、早速読み始める。30分程度で読了。なんだこれ。俺的には駄作。文章が「~~でした」「~~のです」なので、まるで供述調書。生前に交わした約束「お互いどちらかが死んだらパソコンのハードディスクを壊す」を果たすだけの話。全体的にちょっと良い話なのだが、読者が驚くような展開や、秘密が隠されている訳ではない。ハードディスクを壊す理由もただ「恥ずかしいから」だもんなあ。まあ、文芸作品だからこんなものか。評価(俺的には)★★★☆☆(5段階)

※余談だが、「別れてからもお友達でいましょ」なんてアホな事を言っている女が嫌い。

スーパー7のチョロQ

2006年03月28日 06時52分40秒 | ヤフオク
 久しぶりにヤフオクを覗いてみると、探していたスーパー7のチョロQを発見。
終了間近にちまちま入札するのが嫌いなので、一気に高額入札。
しかも色違いで2台……金が無いのに俺って……

ついでに色々ネットを徘徊していると、ベンツAクラスのチョロQ発見。
やべ~これも欲しいよ……

苦手な本ってなんだろう?

2006年03月24日 17時38分35秒 | 読書、書評
様々な作家の作品を読むのが好きだ。
たまたま手に取った本が良い作品だと嬉しくなってしまう。

本との出逢いは恋愛と同じだと思う。
周りの評判が良くても、自分には合わない事がある。
そんな時は、無理に読まないで他の本を読む事にしている。
俺は、「文章の持つスピード感が遅い作品」が苦手である。
無駄の無いすっきりとした文章を書けるのが良い作家だと思っているので、
情景の描写が無駄に長かったり、ストーリーに絡まない登場人物を詳しく説明したりする様な「文章に余計な贅肉がついている作品」を読むと挫折してしまう。

特に嫌いな作家はいないのだが、嫌いな言い回しはある。
「そこに工場があったらしかった」などと、「~らしかった」という言葉を使う作家がいるが、みなさんはどう思われるだろうか?
俺はその言葉を見るとキレそうになるのだが……

あっ!米炊かなきゃ!!
駄文失礼ちまちた。

筒井康隆「恐怖」

2006年03月22日 19時18分01秒 | 読書、書評
恐怖

文藝春秋

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「銀齢の果て」を読みたくなり、ヤフオクで検索したところ、「筒井氏作品5冊セット」なる出品を発見。
幸いにも「銀齢の果て」も含まれていたので、勢いで購入することに。
落札金額は送料含めて1430円。とてもお買い得であった。

筒井康隆氏の事は「道を歩いている若者に『あ、もし~』と声を掛け、100万円を無理矢理渡すおじさん」だと思っていた。
そんなわけで、これまで筒井氏の作品は読んだことがなく、今回が初めてである。
まず手に取ったのがホラー小説を連想させる装丁の「恐怖」。
ストーリーは、とある地方都市で文化人連続殺人事件が発生。次は俺か?とパニックに陥った作家のお話。
迫り来る恐怖を描いた作品だが、スティーブン・スピルバーグの出世作「激突」の様な恐ろしさではない。
登場人物の殆どが老人の「お年寄りミステリー」なので、妙にほのぼのとしているのが魅力。
主人公の村田勘市の腰抜けっぷりには笑える。評価★★★☆☆(5段階)

奥田英朗「マドンナ」

2006年03月22日 18時41分24秒 | 読書、書評
マドンナ

講談社

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小説のテーマはオフィスの人間関係。
部下に片思いをしてしまった妻子持ちの男のちょっと切ない恋物語を描いた表題作「マドンナ」など、小説現代で2000年から2002年に渡り掲載された短編5編を収録。
現実の会社同様、ちょっと癖のある人間がいたりして、「あるある」といいながら読めるだろう。
読了後、晴れやかな気持ちになるのが魅力。評価★★★★★(5段階)

熊川哲也「コッペリア」行ってきました!

2006年03月21日 18時04分28秒 | クラシック
coppelia(コッペリア)

ポニーキャニオン

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2時30分の開場まで暫く時間があったので、ビッグカメラへ。
店内ではワールドベースボールクラシックを観る客で大賑わい。
俺も試合の行方が気になったが、あまりの混雑に断念することに。
DVD-Rのメディアを買い、いざ国際フォーラムへ。

キャストは以下の通り(敬称略)。
スワニルダ 荒井祐子
コッペリウス博士 スチュアート・キャシディ
フランツ 熊川哲也
コッペリア 米澤真弓
その他もろもろ

物語は、コッペリウス博士が作った人形コッペリアを巡る話(すげ~省略)。
とても陽気なバレエで、分かりやすいので子供にも楽しめる内容。好きな演目の一つである。
楽しみだったのは、キャシディさん演じるコッペリウス博士。
彼は常に人形の事しか考えておらず、いつも周りから変人とからかわれているが、どこか憎めない人物。
博士のお茶目な性格を、キャシディさんが巧く表現し、客席から笑い声が。
また、荒井祐子さんが演じたスワニルダはとても可愛らしかったのが印象的だった。
やはりメインは熊川哲也さん。彼の素晴らしい跳躍力とテクニックにはいつも驚かされる。
今回演じた「ちょっとマヌケなフランツ」には大笑いさせてもらった。
ただ、ハードスケジュールの為なのか少し疲れていたようで、何回か着地に失敗(気のせい?)したのが残念だった。まあ、トランペットも「ぱひょ~」とか演っていたし、みんな疲れていたのかな?
コッペリアを観るのは今回で2回目。
前回同様あっという間の2時間で、とても楽しい時間を過ごさせてもらった。
欲を言えば、もう少し踊ってほしかったが、それは無理な話である(笑)。

え?最後まで読んでくれたの?ホント駄文失礼!
※休憩の時に、ワールドベースボールクラシックの結果をチェック。
なんと日本が優勝!!おめでとう!そしてありがとう。