物欲大王

忘れないために。

会社でささやかな抵抗

2007年03月07日 00時28分42秒 | 日記
新しい会社に就職して約3ヶ月。
長い道のりだったが無事正社員になれた。
今では、某大型百貨店のチラシを作っている。
支社から送られてくる原稿と、デザイナーさんが描いてくれるラフ原稿を基にパソコンで作るのだが、入社以来気になっている事がある。
人によってはたいした事は無いのだろうが、俺は許せん。
原稿が「ら抜き言葉」なのである。
入社間もない頃に家電コーナーを任され、初めて目にした原稿を見て驚いた。
テレビの原稿だったが、そこにはこう書いてあった。

「○○でDVDも見れます」

沸々と湧き上がる俺の怒り。
前職で文章を書く仕事もしていた俺。
「なるべく正しい日本語を使おう」をモットーに、日々努力してきたものである。
「ら抜き言葉」なんぞ愚の骨頂。
「キライなモノは」と訊かれれば、一番に「ら抜き言葉」と答えるであろう。

しかもこの原稿にはもう一つ間違えがある。
テレビやビデオは「見る(誤)」じゃなくて「観る(正)」が正しい。
文章に携わる者にはあってはならないミスなのである。

とはいえ、俺は新入社員。上司には「原稿通り打ちなさい」と言われている。
勝手な事をするわけにはいかないので、ず~~~~~と我慢して「見れる」と打ち込んでいたが、もう我慢の限界。
「見れます」と原稿には書いてあったが、「観られます」と直して送ってみた。

そんな事もすっかり忘れていた数日後、新しい家電の原稿を見て驚いた。
そこには「見られます」の文字が。
見られます
見られます
見られます

おし!俺勝った!
でもまだ間違えがある。「見られる」ではなく、「観られる」が正しい。

調子に乗ってまた、「観られる」と直して送ってみた。
さあ、そのままOKになるだろうか?実に楽しみである。




伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」

2007年03月04日 23時17分33秒 | 読書、書評
アヒルと鴨のコインロッカー

東京創元社

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 久々の書評。
書評を書くのをサボっていた理由は、ファミスタオンラインとこの本なのである。
「アヒルと鴨のコインロッカー」。
ぶっ飛んだタイトルは勿論の事、本の内容が形容し難いのである。
なんだろう。この不思議な感覚は?
帯には「ミステリー」と書いてあったのだが、どちらかというと純文学に近い印象。
ぶっちゃけ、あまり面白くない内容だったが、著者の筆力の巧さと独特の世界観に惹かれ、最後まで読んでしまった不思議な小説だった。
偉大な作家になるであろう著者に期待しよう。
評価★★★★☆(5段階)