幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「恋愛中毒」山本文緒著 ”ストーカー行為をしてしまいたくなる”

2021-08-24 01:38:08 | 本の紹介
もう神様にお願いするのはやめよう。
-どうか、どうか、私。
これから先の人生、他人を愛しすぎないように、他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。
哀しい祈りを貫きとおそうとする水無月。彼女の堅く閉ざされた心に、小説家釧路は強引に踏み込んできた。
人を愛することがなければこれほど苦しむ事もなかったのに。
世界の一部にすぎないはずの恋が私のすべてをしばりつけるのはどうしてだろう。

吉川英治文学新人賞受賞した恋愛小説の最高傑作

林真理子評
恋に不器用な女性として登場してくる水無月が、後半かなり重症のストーカーだとわかってくることの不気味さ。それにもかかわらずこの「恋愛中毒」は、多くの女性読者から支持された。
「まるで自分のことが書かれているようでとてもつらかった」と。私のまわりの何人かの女性たちも言ったものだ。知性、教養すべてのバランスがとれていて、ストーカーなどというものと無縁(少なくとも加害者ということにおいて)と思われる女性たちがである。
 水無月は離婚の痛手により、もう他人を愛しすぎないようにと神に祈る女性だ。本当は結婚する前からも、同じような事態を起こしている。読者は水無月を見ていて、胸が塞がれるような思いになるに違いない。

感想
「再婚生活 私のうつ闘病日記」山本文緒著 ”良かったり悪かったり長い辛い闘病生活”

人を愛する、それが一途で、必死であればあるほど、報われない場合にはしがみつこうとしてしまうのでしょう。
その人と一緒になれないと、自分の人生はどうすることもできないと思い詰めてしまいがちです。
他にも相手はいると思えないのでしょう。

成人式で配られた冊子に『二十歳の春』がありました。
そこに加藤諦三さんが書かれていた言葉を今も覚えています。
「振られたら、振った相手が振るんではなかったと思わせるぐらいの人になりなさい」

振られることを恐れて自分の気持ちを相手に伝えないことの方が、振られるよりも残念なことなのかもしれません。

振られたら、人を愛したこと自体が素晴らしいことだったと思う、あるいは自分を納得させることなのでしょう。
その人との思い出が大切な宝物なのだと思います。

振られたことはとても悲しいことですが、本当にその人を愛しているなら、その人が幸せになることを願うことなのですから。
残念ながらその人を幸せにできるのは自分ではなかっただけなのですから。
自分が幸せにできる人はきっとどこかにいると信じて生きていくことなのでしょう。
そして好きな人が現れたらまた伝える勇気を失わないことなのでしょう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿