幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

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「右脳思考 ロジカルシンキングの限界を超える観・感・勘のススメ」内田和成著 ”左脳と右脳をうまく活用する”

2022-05-17 03:14:44 | 本の紹介
・結局、人間を動かすのはそれが正しいか、間違っているか、あるいはやるべきかどうかという理屈、すなわちロジックではない。やりたいとか、面白そうとか、やらないとまずいなといった気持ち、すなわち感情である。

・直観や経験から気づいたこと、つまり右脳的なことを、後からきちんと理屈づけた、すなわち左脳で理論武装した。

・経営会議の承認や稟議でOKを得るとき、あるいは部門内部での承認を得るときに、馬鹿正直に書類だけ準備して、会議に臨むのは愚の骨頂である。そもそもこの案件には誰が賛成なのか、あるいは反対しているのかは誰か、さらにはどんな疑問や不安をもっているだろうか、こうしたことに敏感でないと、現実の会議で痛い目に遭うことになる。

・人間はロジックで動かず、感情で動くのである。

・感情の部分
1) 提案そのもに対する好き嫌い
2) 提案者に対する好き嫌い
3) 「なんとなく」気に入らない、気分が乗らない
4) 「ちょっと待て」と勘が働いている

・コミュニケーションの極意は「理屈通りにいかない」と心得ること

・物事を決めるに当たって、勘は重要であるが、一方で勘だけに頼ってよいのかという疑問もある。そこで、実際の意思決定に当たっては、自分の勘で考えた答えを別の切り口から検証するプロセスがあるとよい。

・4つのステップで反応-理屈で反論する前に
1) 左脳で文字通りに何を言っているか理解する
2) 右脳で発言の「真の意図」をつかむ
3) 右脳で何をどのように答えればよいか理解する
4) 左脳でどのように伝えればよいかを考える

・相手にいま、やる気スイッチが入っているのかどうかを見極め、もし入っていないのであれば、どのようにしたらやる気スイッチを入れられるかを考えてみるくらいの冷静さが、人を動かすためには必要である。

・提案した本人がどうしても自分でやりたいと言えば、私も真剣に考えたであろう。しかし、本人にその気がないということはオーナーシップのないプロジェクトになりがちで決してうまくいかない。したがって、提案を通そうと思ったら、どうしてもそれをやりたいという思いがにじみ出ている必要がある。

・要するに企画を通したいと思ったら、論理的に素晴らしいプランだけではダメだということである。当事者の想い・責任感と、意思決定者を動かす何かの両方が必要だ。

・人を動かすのはこの4つの要素
1) 論理性
 聞いている者が、なるほど正しい、あるいは間違いないと思うこと。 
2)ストーリー
 単に論理的な整合性があるだけでなく、全体がひとつのストーリーになっていること。わかりやすさと考えてもらってもよい。聞いた人間が理解するだけでなく、それを他人に語れるようであれば最高である。
3)  ワクワク・ドキドキ
 加えて、楽しそうだからやってみたいとか、よくわからないけれど面白そうという印象を与えられればなおよし。
4)  自信・安心を与える
 いままでと異なることをやるのであれば、それは難しい話ではないとか、御社あるいは自社にもできると思わせる。あるいは、仮に失敗したところで、取り返しがつくとか、大したことがないと思わせる。

・観察、感じる、勘、この3つがカギを握る
1) 観察する
 ものを見たり、聞いたり、読んだりすることである。 
2) 感じ取る
 五感を働かせてさまざまなものを感じ取ることを言う。 
3) 勘を働かせる
 見たり・聞いたり、あるいは感じたことが自分の会社、ビジネス、業界、社会にどんなインパクトがあるのか、想像力たくましく思い浮かべてもらうことだ。

・具体的なステップ
1) 観察して感じたことを書き出す
2) 観・感・勘の検証(証拠探し)
3) 進化させる(修正)

・人は経験を積めば見方が変わる。あるいは、素人と玄人では同じ現象を見ても、違う解釈をする。

・異常値に注目
「外れ値」と呼ばれる異常値に注目することも大事だ。

・ボストン コンサルティング グループ(BCG)
『相手の靴に自分の足を合わせる』
いわゆる「感情移入」である。

・『壁を壊す』吉川廣和著

感想
内田和成先生の早稲田大学での最終講義「プロとして生きる」

「論点思考 BCG流 問題設定の技術」内田和成著 "問題の本質を間違えない!”

ボランティア団体の会議では、左脳を使って論理的に説明しても理解してくれません。
論理よりも感情が優先しているのです。
おかしなことであっても、感情が優先していることを痛感しました。
1+1=2ではない判断基準が優先していました。

『翔ぶが如く』司馬遼太郎著
大久保利通を中心に明治政府の初期を記した記録に基づく小説を読むと、好き嫌いで政治が動いていたことを知りました。

内田先生は理系で左脳タイプと思われていたそうです。
しかし、BCGにはもっと左脳が高い人がいたそうです。
ご自分のことを振り返ると、右脳の感性が高いことを気付かれたそうです。
そしてBCGの代表までされた後、早稲田大学の教授に転籍され、研究、学生の教育に尽力されました。

若いとき、コンサルティングでまだ利益のでていないけど、将来性のあるIT企業を10億円で買収する案を提案されたそうです。
その会社はIT事業を広げたいとの相談でした。
責任者が「わけのわからん会社を10億円も出すところがあるか」で採用されませんでした。
その時は左脳だけで提案されていました。
右脳を使うなら、それはITの将来の勉強代であり、IT人材を確保することで未来に夢を持つものと説明するのでしたと当時を振り返って述べられていました。
その企業は、市場3,000億円を狙うIT企業として成長したそうです。

メコバラミンの新規医薬品が何社か競合して開発していました。
ところが、水俣病の原因が企業で排水していた無機水銀が自然界で有機水銀に変わったために起きたことがわかりました。
そのためほとんどの会社がその開発を諦めました。
ある会社の開発者だけは諦めずに、社長に直訴し、体内では無機水銀は有機水銀に変わらないことを証明し、承認取得、販売にこぎつけました。
年間数百億円の売り上げを達成するほどのニーズがありました。
その熱心な人がいなければ実現しませんでした。

異常値に注目
品質管理では、異常値に注目します。
それがエラーなのか、意味がある値なのかです。
意味がある値であれば、それは品質問題を発見するチャンスであり、改善の糸口になるからです。
ジェネリック企業の品質問題では、異常値を充分な調査せずに、異常値として取り扱ってしまいました。
人が不足していたからと説明がされていますが、そうではなく、異常値が価値ある値だとの認識がなかったからだと思います。
異常値に関する知識と興味があれば調査して改善できるのです。
まさに、ワクワク、ドキドキを持って仕事に取り組んでいなかったのも大きいように思います。

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