ポーランドからの報告

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ヨハネ・パウロ2世ゆかりの地を歩く ⑥ ヨハネ・パウロ2世号

2006年09月17日 | ヨハネ・パウロ2世

今年の6月から、ポーランド国鉄(PKP)ではクラクフ-ヴァドヴィツェ間で ヨハネ・パウロ2世号-TOTUS TUUS-を運行しています。2005年9月ポーランド国鉄の社員がクラクフ南部ワギェヴニキのサンクタリウムを訪問した際、「ヨハネ・パウロ2世への感謝の気持ちを込めて、特別列車を運行しよう」というアイディアが生まれ、それからわずか一年未満で事業が完成しました。ポーランド国鉄といえば万年予算不足で、今年も大量リストラやダイヤ1/3カットなどの問題が伝えられていましたが、それでもこういう事業は驚くべき速さでことが進みます。

このヨハネ・パウロ2世号は、ヴァチカンカラーの黄金色の最新式車体で、側面に TOTUS TUUS の文字が刻まれています。この TOTUS TUUS とは「私のすべてはあなたのもの」という意味のラテン語で、ヨハネ・パウロ2世が生前に好んで使ってた言葉です。

  
  

電車はクラクフ中央駅を出発し、ワギェヴニキ、カルヴァリアとヨハネ・パウロ2世ゆかりの地に停車して、約1時間後にヴァドヴィツェに到着します。クラクフ中央駅発ヴァドヴィツェ行きが8:55、12:55、16:55の3便、ヴァドヴィツェ発クラクフ行きが10:30、14:30、18:30の3便で、料金は片道券が11.50zl、往復件が18.00zl。切符は一日有効ですので、ヴァドヴィツェに行く道中に途中下車してワゲヴニキ(Łagiewniki)の サンクタリウム(Sanktuarium Bożego Miłosierdzia)やユネスコ世界遺産の カルヴァリア・ゼブジドフスカ(Kalwaria Zebrzydowska)を訪問することができます。さらに車内では液晶モニターでヨハネ・パウロ2世の特集DVDが放映されていて巡礼地訪問のよい予習(?)ができたりと、まさにヨハネ・パウロ2世号の名前にふさわしい設備が備わっています。地元の人の交通手段としてはもちろんのこと、世界中からのカトリック巡礼者の利用が期待されています。

クラクフへ来る日本人観光客は、そのほとんどの方が、郊外のアウシュビッツ=ビルケナウ収容所を見学後、急ぎ足で別の街に移動してしまいます。クラクフ=アウシュビッツの街のようなイメージをもたれることもしばしばですが、ポーランド人にとって、クラクフはなによりも旧市街とヴァヴェル城の街、ヴィエリチカ岩塩坑の街、そしてヨハネ・パウロ2世の街なのです。ヨハネ・パウロ2世号ができて、ヴァドヴィツェ訪問もとても便利になりました。クラクフまでいらしたら、ぜひヴァドヴィツェやカルヴァリア・ゼブジドフスカまで足を延ばしてみてください。


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2 コメント

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ヨハネ・パウロ2世号 (shinesuni)
2006-09-19 14:39:07
この列車の写真見たかったので感動です^^

やはりかっこいいですねww

いつかヴァドヴィッツェに行く時は

この列車で行こうと思います。
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コメントありがとうございます (Wasilewska)
2006-09-19 17:15:44


一日3往復ですので、わりとしょっちゅう見かけます。時間帯によって、満員だったりがらがらだったり。



私はミニバスでヴァドヴィツェへ行ったのですが、途中道が非常に悪く、車酔いしかけました。やはりヨハネ・パウロ2世号で行くのがお勧めです。
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