いわずと知れた
ヴィクトル・ユーゴーの大作(1862)のミュージカル化。
1985年にロンドンで公開され、世界中で様々な国の言葉で上演。
日本では、1987年初演で、もう20年以上断続的にやってます。
中2のとき、家族で見に行って、号泣しまして

(←リアル中2病罹患中)、
それから芝居やミュージカルにはまっていったのでした。
それからウェストエンド(英)、ブロードウェー(米)含めて何度も見ており、
20回越えたあたりで数えるの放棄。
原作が壮大(新潮文庫で全5巻)な上、
複数キャスト制を採用していることもあって、毎回見所が違うおもしろさもあって、
学生時代は、このためにお金をためて、
2週に1回安い席で通いまくるとかあほなことをした時期もありました

(今期はさすがに1月半の間に1回、厳選していい席確保して行きました。)
1991年から見続けて、2007年からの今のカンパニーは、
気がつけば、キャストの半分が年下に・・・。
同世代の「レミゼ」になってきました
見所は、

ジャン・バルジャンの人生
-1)ファンティーヌとの出会いとコゼットへの愛
-2)ジャベールとの対決

マリウスとコゼットの恋(エポニーヌの悲恋)

市民の窮乏と学生の革命運動
ってあたりで、その日によってぐっと迫ってくるところが違うのですが、
やはり大きな印象を左右するのは学生革命。
※1832年の六月暴動をモチーフとしているのですが、そのあたりは、
まさに概論で話した社会学の誕生期のお話w
フランス革命→ナポレオン帝政期→ルイ18世による王政復古→七月革命と経て、
ルイ・フィリップが即位し絶対君主制から立憲君主制へと移行が進んだ時代で、
未だ参政権が制限されていて貧困問題にあえぐ労働者や農民による
暴動や革命が起きるようになった時代です。
1848年の二月革命に向けて小競り合いが続く時代。
原作は、ある意味身も蓋もない社会と人間のあり様を描くことで、
ヒューマニズムを感じさせるというロマン主義的なお話ですが、
お芝居は、作り手が1968年を体感した世代だったせいか、
原作では4巻の前半部でしかない学生の革命の話に多くの時間を費やします。
(内容も、身も蓋もなさが軽減され、美談が多くなっています。
それは、そこが観客動員につながっているので別にいいと思いますが。)

1991年に初めて見たときは、学生役の多くが、1950年代から60年代初頭生まれで、
1960年代を肌で知っていた世代だからか、何か骨太感がありました。
何かを真に築こうとしている印象がありました。

その後、1994年から2000年くらいのキャストはバブル世代というか、
なんか華やかな連帯という感じで、キャスト萌えしたり、こっそり色々なところで
展開されるサイドストーリーを見に行ったり、というオタク的見方を助長されました。
仲間内の盛り上がりに観客も混ぜてもらっているような楽しさがありました。

2003年からのキャストは、上演時間短縮で脚本が変わったせいもあり、
なんか色がないというか、(私は)ピンときませんでした。
ところが、2007年からの今回のキャストはいいです。
「下向け」と市民(労働者や貧民)が歌うシーンは胸に迫るところがあります。
革命も、蜂起して命をささげても何も変わらないかもしれないとわかっていても
それでもやるというような、出口のなさの中での決意を感じるというか。
なんか、
ロストジェネレーションのレミゼというか、
格差の時代のレミゼの感じがしますw
あくまで私個人の感想ですが。
(2007年に見たときは自分がリアル求職中だったので、特に胸に迫った気もします。)
いずれにせよ、
多様な世代と多様な個性の役者を受け入れ、
観客の個性とライフコースの諸段階と日々の感情で多様な見方を可能にする。
(メインストーリーに燃えても、サイドストーリーや役者に萌えてもOk!)
そういうフォーマットになったからこそ、このお芝居は、25年も全世界で
上演され続けているんだろうなと思います。
このブログで熱く語るなという感じですが、
何年たってもオススメミュージカルです。
余談ですが、1990年代後半にイギリスで見たときは、
清潔な日本のキャストに比べて、ずいぶん体臭きつそうというか、肉食べてそうで、
こっちが本家なんだなーと思いましたが、
この春イギリスで見たときは、20代のキャストは日本とかわらんなーと思いました。
グローバル化?w
http://www.tohostage.com/lesmiserables/ (音注意)
