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近況報告。

・・・のつもりではじめたのですが・・・。
ゼミについては、学科公式ブログで報告しています。

「CHICAGO」。

2009-10-17 23:48:21 | 芝居とか映画とか。
今日は久々に純然たる休日と定めまして

まず、6-7年ぶり?に来日公演に行きました。

1920年代のシカゴ。
(学史や調査の基礎や都市論をやった人は「!!」と思うはず?)

都市化と禁酒法下の退廃した街。
ヴォードビル全盛。
つまらない旦那は自動車のセールス。
妻は家にいて不倫し放題。
犯罪横行。敏腕弁護士は金次第。
殺人でも臆面なく無罪を主張して、
大衆の感情に流されるマスコミを味方につけ、
陪審員をだまくらかして無罪放免を勝ち取ろう!
(今回初めて知りましたが、原作は同時代のものなのですね。)

映画はとりかたとキャストがいいけど、
舞台はやっぱりフォッシ-のダンスがいいです
(映画はフォッシーリスペクトのためにあえてその振付をつかっていない。)

同年開幕の「コーラスライン」にトニー賞を持ってかれたのは有名ですけど、
正統派ダンスのコーラスラインもいいけど、
ひねりを多用したセクシーなフォッシーのダンスもいい!!

赤裸々に本心をさらけ出して希望を見せるコーラスラインもいいけど、
臆面なく嘘をつきエゴを見せつけるシカゴもいい。

時代背景が映像で見られる映画もいいし、私も大ファンですけど、
ちょっと清潔だし技巧に走っている感も。
やはり話の魅力が出るのは、フォッシーの振付で、
スタイリッシュかつセクシーで退廃的な舞台版。

今回役者もよく、席もよかったので、楽しかったです

http://www.tbs.co.jp/act/event/chicago2009/ (音注意)


「初戀」。

2009-10-16 23:36:06 | 芝居とか映画とか。
芸術学科の授業の一環として、
「どなたでもどうぞ」と上映されていたので、見に行きました。
http://www.meijigakuin.ac.jp/event/archive/2009-09-30.html

でも、ちょっと時間勘違いしていて、始めの15分見そびれちゃいました
残念。

なんていうんでしょう。うまく言葉にできないんですけど。
(履修者は600字感想を書かねばならないそうで、大変ですね。)

同級生ばかりの小宇宙から大人の世界が開けたときの開放感や
寄る辺なく震えていた存在が恋して実って肯定されるときの感覚は、
現代社会に浮遊するワタクシ(ヘテロ…たぶんですけど)も
揺さぶられちゃう瞬間があるわけで。
一体何が一緒で何が違うのか?

もちろん、当然セクシュアリティに伴う諸問題はたっぷり描かれているし、
キャラの触れ幅とかそこはかとない色々なものが何か違うし、
そこには絶対的につかみきれないものもあるわけで、
すごーく不思議な気分。

監督が感性で(内側からの視点で)描いているからか、
はいこれが普遍的、これがゲイ的、みたいな
上から目線での峻別ができないようになってて、
そこがリアルだし、なんか共感するし、逆に何か入れない。
そのわからなーい!!という感覚は悪いものではなく、見てよかったです。

http://www.shiroari.com/habakari/hatsukoi.html


歌舞伎座。

2009-09-22 23:00:33 | 芝居とか映画とか。
大型連休は研究会と授業準備と研究上の雑務で終わりそうです。
その前に、歌舞伎座九月大歌舞伎に行ってきました。

わりとお芝居好きな私ですが、歌舞伎は苦手意識があります
ストーリーが近代小説の様式にのっとっていなくて荒唐無稽で、
台詞を聞き取れないうちに爆睡、というお決まりパターン

長い話のうちの人気のある場面だけやったりするし、
起承転結より様式美(隈取の形で人柄がわかるとか)、
楽しければ突然超常現象が起きようとも突然踊り出そうとも何でもあり。
インド人が自国の芝居と世界観が似てておもしろいと言っていたと
お知り合いから聞いたのですが、さもありなん。
お弁当を食べたり、私が普段見るミュージカルや昔はまってた小劇団とは
楽しみ方のルールが全然違うのでしょう。

でも、歌舞伎座が改築(事実上今のあの形はおしまい?)ということで、
七月大歌舞伎に行って、少し楽しみ方がわかってきたのでもう1回。
歴史をやる者として明治中期くらいからしか扱ってこなかった負い目もあいまって、
若干のお勉強モードというかベタな教養志向で再チャレンジです。

結果。
今回、演目的に華やかで見やすく、そんな何でもあり感が楽しめる
ものだったのと、こちらもそういうものだと思っていったので、
初めてかなり楽しめました
(様式に関する知識不足はイヤホンガイドで補います。)
私でもわかる有名どころの役者は吉右衛門と幸四郎と染五郎。

1幕)「浮世柄比翼稲妻(うきよづかひよくのいなづま)」より「鞘當」「鈴ヶ森」 
2幕)「勧進帳」
3幕)「松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく)」より
    「吉祥院お土砂」「櫓のお七」

1と3はストーリーが単純なので、それだけに歌舞伎の様式が際立って、
初心者には見やすかったです。
中学生でも知ってる勧進帳はもちろん。
見得を切りまくる立ち回りあり。
小道具で手が切られたり足が切られたり顔がそげたりを見せる大立ち回りあり。
ドリフばりのコメディあり。
舞踊あり。

それに、染さま素敵でした(苦笑)。
1幕では伊達者、2幕では悲運の若者・・・。
幸四郎の弁慶は私は癖が強すぎてダメでした。
(超有名なミュージカル「ラマンチャの男」で全然台詞がわからなくて
つらかったのを思い出しました。近代小説の転換点とされるより
ドンキホーテを入れ子にした話なので、ミュージカルファンとしては
きちんと理解したいので、いつかリベンジしたいのですが・・・。)

しっかし、5時間は演じるほうもすごいと思うけれど、見るほうも大変。
今まで見た中で一番歌舞伎らしさを堪能した演目で、おなかいっぱいでした。

ちなみに、七月は「夏祭浪花鑑」と「天守物語」。
玉三郎と海老蔵、勘太郎、獅童・・・。
元禄の華やぎのある見得をきりまくりの派手な物語と
一転して泉鏡花物(演出も照明を使うなど現代の趣向)。
歌舞伎が色々なものを取り入れて発展してきたのがわかりました。


「ブラッド・ブラザーズ」。

2009-08-22 00:53:20 | 芝居とか映画とか。
生き別れの双子系の話。一人は金持ちにもらわれ、一人は・・・。
というのを、イギリスリヴァプールの階級社会を背景に書くわけです。
 
貧しくてもやさしくい肝っ玉母さんと、いささか狂気じみたお金持ちの暮らし。
おとぎばなしのように貧しいほうが幸せだよね♪とはいかず、
ラスト、ミッキー(貧しいほうのかたわれ)の叫びは、
直接のあて先の母親を越えて、「社会」に突き刺さる・・・
 
そんな話。
 
・working class→高卒→manual labour→早婚・失業・犯罪者
・middle class→public schoolからオックスブリッジ→エリート
生れ落ちたときから決まってる、上に立つ者と底辺にもがく者・・・。
 
階級社会ではないけれど、階層の再生産が話題に上る昨今の
日本でもある程度リアルかな?
 
1幕の無秩序な子ども時代の演出とキャストの演技は圧巻。
(7歳を演じる三十路たち・・・。)
それがあると2幕の大人になってからの閉塞感が際立ちます。
 
ミッキーが無邪気な悪ガキから、社会の仕組みに気づいて苛立ち
やがて崩壊していく過程を武田真治さんが好演してて、よかったです。
 
イギリスミュージカルは、マイフェア・レディとか、
今年のトニー賞とったBilly Elliot(リトルダンサー)とか、
階級をテーマにした作品が多いですね。
 
ウェストエンド(英国の劇場街)で見ると、
英語(発声方法)自体が労働者階級役と中流階級役で全然違います。
(私の英語力では前者はあまり聞き取れません・・・
 
教育社会学も、古典『ハマータウンの野郎ども』(Learning to Lebour)など、
階級再生産と教育の関係を扱ったものは多いです。
 
ブラッド・ブラザーズ http://www.tohostage.com/blood_brothers/

※すごく遊んでいるように見えますねw 
在宅で仕事させていただけている分ということで。
 

「ダンス・オブ・ヴァンパイア」。

2009-08-21 23:59:59 | 芝居とか映画とか。
ウィーンミュージカルTanz der Vampireの日本語版です。

欲望のままに血を吸うヴァンパイアに、
ただおびえ慣習に生きる村人たち、
論理と理性で挑む教授(と感性や希望を語る助手)。
人類の英知は欲望に勝つのか!?
・・・というゴシック・ホラー・コメディ。

オチはどうなるかというと、そこはコメディらしいオチになりますw

何も知らなくてもお気楽極楽で楽しめます。
ジム・スタインマンの80s音楽と ダンスシーンで盛り上げる!という感じ。
夏だねえ!というノリで見られます

 
一応、啓蒙理性と本の世界を信じる教授に対して、
ヴァンパイアの伯爵は「神は死んだ」と歌い(ニーチェですよ念のため)、
血を吸うほか性欲の暗示多数(フロイトとか精神分析系ですよ念のため)。
と、「啓蒙理性から無意識の欲動発見へ」みたいな
教科書的な思想史の知識があると、
にやにやしながら見られる感じです

ウィーンミュージカル(というか脚本のクンツェさん)というのは、
そういう思想の香りのするお話が多いですね。
ブロードウェイでは人気ないみたいですが、日本ではウケてます。
そういうのも気になりつつ、ただのファンとしてノリノリで見てきたのでしたw
 
ダンス・オブ・ヴァンパイア http://www.tohostage.com/vampire/top.html
 

「意志の勝利」。

2009-08-18 23:37:01 | 芝居とか映画とか。

ナチスの1934年党大会を記録したプロパガンダ映画

ドイツでは未だ上映禁止。日本でも劇場上映は初めてらしいです。
美女監督レニ・リーフェンシュタールが当時最新の技術を駆使してとった映像。
色々な意味ですごかったし、恐かったです
党大会の、映像の、そしてその先10年展開されるであろう異様なテンションを体感しました。
映画としても美しかったです。

ナチスのプロパガンダ問題や、芸術の政治性と価値中立性など、
ものすごい大量の言説がつむがれてる映画だそうです。

67年間の封印が解かれる、映画史上最大の問題作。
我々は、この歴史を二度と繰り返してはならない。
 
という注釈つきの上映。

白黒なので、家で見るとふーんという感じで見通せない気がするので、
劇場で見るのはおすすめでした。
(研究者仲間と見に行ったので、ある意味「緊張しましたけど。)

意志の勝利  http://www.theater-n.com/movie_isi.html 

 


「コーラスライン」。

2009-08-15 23:59:59 | 芝居とか映画とか。
1975年のミュージカルが、2006年からブロードウェーで再演。
そのワールドツアーが来日したので、お盆休みにいそいそと。

ブロードウェイの「その他大勢」役のオーディションと
役者たちの葛藤を描くミュージカルです。
役者を集めて赤裸々に語ってもらった話を元にしているので、ある意味実話。
キャストたち自身の物語なので、熱くてもりあがってすごくいい話です。

ゲイであることの告白など、1975年ではショッキングであったと
思われるテーマも満載です。

でも、個人的には、あまり古く感じないのが不思議でした。
夢と不安定さに揺れる若者の姿は、むしろ現代日本のロスジェネwには
リアルだったというべきか。
I really need the job~♪ I hope I get this job~♪とか(苦笑)。

専門書購読で読んだ本に無理やりひきつければ、
75年は「リキッドモダニティ」の走りっていうか。
役者さんたちの置かれた状況は、もっと色々な分野に広がってますね。

いや、そんな勝手な感傷はともかくとして、
もはや古典というべきいいミュージカルです。


(参考?→『高学歴ワーキングプア』(水月昭道) 
ちなみに、夢を追うのも問題だそうで→『「夢追い」型進路形成の功罪』(荒川葉)

 

「春のめざめ」観劇ツアー。

2009-08-01 23:59:59 | 芝居とか映画とか。
少人数クラスをとってくれた学生のみなさんと、
「春のめざめ」観劇ツアーをしました。
 
「春のめざめ」とは。タイトルから想像されるとおり、
思春期の性の目覚めと葛藤を描いたお話です。
 
大元の戯曲は、
1891年にドイツのフランク・ヴェデキントなる人が書いた「問題作」だそうで、
21世紀になってブロードウェーでミュージカル化され、
トニー賞というお芝居のアカデミー賞みたいなのものを総なめしたものです。
日本では四季が今年の5月からやってます。
 
どこらへんがトニー賞かというと、
「本作品は一部のシーンで小さなお子様には適さないと考えられる
内容を含んでおります」(←四季のホームページトップの下のほうに小さく)
ということを、清く正しく、愛か革命かが基本のミュージカルで
やっちゃったあたりなんじゃないかと。
(自由というのは愛と並ぶ二大テーマですけど。) 
 
↓四季HPより クリックすると公式に飛びます
 
 
 
なんで、これを学生さんたちと見に行こうと思ったかというと、
長い前置きがあります。
 
まず、たんなる一ミュージカル好きとして見に行ったんですが。
 
1幕は厳格な教育と性を抑圧する家庭のなかでそれぞれに苦しむ
生徒たちの 話をつぎつぎと見せていく感じで、
思春期のもやもやとか大人はわかってくれない!みたいな感覚は、
まあある程度今の時代にも通じるので、わかるんですが。
 
2幕から結末が「???」となってしまったのです。
管理教育・性のめざめを抑圧した教育を告発して、
そして、話はどこに?と。
 
ラストは、Purple Summerという、
「思春期って色々あったけれど皆さん覚えてますか?」
みたいな歌がつくのですが、
19世紀の話見せられた後そんな問いを投げられても・・・と。

ミュージカル化の構想は、
コロンバイン高校の銃乱射事件に触発されてはじまったそうですが、
コロンバインと19世紀ドイツは問題が違うんじゃ??と。
 
四季のキャッチコピーも、
“それは誰もが一度は歩んできた道。いまこそ若者の魂の叫びを聞こう。”
って、なんかちょっとおやじくさい!?(失礼。)
 
性も教育も自由になってきた今のリアリティと遠すぎるなあと。
 
(あと、個人的には、「思春期」通り越して「青年期」も通り越して「ポスト青年期」が
問題となっている現代に、「夏がくるから」と言われても、
「え?三十路ですけど、まだ疾風怒濤ですけど、何か?」と言いたくなるというか
 
結局、性の描写が過激だったので、話題になったけれど、
現代につなぐためにもう少しひねりが必要な話なんだろうなあというのが、
感想だったのですが。
 
私など所詮1990年代のティーンなので、2000年代のティーンに聞いてみようかなと、
授業の際の雑談の勢いに押されて企画が成立したのでした。
 
 
で、5名の有志(勇士)と一緒に最後部の学生割引チケットで観劇。
(引率は正規料金でしたけどね。)
 
そして、観劇後、喫茶店で、「ディスカッション」を1時間強しました
 (↓出てきた感想)
 
☆自分たちにリアルというよりも昔の教育の感じがわかったという感じがする。
 代弁された感じはない。彼らは叫びたいんだろうなとは思ったけれど、
 自分たちは叫びたいほど抑圧されていない。
 
☆教えてくれない、知りたいのに知れないという不満は今は感じない。
 先生もむしろ話してくれる。

☆大人に言われることとこちらが言いたいことが合わない感じとか、
 相容れない感覚はある。世代間の温度差はいつの時代もあるんじゃないか。 

☆反抗期はわからない。反抗する必要がない。
☆いや、反抗期はある。
 
☆叫びはあるが、チャットとか学外で知り合った友人とか、
 別の形で発散されているのではないか。
 
☆叫んでも無駄だとわかってきている。
 わかる人だけわかればいいという感じになっているのではないか。

☆芝居の中に出てこなかったのは、
 叫びたくても無駄だから適当に流しているという「ほどほどのよい生徒」。
 本当は、それが大半ではないか。

☆描かれた性に抑圧的な学校・社会は、
 一般生徒には今は当てはまらなくなってきているが、
 それが同性愛者に対しては残っていた。

☆もう少しマイルドかと思ったら案外露骨でびっくりした。
 同じ話をミュージカルではないもので見たいような、それではえぐいような。
 
☆ミュージカル楽しかった。
 
もやもやはあるけれど、外のない感じではないのかな?
無理に反抗しないで、ほどほどにやって、別のところに居場所を見つける?
 
べたべたの子どもvs.大人(社会)の図式への違和感を言葉にしてもらうことで、
少し現代のリアリティが感じられました。
(今の中高生はさらにまた違うのでしょうが。)
 
参加してくれたみなさんありがとうございました
 
(これが書きたかったから、ブログやってみたとも言います。) 
 
Spring Awakening Tony Performance