ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

アブダビ皇太子日本訪問

2007年12月19日 21時56分49秒 | 時事
UAE皇太子と首相 石油分野の関係強化で一致(朝日新聞) - goo ニュース

UAEでは犠牲祭の初日の12月18日、ガルフ・ニュースは一面で、アブダビのムハンマド皇太子が日本の天皇と握手している写真を載せている。

ムハンマド皇太子の訪日は当地ではかなり前から広く知られていたようだが、私が知ったのは一週間前に大使の予定を確認しようとして大使館に電話した時が初めてだった。ムハンマドと聞いて、最初ドバイ首長(兼UAE首相)のことと勘違いしてしまった。ムハンマド皇太子はハリファUAE大統領兼アブダビ首長の弟にあたる。日本の報道ではUAEの皇太子として紹介されているようだ。当地ではアブダビ首長国の皇太子とされており、そちらが正確だろう。これまでのところ、アブダビ首長がUAEの大統領を兼ねることになっているようなので、これに従えば次のUAE大統領になるはずだ。UAEの権力の承継プロセスについては、いつか改めて書きたい。

当地の王族からみると、皇室特に天皇に会うということは、首相や閣僚に会うのとは比較にならないほど重要であるらしい。今年の春UAEを訪問した安倍首相が在任わずか1年で退任したように、首相はいつ交代するかわからないが皇室はずっと存続する。当地の王族が、皇室との関係を重視するのもわからないではない。

ただ、日本の皇室と当地の王族ととの大きな違いは、天皇が国の象徴にとどまるのに対して、当地の王族が政治・経済などあらゆる分野において権力を独占していることだろう。UAEに限らず中東諸国との外交では、相手が王様であることを理解する必要がある。

日本ではあまり大きなニュースとして取り上げられていないようだが、当地の日本企業にとってはそれなりに意義深い。今回のムハンマド皇太子訪日で、ビジネスがやりやすくなることを期待したい。






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