京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

西山寮詩会作品 2020年3月

2020-03-26 12:39:31 | 俳句
【西山寮詩会作品】 2020年3月
売り切れの棚がありまだ流行の病   金澤ひろあき

七草やおぼえた頃にまた忘れ     竹内 綾

幼き日おぼこの鈴を鳴らしつつ足が喜ぶ正月の朝  富阪 慶
お正月しめ縄かざり見上げつつ百歳の春嬉しく感謝
よその国「私言葉わからない」教えてと云うヘルパーさん

もりもりと巻き寿司食べたい丸かじり 森 秀子
夢にみた天ぷらうどん食べたいなー

初詣外気にふれて初リハビリ心新たに若さよみがえる  中塚 節子

初詣「御苦労様」と礼云えば疲れがすっと消えて嬉しや 中川 奈津江

七福神おぼえたつもり又忘れ     藤村 勝子
ワンスモア知らない言葉老女かな

地蔵さん赤の着ぶくれよだれかけ   樋口 聖記
凍結路黄色当然赤勝負

嬉しさにさびしさまざりし歳の暮   奥田 一枝
年迎え家族の笑顔や春の膳
我が十指老にわかかる寒の入り
節の香にひかり重なる鱓(ごまめ)かな
暖かき一間に匂ふ蜜柑の香

竹林に烏問答冬深し         宮﨑 清枝
書初めは先づ左手の写経かな
掌に受けし賀状に遠き過去ゆるる
黄昏に三つ四つ灯す木守柚子
故郷の餡餅雑煮九十路尚

元年の最後のお湯に柚子浮かぶ    西田 ナツエ
おめでとうの言葉と共に寝坊顔
お年玉見つめてニッコリ孫の顔
よろこびの令和元年去り行かん
姫ツバキ花は弱いが根は強い

曇後晴れてハッピーニューイヤー   中野 硯池
二日早や夕となりて一人居に
乾杯は伏見の酒で新年会
薺(なずな)打つ今朝のニュースのきな臭し
ひがな雨に籠りて啜る薺粥

にょきにょきと希望に萌えし春の土  野原加代子
春待ちて母の命日花供え

初詣願い事多く初神様いじめかな   竹村伊佐武
西山寮初外出心おどり幸せ幸福感じるまたの外出楽しみ

                  能勢 忠三
関西弁にて大阪将棋やれラグビーやれと言うおかん
キャッシュレスそらタダちゃうでオジイサン
旅客機はアルコールでも飛ぶんやな
いつやろか隣の国とノーサイド
今一歩明日につながる二歩三歩


朝の木屋町

2020-03-26 08:28:45 | 俳句
朝の木屋町
           金澤 ひろあき
 京都に長い間住んでいますが、朝早い時間の木屋町へはほとんど行ったことがありませんでした。ふだん仕事をしている時は、行けるはずもない。用事が無いので行きませんしね。
 3月末に用事があって行きました。高瀬川ぞいの桜が咲き始めています。柳の緑にユキヤナギの白を添えています。
 春の京都の水辺は美しいです。
 一方で、たくさんのカラスがカーカー。カラスの多い所ですね。これだけ鳴くと目覚ましがわりですね。
  高瀬川 目覚ましがわりのカラス鳴く   ひろあき


茅の輪くぐり

2020-03-25 08:24:24 | 俳句
茅の輪くぐり
       金澤ひろあき
 コロナウイルスの流行で、京都の八坂神社に茅の輪くぐりが設けられました。
 茅で作った大きな輪が鳥居から下がっていて、これをくぐると病気にならないそうです。くぐる時に「蘇民将来の子孫なり」と唱えるのです。
 蘇民将来は、旅行中の八坂の神様を厚くもてなした人で、その恩に感じて神様が、「将来の一族は、病気を免れるようにしてやろう」と約束されたそうな。何でも親切にしておくことが大切ということなのでしょうね。
 けっこうたくさんの人が茅の輪くぐりをしていましたよ。境内にも、もう一つ茅の輪がありました。
  季節はずれの茅の輪見えない不安ばかり ひろあき

山桜

2020-03-23 08:07:30 | 俳句
山桜
        金澤ひろあき
 コロナウイルスの流行で、人混みを避けています。外出も少なくなりました。
 でも、気が付くとモクレンが咲いています。春が来ています。人があまり来ないのですが、近所(京都桂)に桜が多いお寺があります。3月の三連休に、花の様子を見に行きました。大半の桜はまだつぼみ。山桜がいち早く咲いています。ベンチで少年が一人本を読んでいます。静かな春です。
  深呼吸する山桜の静けさ  ひろあき
  誰も見ていない山桜が精一杯

ふりかえってみると

2020-03-21 10:08:47 | 俳句
ふりかえってみると
        金澤 ひろあき
 ふりかえってみると、こんな時代です。
 たてつづけの震災。豪雨による被害。そして新たなウイルス流行。新たなウイルスの流行に伴う経済活動の不調。株価暴落。また不況も予測されています。
こんな状況の中を私たちは生きています。生きることができる限り、生きて行きます。いや、生き延びていかなくてはならないのです。
 その時に私たちはどんな歌をうたうのでしょうか。どんな歌(文学)があるのでしょうか。
 そんな問いを抱いています。
  地球どうなる トキの数少し増えても   ひろあき
  生きのびて行く 根が深くなる
  うつむいた顔あげようよ青空にモクレン