贈答の句 久米寺
大和盆地の南、橿原市にある久米寺は紅葉の盛りです。いちょうは落葉していて、近所のおばちゃんたちが3人、葉を拾い集めています。
山門は仁王門です。等身大の仁王様がにらんでおります。その仁王門を入ると、かえでもみじの荘厳の中、塔の跡や多宝塔が並びます。幻の舞台の中を歩んでいるかのようです。
このお寺の開祖は伝説によると久米仙人だそうです。吉野の龍門山で修行し、飛行する力を得たものの、洗濯する若い女の足を見て欲心がおこり、ハッと目がくらんで墜落。その後、その女性と夫婦になったそうです。飛鳥宮を造る時、木材運搬の通力を取り戻して、その功績によって免税権を持つ田を朝廷よりいただきます。その田を基金にして、造ったのが久米寺だそうです。久米仙人のことは『今昔物語』などに出てきます。 平安時代初期、弘法大師空海が若い頃、法を求めて修行した時、夢の中で久米寺の大塔の下に『大日経』が有る事を教えられ、そこから密教の道に入ったという話も伝わります。そのゆかりで真言宗です。
空海は偉大すぎて……という感じを受けますが、久米仙人のほうはちょっと間抜けでおもしろく親しみ深いですね。こういう形で女性と知り合い結ばれるというのも、何かの縁なのでしょうね。
前世を思う指先林檎の香 金澤 ひろあき
来世に林檎の香り抱いて行く 河本 美子
久米仙人落ち葉拾いに降りて来よ ひろあき
大和盆地の南、橿原市にある久米寺は紅葉の盛りです。いちょうは落葉していて、近所のおばちゃんたちが3人、葉を拾い集めています。
山門は仁王門です。等身大の仁王様がにらんでおります。その仁王門を入ると、かえでもみじの荘厳の中、塔の跡や多宝塔が並びます。幻の舞台の中を歩んでいるかのようです。
このお寺の開祖は伝説によると久米仙人だそうです。吉野の龍門山で修行し、飛行する力を得たものの、洗濯する若い女の足を見て欲心がおこり、ハッと目がくらんで墜落。その後、その女性と夫婦になったそうです。飛鳥宮を造る時、木材運搬の通力を取り戻して、その功績によって免税権を持つ田を朝廷よりいただきます。その田を基金にして、造ったのが久米寺だそうです。久米仙人のことは『今昔物語』などに出てきます。 平安時代初期、弘法大師空海が若い頃、法を求めて修行した時、夢の中で久米寺の大塔の下に『大日経』が有る事を教えられ、そこから密教の道に入ったという話も伝わります。そのゆかりで真言宗です。
空海は偉大すぎて……という感じを受けますが、久米仙人のほうはちょっと間抜けでおもしろく親しみ深いですね。こういう形で女性と知り合い結ばれるというのも、何かの縁なのでしょうね。
前世を思う指先林檎の香 金澤 ひろあき
来世に林檎の香り抱いて行く 河本 美子
久米仙人落ち葉拾いに降りて来よ ひろあき