今の政府は、自民党の議席の優位を背景に、めちゃくちゃな政治を行っている。やれ配偶者控除を無くすと言ってみたと思ったら、逆に限度額を１５０万円にアップしてしまったり、長年政府が維持してきた武器輸出３原則を閣議だけで破棄してしまったり、海外の戦争に自衛隊を派遣し、警護という名目の下に武器を使用し、武力行使を行うことができるように法律案を強行採決で成立させてしまったり、挙げていったら限がない。
奢れるもの久しからず、早晩、自民党も消滅していくだろうが、そんな悠長なことを言っていて良いのだろうか？こうした乱暴な政治を許していると、そのつけは必ず国民一人一人に回されていくことになる。
こうしたことが４０数年前に、やられていたら、おそらくもっともっと国民が一致団結して反対する術を持っていたと思う。今は、労働組合も下火になり、学生運動も影を潜めてしまって、みんな日和見主義的になってしまっている。これでは、政府は怖いもの知らずで、何でもやってしまう。また、野党も、戦い方を知らない人たちばかり、何れもお坊ちゃんお嬢ちゃんでは、話にならない。マスコミはというと、視聴率ばかり気にし、いったん事が起こると、わっと集まってきて騒ぎ立て、一日中、どこの放送局を掛けても、同じニュースばかり流しているかと思えば、どこのどんな食べ物が美味しいとか、珍しいとか、どうでも良いことに電波を無駄遣いしている。真実を時間を掛けて追究して、読者に伝えていくという使命感を忘れてしまっている。これでは、どうにもならない。嘆かわしい限りだ。
今やＩT社会、情報伝達の速さは凄まじいものがある。ポケモンGOの珍しい怪獣がどこどこに出るとうわさがあっという間に流布され、あっという間に何百人も押し寄せて、歩道に入り切れなくなり、交通渋滞が起こってしまう。不思議な社会と言えば不思議な社会だ。見方を変えると、訳の分からない恐ろしい世界でもある。韓国の朴大統領を追及する集会に何万人も押し寄せているようだが、これも、ITの情報伝達の早さが影響しているのではないだろうか？
日本の野党も、情報の伝わり方、人々の行動パターンをもっと研究し、反対運動に活かしていってもらいたいもんだ。
