「永遠の０」百田尚樹

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「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。
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本屋さんでお勧めされていたので手にとりました
凄い面白いです

第二次世界大戦中の海軍航空隊、特攻隊に関する内容なだけに、「面白い」という表現はためらわれますが・・・・でも、面白い。読み進めるとともにどんどん引き込まれていき、後半は途中で本を閉じることができませんでした。
終戦から60年後、特攻隊で死んだ祖父の生涯を調べていく、という設定で、当時の祖父を知る様々な人々の口から語られる祖父のこと。ひとりひとりの語り部に会い、話を聞いていく度に、それまで全く知ることのなかった祖父がひとりの人間として徐々に立体的に浮かび上がり、活き活きとその姿が見えてくる・・・作者の筆力、構成力に圧倒され、特攻隊として死んでいった若者たちの姿に心をうたれます。ジャーナリズム論への言及も興味深いです。

これが作者のデビュー作というのにも驚き