ドクターリコの明日もHappy!

形成外科医リコの、美容と医療と育児と趣味のブログ。http://kitamurariko.com/

「自然に産みたい」橋本知亜季

2012-04-10 07:51:33 | 読書
--------------------------------------------------------------
「自然であっても悪い結果があるかもしれないし、またあってもいいではないか」と発想できるようになった著者の、出産体験や子供たちとのかかわり、食にまつわること、田舎での暮らしを描く。
--------------------------------------------------------------

福島の山奥で玄米菜食、自給自足の生活をしながら、夫婦だけ、家族だけで5回の出産を経験した作者
出産前後の上の子たちの反応もそれぞれ読んでいて楽しいし、何より、「自宅で産みたい」ということに関して頑固に主張するわけでなく、肩の力が抜けた自然な感じも素敵です

震災後、京都へ移住して来られたご家族、今は三番目のお嬢さんを中心に、百万遍で「TOSCA」というベジタリアンカフェをしておられます。こちらも素敵なお店ですよ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「感動する!数学」桜井進

2012-04-07 08:30:01 | 読書
-------------------------------------------------------------------
「数学」といったら公式や記号だらけで味も素っ気もないものだと思っていませんか? 実は、数学と私たちの生活は意外なところで繋がっています。例えば「5×2」と「2×5」の違い。映画館にペアシートが5つだと5組のカップルが座れます。5人がけの座席が2つだと、1組のカップルは離れ離れに。つまり、かけ算は順番が大切なのです。他にも身近な事例が満載。
-------------------------------------------------------------------

前半はわりと知っている話が多くて、ふーん・・・という感じ。後半はけっこう面白かったです
こんな本もわりと好き
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「M8」「TSUNAMI津波」高嶋哲夫

2012-04-02 13:58:24 | 読書


-------------------------------------------------------------------------------------
28歳の若き研究者、瀬戸口の計算式は、マグニチュード8規模の直下型大地震が東京に迫っていることをしめしていた。十年前の神戸での震災、あのとき自分は何もできなかった。同じ過ちを繰り返したくはない。今、行動を起こさなければ…。東京に巨大地震が起こったら、高速道路は、地下鉄は、都心のビル街は、いったいどうなるのか。最新研究に基づいてシミュレーションした作品。(M8)
-------------------------------------------------------------------------------------
東海大地震。起きる起きないが問題なのではない。それは必ず起きる。だから、今から何をしなければならないのか。独自のハザードマップを作り、地震対策に努める26歳の市役所防災課職員がいた。だが、大地震が連続して発生。空前の大津波が太平洋岸を襲う!そのとき恋人は、超高層ビルの建築主は、原子力発電所の職員は、自衛隊員は、首相は、どう運命と向き合ったのか!?大迫力の防災サスペンス作品。(TSUNAMI津波)
-------------------------------------------------------------------------------------


昨年の震災直後に「震災、津波、原発事故を予知していた」と話題になった二作品。本屋さんに平積みされていたけれど、当時は読む気になれず・・・一年経って、やっと読みました。

衝撃の二作品です。
あの震災の前に、これだけの事態をフィクションで書けるとは・・・いえ、今だからこそその凄さがわかります。震災前に読んでいたら、「大袈裟だなぁ」と思ったかもしれません。しかし、作者が想像した恐ろしい事態、そしてそれ以上のことが現実におこりました。
「面白い」という言葉は不謹慎でとても使えませんが、フィクションとして、夢中になって読める作品です。そして、災害の恐ろしさだけに焦点をあてず、若き地震学者の苦悩を通して、地震予知の難しさ、予知できた場合にどこまで被害を少なくできるのか??などといった点を描いてあったが非常に興味深かったです。

「災害サスペンス三部作」といわれる三作目「東京大洪水」も、さっそくアマゾンに注文しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「左岸」江國香織・「右岸」辻仁成

2012-03-27 21:47:50 | 読書


一つの物語を二つの視点から描く共作。

福岡で隣同士に住んでいた茉莉と九。
踊ることと兄が大好きな茉莉は17歳で駆け落ちし、同棲、結婚、出産を経験する。数々の男と別れても、いつもどこかに、影のような九がいて…。(左岸)
不思議な力を授かりながら、人を救うことができず苦しむ九。放浪の後、パリで最愛の女性・ネネに出会うが、いつも心の片隅には茉莉がいて…。(右岸)

------------------------------------------------------------


同様のコンセプトの10年くらい前の作品、「冷静と情熱のあいだ」が良かったので、わくわくしながら読み始めましたどっちから読もうかな~?と迷いましたが、女性目線の「左岸」から。
読んでいて・・・あれ?あれれ・・・前半はひたすら兄への思慕。そして男から男へ渡り歩く茉莉の人生に全く共感を感じることなく・・・茉莉の人生における九の存在感の希薄さにも???
その後「右岸」へ。あぁ、九は茉莉のことが好きだったのね、とは納得したものの、途中からは巨大なナニの話と超能力の話ばかりで・・・

文庫4冊(上下巻×2)も買ったのに・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「細雪」谷崎潤一郎

2012-03-02 22:31:24 | 読書
意外なことに読んでいなかった名作。
学生時代、「痴人の愛」「春琴抄」「刺青」などに感動して、雨の中一人で谷崎潤一郎の墓を訪ねるような渋いハタチだったのに・・・まさか「細雪」を読んでいなかったとはお恥ずかしいよくお芝居などであらすじを聞くので、読んだ気になっていたんでしょうね。


関西の上流階級、蒔岡家の美しい四姉妹の優雅な生活を、淡々と(実際には波乱万丈なのだけれど、淡々と、と感じさせるのが谷崎潤一郎の「美しい日本語」のなせる技?)描く長編。関西にいる間に読んでおきたい、と思って読み始めましたが、やっぱり知っている土地や関西人らしい物言いが出てくるのは、読んでいて楽しい
四姉妹が、「京都のお公家さんのおひいさま」ではなく、「船場の豪商のいとはん」であることが、優雅な生活の中にもなんとなく生々しさがあっていい感じ・・・。そう、「細雪」は「春琴抄」なんかと比べてかなり「俗っぽい」。
俗っぽくて生々しい、いえ、人物が活き活きとしている、のは、やっぱり身内がモデルだから?なのでしょうか
でも・・・「えぇーっそこで終わる」とは思いましたケド・・・

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする