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女性管制官がアメリカで医者になった場合ーアメリカンドリーム

アメリカでアメリカンドリームを達成するには?
マーティンもと子(旧姓多尾もと子)の場合は?

動くモービルオフィス

2013-02-01 00:44:30 | Weblog
ERで働く先生方のほとんどは白衣なし。
スクラブにバックパックというカジュアルな感じが多いです。
皆さん、実にシンプル。

ちゃらちゃらと宝石を身につけている先生もほとんどなし。
ましてや香水なんてとんでもないです。

私も例外ではなく仕事に行く時はお化粧なし。
ま、ふだんからあまりお化粧はしませんが。。。
それでもまだ写真のアップに耐えられるというからすばらしい。
そして清潔がモットーですからスクラブ=仕事着はいつも洗いたてのものを身につけます。
色は紺色かベイビーブルーですね。

そして問題がバックパック。
あれやこれやと詰め込んでいるうちにずいぶん重くなりました。



評判のスイス製のバックパック。
仕事に使うMac Airや、iPad2や、参考書などなど。
たくさんクレジットカードの詰まったお財布も重たいですし。。。

ところがその重たい大きなバックパックを背負って仕事に行く私を見るに見かねた夫が、こんなものを購入してくれましたよ。
腰を痛めないようにという配慮です。



サムソナイトのモービルオフィスです。
これで、ERへさっそうと現れます。
まるで、JALのCAみたい。
気に入っています。

これでバンバン仕事しまっせ~!!

おばあちゃまのホームケア

2013-01-27 19:30:13 | Weblog
先日、指を料理中に切ったという85歳のおじいちゃまに出会いました。
ご先祖様はイタリアンだそうで、このおじいちゃま、なんと、自慢のイタリアンスパゲッティを作っている最中に手が滑ったとか。
今でもお一人でERの近くに住まわれていて、ヒューストンに住む息子さんたちが一緒に住もうと声をかけてもガンとして聞きません。
何度かうちの玄関を開けっ放しで寝てしまったことが重なったのでそろそろキッチン付きのケアハウスにでもと2、3訪問して見るものの、気に入った施設は見つかりませんでした。

ということで未だにお一人で自宅に住み、さすがにお庭の手入れができなくなったのでそれは人を雇いましたが、お食事なんかも決して冷凍食品を買わずに全て手作り。
そんな元気なおじいちゃま、ちゃんと丁寧に指を縫ってあげましたよ。
すぐにインスタントをという若者よ!私も含めておじいちゃまを見習いましょう。

今日は今日でまたまたこんなおばあちゃまにお会いしました。
どうしても自宅から離れたくないと頑張っているおばあちゃま、84歳です。
息子さんに連れられてERへやってきます。
自宅で転けて頭を打ったということでしたが、ワーファリンを飲んでおられるのでちょっと心配。
かなりお顔に内出血のあとが見られます。
こういう場合はCT検査をしないとね。中で出血している可能性がなきにしもあらずですから。
このおばあちゃまの場合、どうしても老人ホームに行きたくないそうで、24時間体制でホームケアをしてくれる女性を雇っていてその月額がな、なんと6000ドルだそうです。
日本円で50万円???
それでもしおばあちゃまが老人ホームに入ることに同意したら、月額が4000ドル、つまり30数万円だそうでそれでもそんなにかかると聞いて私はもうびっくり。
アメリカでリタイアメントできないですよ、ほんと。
メキシコにでも行くかなあ。。。
長期医療保障保険でもかけておかないと本当に子供達に迷惑をかけることになるなあと思った次第でした。

これ、あたし?

2013-01-19 00:57:35 | Weblog
先日、仕事に入ってふと棚をみあげますと、こんなものが。。。



いったい誰が作ったんでしょう。
老眼鏡をかけたかわいい?指導医。
私、白衣は持っていませんが、まあいいか。
こういうお人形が作られるなんて人気のある証拠かな。

言うこと聞かへんかったらしごいたるで~!!

手ぐすねひいて今日も研修医をしごいています。

インドパワー!! その2

2013-01-15 21:51:21 | Weblog
ある研修医の身の上話です。

カリフォルニアで生まれ育ったA先生。
高校を卒業したあと、両親の生まれ育ったインドで一二を争う有名医学部へ入学しました。
卒業後、迷わず外科へ進みました。
外科医となったA先生、インドでは外科医は神の手を持つ医師と尊敬され鼻高々な毎日を送っておりました。

そんな中、彼はアメリカに帰ることを思いたちカリフォルニアに再上陸です。
インドで外科医として鼻高だった彼もアメリカに入った途端、ふつうの人であることに気がつきました。
USMLEだってまだ受かっていないし、USAでレジデンシーをしたわけでもありません。
そう、彼は人生の頂点から谷底へ落とされたような錯覚を覚えました。

そこで、彼は大型トラックの運転免許をとりました。
早速雇われトラックドライバーとしてデビューです。
彼は一日16時間大型トラックを毎日運転してお金を貯めました。
独立してトラックを購入するまでに時間はかからなかったそうで、あっという間に5台の大型トラックを購入して運送業にて大成功しました。

そんなある日、トラックを運転していてある交差点で信号待ちをしていました。ふと自分の左側に大きな総合病院が見えました。

いったい僕は何しているんだろう。。。
僕のいるべきところはあそこじゃないのか!

彼はその日のうちに、USMLEを取るべく策略を立てました。
オンラインで見つけたオンラインで取れるRNの資格にサインアップし、それから何と半年でRNの資格を手に入れたのでした。
半年でRNの資格を?
それはそれは超スピードで、試験を毎週受けて駒を進めたとか。
その後、トラック運送業を友人に売り飛ばし、RNとして週末働きはじめました。
働くかたわら、月曜日から金曜日まではKALPANでお勉強です。

そして見事USMLEに合格、レジデンシーに応募、もうすぐ卒業でGIのフェローにマッチしたとか。
最近結婚もして、洋々たるものです。

これもインドカレーのパワーかなあ。
私も苦労したけど、この人のストーリーもかなりおもしろい。
私もインドパワー、見習うでー!!

RN=正看護師
KAPLAN=医師国家試験の予備校のようなもの
USMLE=3回ある米国医師国家試験


インドパワー!! その1

2013-01-15 01:21:40 | Weblog
昨年11月から研修医の指導にあたっていますが、なんとコロンビア人がひとり、ナイジェリア人がひとりであとは全員アジア人。
それもその9割以上がインド人です。
な、なんというインドパワー!!!

アジア人も、日本人こそいませんがフィリピン人、バングラデシュ人、カンボジア人という感じですね。。。
ヒスパニック系が大半のエルパソにこの日本人医師の私を頭にアジア人研修医が駆け巡るERというのも非常にユニークです。

インドでは両親が子どもを医者か、エンジニアにするために一生懸命教育するそうです。
インドでは医者とエンジニアが最高の職業とみなされているんですね。
教育熱心な日本人も顔負けです。
そして子どももぐれないでついていくからすごいインドパワーですよね。
ちょっと爪の垢、せんじさせてもらいましょうか。

インド人の女医さんで結婚している相手の職業は聞かなくともわかっています。
ご主人はコンピューターエンジニアなんですよ、ほぼ100%!!
興味深いですね。
アメリカで生まれたインド人でも高校を卒業するとインドに帰り、そこで医学部を卒業してアメリカへ帰って来ます。
インドの医学部はアメリカへ帰る医学生をサポートしてそのための教育もアメリカ向きにするそうですよ。


ランチに日本のカレーを持っていった私。
これが日本のカレーやで~!というわけです。見せびらかしながら食べます。
インドのカレーより日本のカレーライスはおいしいなあ。
案の定インド人の研修医から逆襲されました。。。
カレーの本場を忘れたらあかんで~

なんという指導医でしょうか、私は。。。

明けましておめでとうございます!!

2013-01-01 23:41:07 | Weblog
元旦から勤務が入っていたためご挨拶が遅れました。

明けましておめでとうございます。

皆様すばらしい2013年を迎えられたのではないでしょうか。

エルパソは雪です。
今日は今朝からぐんと冷え込みました。
今でもさらさら雪が舞っています。

今年はなんと、元旦そうそうコードブルー。
必死の蘇生にも拘らず若い命を失いました。
なんということでしょう。

うちに帰ってからメールを開けるとこのコードブルーの一部始終を見ていた病院の管理者からThank youメールが入っていました。


All
What a great team you are. You all were wonderful trying to save that
little one today. What a way to start the new year. As AOD I was there
seeing how well you all seemed, coordinated and focused on just one thing.
All your professional training for this crisis. Yet I have been a nurse
long enough to know that regardless of all your efforts and training, you
just can't save everyone you touch. Take a few moments to find what gives
you strength (family, prayer, friends) and steady yourself for tomorrow is
another challenge and another kid needing you.

Thank you for all you do.

命は救えませんでしたがやるべきことはやったと。
一つの無駄もない蘇生でした。
CPR、気管挿管、IO。。。
コードブルーのチームリーダーとしてもすべてのスタッフに感謝したいと思います。

皆様、よいお年を!!


エマージェンシー、秘密兵器!!

2012-12-31 00:57:42 | Weblog
うちのERにはヘリポートがあります。
フライトパラメディックのお兄様方が(なぜか男性が多いです)遠方からの救急患者を運んできます。
そんな時、特別に訓練されたお兄様方でもどうしても気管挿管ができず、テンポラリーの挿管で患者を運んでくることがあります。
例えば。。。

キングエアウェイです。

http://theopsdeck.com/MEDKIT%20CONTENTS/PROD%20-%20AWY.King%20LTS-D.PMI.htm



チューブに二つも風船がくっついている面白いものです。
これを盲目的に気管ではなく食道へ入れます。
そして口に近い方の大きな風船が固定されて、二つの風船の間にある穴から酸素が気管の方へ送り込まれるというすばらしい秘密兵器です。
これのいいところは、気管に管を通すための訓練のできていない人でも気管へ酸素を送るための管を挿管できることなんですね。

たま~にこういうテンポラリーの管でヘリコプターに乗ってくる患者さんを目のあたりにすることがありますが、ERに到着次第気管の挿管は我々によって正式にやり直しです。

どんなエマージェンシーにもまずは呼吸が一番大切。
それで開発された新兵器がどんなにすばらしいか、ということにつきますね。

ERのエマージェンシーは緊張しますが、うちだって。。。
実は今晩はすき焼きだったんですが、電気なべを使ってテレビを見ながらすき焼きができたと思ったとたん、オンにした電子レンジのせいで電気が許容オーバー!!
すき焼きどころではなくなりました。

日曜日の夜にどこの電気屋さんが修理に来てくれるの??
エマージェンシーです。
すき焼きが食べれないなんて、これはもうたいへん!

しかし日頃行いのいい私たち。
長女の友人が電気屋さんだったことを思い出し、来てもらって修理完了。ああ、よかったです。
ちなみにこの電気屋さん、看護学部の学生さんだそうでほんと助かりました。
こちらの方もうまくエマージェンシー解消、すき焼きおいしくいただきました。

クリスマスイブ

2012-12-24 15:12:13 | Weblog
こちらは12月24日です。

今日は一年に一回あらかじめお休みをリクエストする日です。
娘が10歳になりました。
クリスマスイブ生まれ、てなんていいんでしょう。
予定日は25日でしたが雪が降っていたため、交通マヒを心配した主治医が人工的にお産を早めました。
雪の降る日に生まれたので雪という名前がついています。

もう10年も経つんですよね。。。
病院の看護師さんも私が大きなおなかを抱えて走り回っていたのを覚えている人がいて、時折あの時の赤ちゃんがどうなったか?なんて聞いてくる人もいますが、もう10歳になったと言うとびっくりされます。

おなかが大きいとERでの仕事はいかに辛いか身を持って体験しているので妊婦さんの研修医にはゆっくり仕事をしてもらって、私がその分頑張っています。
なんていい指導医なんだろう、と自己満足。

当の雪ちゃん、お誕生日のプレゼント、開けたくて開けたくて、夜中の3時に起きて待っていたそうです。
バービーのドールハウスがプレゼントでした。

久々に私が数日熱を出しました。
ERウィルスにやられたようです。
休めないのでマスクをしてタイレノールを4時間おきに飲んで仕事を続けました。
病気になれば患者さんの辛い気持ちもよくわかります。

Mac Airが大活躍。
問診しながら同時にキーボードで入力します。
ただし、その場ではすべてを入力できないので仕事が終わってからカルテを閉めます。
先日は午後8時に患者さんを診終わって、60以上のカルテを閉めるのに夜中の1時過ぎまで居残りしました。。。
時代の流れに乗ってこういう現実は辛いです。
すべてがコンピューター。時代の流れですね。

今夜はHAYASHIという新しくできた鉄板焼きのお店にみんなで食べに行く予定です。

エルパソから一足お先にメリークリスマス!

2012-12-17 21:28:48 | Weblog


フォートブリスに新しくできた映画館の前の大きなツリーです。



新しくできたエルパソ小児病院のロビーのツリーです。

エルパソも年々新しい建物が増えています。
人口も増え続け、医療のニーズも高まります。



一足先にジャパニーズクレープハウスのクレープでクリスマスイブ生まれの雪ちゃんのお誕生会です。
10歳になりました。



オーナーの奥様から素敵なカップケーキの傑作が届きました。



アメリカではチップスがないとね。
塩分取りすぎ~?!



アイスクリームケーキです。
かわいいですよね。

皆様一足お先にメリークリスマス!!
明日から勤務のれんちゃんが待っています。

限りなく広がるポテンシャル

2012-12-15 12:17:43 | Weblog
アメリカと日本の医学の橋渡し役をしようと決意して以来、うちに見えた日本人医師がもうかれこれ10人近くになろうとしています。
泊まっていただいたのはその中で5人。
町の案内も板についてきました。

先日もとても可愛らしい女医さんがうちに来て下さいました。
なんと、外科医志望だそうで米国に面接に見えたのです。
若いってほんとうにいいですね。

毎年この時期に出張に見えるヒロさんと、もう一足お先に外科の研修をされている日本人の先生を交えておでんパーティーです。
みんなでいただけば何でもほんとうに美味しいですね!
心も体もホンワリ温まります。

日本人はほんとうに優秀な民族であると思いますね。
ストレートで医学部に入り、初期研修後ストレートでアメリカ人でさえ超難関の外科のレジデンシーに選ばれる、そんなことがたやすくできてしまう。。。
日本人はアメリカ人に比べればはるかに努力家で、責任感があります。
両方のお国柄をよく知っている私がそうつくづく思うのです。

ますます、世界はつながります!
私も今年は意外なところで飛躍しました。

若い人たちからパワーをもらってアメリカの医学教育にますます貢献していきたいと思っています。

A先生、マッチするといいですね。
そうなることを心からお祈りしています。