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女性管制官がアメリカで医者になった場合ーアメリカンドリーム

アメリカでアメリカンドリームを達成するには?
マーティンもと子(旧姓多尾もと子)の場合は?

鉄板焼きショー

2011-02-28 19:53:01 | Weblog
今日は家族で鉄板焼きを堪能してきました!

近くにあるKozeという日本風の鉄板焼きレストランです。


http://www.kozeteppangrill.com/


まずは前菜。



いかサラダです。食べたのは私と子供のうち二人だけ。
いかやたこはどうも 人気が今ひとつです。



スープはチキンスープ。
おみそしるではなかったのですが、味は今ひとつ。
キッチンに行ってわたくしが味の指導をしたかったくらいでした。



ドレッシングはゴマ味。



この大きな鉄板を囲むこと、総勢11名。
うちの家族が7名と、お手伝いさんの家族が4名。
日曜の夜のちょっとしたぜいたくです。



シェフはコレアン。
鉄板ショーのはじまり、はじまり。



消防法違反??
雪ちゃんはおののいておりました。







しろゴマでお顔をかきました。雪ちゃん、大喜び。



まずはチャーハンのできあがり。



次は野菜です。
ズッキーニ、人参、たまねぎ、ブロッコリー、マッシュルーム・・・



またまたファイアー!!



チャーハンのとなりに野菜炒めがのっかりました。



いよいよメインのディナーです。
チキン、ビーフ、えび、そしてロブスター!!
ウェルダンでおねがいしま~す!



お茶はオーガニックのグリーンティーだそうでお紅茶みたいにレモンといっしょにでてきましたよ。









みんなおいしくいただきました。
ごちそうさま!!



これはメキシコのトレスレチェスケーキ。
持込してもいいと言うので昨日購入したものを持ってきたんです。

そう、今日はパパのお誕生日。
いくつになったんだっけ。

とにもかくにもお誕生日、おめでとう!!!

鉄板ショーのビデオはこちらです。

http://www.youtube.com/watch?v=wIQ3pAnt3GY

やったぜベービー!

2011-02-27 14:04:19 | Weblog
同僚の先生でもういっしょに10年近くERで働いている先生、ドクターCがいます。
彼は、内科の先生なのですが、とっても子供好きなんですね。

生後1ヶ月の赤ん坊が発作的に泣き出して、どうやっても泣き止まないので心配になった新米のパパとママがERにやってきました。
たまたまドクターCがその赤ん坊を担当することになり、まずはギャン泣きしている赤ん坊のお顔を覗きました。

目の近くに引っかき傷が見えます。
赤ん坊の二つの小さな手には赤ん坊用の手袋がかけられていました。

「これ、どうしたの?」

ドクターCが聞きます。

爪が長くなって顔を引っかくからだというお話。

なるほど。。。

それで、彼はピンときました!
たぶんこれに違いない!

彼は小さな瞳をフルオレセインで染め、



ウッド灯をあてます。

そるとどうでしょう!



やったぜ、ベービー!!

角膜に緑色に光る引っかき傷!

この赤ん坊、自分の爪でおめめをひっかいちゃったんですね!
それは痛いはず。ギャン泣きの理由はドクターCのおかげであばかれました。

両親は感心したようにドクターCをあがめます。

すばらしい先生に突然の夜泣きの原因をあきらかにしてもらって、満足げにERをあとにした新米のパパとママ。

そうそう、小さいお子さんをお持ちのママさんへ。



こういう素敵な肩がこりそうなぐらい重たいダイヤの指輪、お子さんを引っかくことにもなりかねませんからお気をつけてくださいまし。
腕時計のバンドの留め金なんかも危ないかも。



そしてつけ爪が大流行ですが お子さんが大きくなるまでは待った方がいいかも。
いかがでしょう。


自分の最期は自分で決める・・・

2011-02-26 13:47:46 | Weblog
コード3で救急車に乗ってやってきた80歳のおばあちゃま。

おうちで家族の呼びかけに応じなくなってたおれてしまったらしいんですね。

このおばあちゃま、ひとつ信念をとおしていることがありました。

それは、

死ぬまで病院には行かない。
病院に行くのは死ぬ時だけ。

ということで、このおばあちゃま、今まで一度もお医者にかかったことがなかったのが自慢だったそうです。そう、ちょっとした頑固おばあちゃんなんです。

二週間ほど前から床に臥すようになり、あまり物も食べなくなって家族のものがかなり心配していたらしいんですね。

それで、今日、ついに救急車を呼ぶ羽目になったということらしいです。

おばあちゃま、血糖値がなんとたったの3。
何日もまともにお食事していなかったそうですからね。

お顔は紙みたいに真っ白。まるで死神に取り付かれたかのよう。
ヘモグロビンは4、そしてヘマトクリットは16でしたから血の気がなくて真っ白なのも当然。

白血球は78000、アンモニアは85、乳酸値も20。

いずれも超異常高値でした。

それもそのはず尿がかなりの感染症をおこしていたので、そのためにセプシスをおこしていたのでしょうねぇ。

それで、このおばあちゃま、最期は自分で決める覚悟をしていて助かるのも助からないくらい病気になるまで医者にかからなかったわけですが、ここでアメリカならではの
大きな問題がひとつ・・・

残念ながらご家族にはAPSから厳しい調査が行きます。
APSというのは、Adult Protective Serviceのこと。
子供の虐待にはCPS=Child Protective Serviceというものがあり、子どもを種々の虐待から保護してくれますが、この大人版がAPSなんですね。

おばあちゃまが具合が悪いのになぜここまで放っておいたのか。
医者に連れて行かなかったのはなぜなのか。
ものを食べなくなっているのにどうして???

という具合にご家族はAPSから厳しい質問攻めに合うでしょうね。

おばあちゃま、ご家族がどんな目に合うのか、きっと想像だにしていなかったんでしょう。

でもおばあちゃま、きっとよくなってくださいね。
私も心からご快復をお祈りしていますよ!

ところで ご自分の最期、どんなふうにこの世から消え去りたいか考えたことありますか?

心筋梗塞? 交通事故?それとも・・・・?


医師免許局の処罰

2011-02-25 14:23:55 | Weblog
読売新聞によると、

 犯罪などの不正が明らかになった医師・歯科医師について、厚生労働省は23日、計41人の行政処分を決めたと発表した。

 同省は医道審議会医道分科会に計59人の審査を諮問し、その答申を受けて処分内容を決定した。このほか、11人が厳重注意になった。処分の発効は、別の事件で医業停止処分中の1人を除いて3月9日。

 最も重い免許取り消し処分を受けたのは、交際していた女性に子宮収縮剤を投与して流産させた不同意堕胎罪で執行猶予付きの有罪判決が確定している小林達之助医師(37)ら4人。
(読売新聞)


ということらしいです。

交際中の女性に子宮収縮剤を投与して流産させた医師の処分が免許取り消しになったようで この事件については私も驚きのあまり声が出なかったのですが 当然の処置がなされたとものと解釈しています。

アメリカではこういう犯罪などの不正が明らかになった医師については 州ごとにその医師免許局がその州の法律にのっとって処分を決めています。

処罰のことを英語でSanction といいますが、それについては各州の医師免許局が免許局便りとして公表しています。



これはメリーランド州の免許局便り。私はメリーランド州の医師免許証を所持しているため半年に一回うちに届きます。
ページをめくると、いきなり



Board Sanctionsのページがでてきます。

たとえば

①ある家庭医が女性の患者さんと性的な関係を持ったことが判明して免許停止になった。

②アル中で麻薬中毒の麻酔科医がアルコールと麻薬のリハビリに5年間入ることが決定した。

③認められていない堕胎をとなりの認められている州まで運転して渡って行うように患者に指示した産婦人科医が免許停止になった。

④中絶手術の際に失敗して患者を死なせた産婦人科医の免許が取り消しになった。

⑤刑務所で、患者を待っている間に下半身丸出しの様子がビデオに撮られてしまった精神科医が免許取り消しになった。

などなど・・・

ざっと数えてみると今回厚生労働省から発表された日本の41人(歯科医も含まれている)よりずっとずっと多い医師が処分を受けていますね。

ご紹介したのは極端な例ですが、処罰は日本よりきっともっと厳しいと思います。




米軍の特権/特典

2011-02-24 12:30:07 | Weblog
米軍に奉仕するということは戦争に借り出される危険性が大きいので、はっきり言って死と隣り合わせです。
イラク戦争以来なかなか若者を米軍にリクルートすることがむずかしくなりました。ほんとうにたくさんの人が犠牲になりましたからねぇ。
でも危険な分、米軍にいる間はたくさん良い特典がつきます。

以前にも書きましたがアメリカでは親が学費の面倒を見ることが少ないので 自分の力で高等教育を受けようとすると米軍に入り込むのが一番いいようです。軍で働きながら大学や大学院を出ることが可能だからですね。

軍医を育てるためにも奨学生を民間からつのって メディカルスクールの学費や教科書代、月々の生活費までも提供してくれて、医師になった後、教育に費やされた年数分軍隊で働いて恩返しをする、というようなことも行われています。
ちなみに私の夫はその方法をとりました。

あと米軍に奉仕中は医療費は家族の分も含めてすべて無料。
20年奉仕すればリタイアでき、リタイアしたその次の月から年金が死ぬまでおります。
そして軍の基地内ではこんな施設も。

今日はFort Blissの米軍基地の中をご案内します。
最近新しく大きくなったMarket Placeというところ、
米軍のIDがないと入れませんが私といっしょに入ってみましょうね。

まず目に付いたのは



GODIVAのチョコは日本でも売られているそうですが バレンタインのあとでたったの9ドルで安売りしていました。



でもチョコがバレンタイン仕様からイースター仕様のウサギに変っていましたよ。

このマーケットは米軍のファミリー用に米軍の特典として消費税はただ。
ですからブランドものを買うととてもお得です。





COACHの新作もこれこのとおり。

私のお目当てはお気に入りのBrighton。
日本ではCOACHは断然有名。人気がありますよね。
おととしから去年にかけて数回日本に帰りましたがCOACHのバッグをお土産に持って帰りかなりの数をばら撒きました。

Brightonは日本ではあまり有名ではありませんがデザインがとってもかわいいですよ。


http://www.brighton.com/




デザインの特徴はかわいらしいハート。



Brightonのジュエリーもそんなにお高くなくて、購入するとこんなかわいい入れ物がただでついてきます。





店内はとても広く電化製品やコンピューターなどいろいろなものが売っています。ミニデパートみたいな感じですね。



人気のビクトリアシークレットのコーナー。
とてもセクシーなかおりがします。



昔なつかしい資生堂なんかも新しく入りました。



日本に帰るときにはここで香水を買います。
とってもお安いです。



これなんだかわかります?
イースターバスケット。
2ヶ月も先なのに、もうこんなものがいっぱい。

ちなみにテキサス州の消費税は8、25%です。
その分課税されないとやはりぐんと違いますからほんと、大助かりです。

アメリカ人の米軍兵の日本人妻のことを アメ妻とかミリ妻とかいうそうでこういうサイトで交流がはかれます。
 

http://www.amezuma.com/

メキシコ国境からのレポート

2011-02-23 14:10:05 | Weblog
メキシコ国境からのレポートです。
先日の日曜日の午後。



エルパソ側から見た国境を渡る車の列。
この橋は Bridge of the Americasという正式名称がついていますが、通称はFree Bridgeです。
この国境を渡るのにお金を払わなくていいからなんですね。



メキシコから渡ってきた人たちがお迎えを待っています。
私もメキシコからやってくるお手伝いさんをここで待ちます。

相変わらず麻薬の密売戦争にかかわる殺人がたえないエルパソとの国境に位置するフアレスの町。
お手伝いさんの息子が殺されて早いもので半年がたちました。



メキシコに渡る車の列です。
メキシコに渡るのに先週から急に検査が厳しくなりました。
車を一台一台検査するようになったからなんです。
こういう検査は一切なく簡単にメキシコに渡れた時代は終わりましたね。
殺人に使われる武器はやはりアメリカからということからなのでしょう。
ご存知のようにアメリカではより自由に武器が購入できます。
恐ろしいことです。

つい先日ICEと呼ばれる出入国管理局のスペシャルエージェントが殺されたため、先週から国境警備がいっそう厳しくなりました。

KFOX ニュースより。

McCaul: Death of ICE Agent a "Game Changer" for Border Security

by James Schneider | February 20, 2011



Less than three weeks after Homeland Security Secretary Janet Napolitano declared the border was safer than ever, the killing of Immigrations and Customs Enforcement Special Agent Jaime Zapata is a "game changer." That's according to the Chairman of the Homeland Security Oversight and Investigations Subcommittee, Rep. Michael McCaul. R-Texas, who spoke to FOX News on Sunday.

McCaul says the ambush in the Mexican state of San Luis Potosi that left the 32-year-old agent dead and Special Agent Victor Avila wounded represents a change of tactics for the drug cartels, which demands a suitable American response. "What happened this week changes the rules of the game," McCaul told FOX's Jamie Colby. "And I believe the United States needs to respond in a very, very forceful manner to these dangerous drug cartels. These individuals need to be hunted down, extradited to the United States, and have swift justice."

Earlier this week, Napolitano made a statement indicating Zapata's killing won't change the U.S. commitment to supporting Mexico in its crackdown on organized crime. "Let me be clear: any act of violence against our ICE personnel, or any DHS personnel, is an attack against all those who serve our nation and put their lives at risk for our safety," Napolitano said. "We remain committed in our broader support for Mexico's efforts to combat violence within its borders."

The Obama administration has trumpeted its efforts along the border, highlighting particularly the hundreds of millions of dollars spent for new technology and its doubling the number of border agents since 2004. Government statistics show violent crimes at the border down 30 percent in the past 20 years, which Napolitano says are among the lowest in the nation. Even as Mexican violence has dramatically increased over the past decade, DHS figures show the crime rates were flat in Douglas, Nogales, Yuma and other Arizona border towns. Additionally, DHS has recently touted its seizure of 35 percent more illegal currency, 16 percent more illegal drugs, and 28 percent more weapons compared to the end of the Bush administration.

McCaul doesn't appear to be moved by the government's numbers or its use of taxpayer dollars. He told FOX that even President Obama's budget proposal, which adds $300 million to the border patrol budget, is "not enough." He blamed State Department bureaucracy for "bottlenecking this up," adding that only a quarter of the approved funds have gone where they were intended. He shared a personal anecdote to illustrate what he believes are the real dangers he has learned first-hand.

"Since 2006, when [Mexico's] President Calderon declared war, 35,000 people have been killed at the hands of the drug cartels," McCaul explained. "I personally went down to El Paso to the El Paso Intelligence Center, and I was not allowed to go into Juarez. I've been to Pakistan, to Afghanistan, and yet 6,000 people have been killed in Juarez. And I was told 'Congressman, it's not safe enough for you to go down there.'"

A manhunt is currently underway for as many as 10 gunmen believed to be involved in the attack. Reports suggest the attackers didn't necessarily know that the federal agents were in the vehicle that they ambushed. Nancy Davis, a Texas missionary, was shot to death last month in Mexico while driving a pickup truck, and authorities think the attackers wanted to steal the truck.

Zapata will be buried in Brownsville, Texas, on Tuesday, a week after his death.




しかしおかげ様でエルパソ側の治安は相変わらず安定しています。



エルパソ中の日本人が泣いた日 その3

2011-02-22 15:21:07 | Weblog
ある日本のビジネスマンが エルパソに出張中 娘が事故を起こした高速道路の同じあたりで交通事故に合いました。

私が呼ばれたわけは 退院にあたりご家族と患者さんに現在の病状、そして今後の問題について話し合う懇談会の通訳でした。

何の事情も知らないで退院と聞いておめでたい話だと普段しないお化粧までしていった私。ルンルンと病院の会議室に入ろうとしたとたん、

「おひめさま!」

そうやって私のことを呼ぶのはドクターBに違いありません。
彼はクウォータージャパニーズ。
おじいさんが日本人だそうでいつも私のことをお姫さまと呼んで知っている限りの片言の日本語で会話してきます。

振り返るとやっぱりそうです。
しかし今日はなんか変です。
いつもニコニコ顔の外傷部門の当時の外科部長であったドクターBがなんか神妙な顔をして立っているからです。

「ほんとうに来てくれてありがとう。
実はね、この患者、事故で頚椎を骨折して四肢が麻痺している。
一生車椅子生活なんだが 家族からはその話には触れないで欲しいと硬く言われているんだ。
日本に帰ってから落ち着いたら時期を見て家族から話したいということでねぇ。」

ええ~?!


そ、そうだったんですかぁ。



私のルンルンとした気分は暗黒の世界へ・・・ほんとうに悲しくなりました。

しかし私もプロの端くれです。
そこは言われたように振舞うのみです。
外科医の説明をそのまま尾ひれをつけないように分かりやすい日本語にして通訳してあげました。

彼は、その後特別に用意された医療用の飛行機で日本まで帰ったそうです。

いつも外傷の重症患者を目のあたりにして患者としてしか接することがなく感情を抑えることのできていた私でしたが、同じ日本人としてこういうたび重なる不幸にはさすがの私も・・・

私は二度にわたる二家族の不幸を目の前にして エルパソ中の日本人を代表して大粒の涙を流しました。
うちに帰ってから部屋の片隅で心の底から大声で泣きました。

後に病院の外傷部門から表彰されたのですが 複雑な気持ちで表彰状を受け取りました。

エルパソの日本人にとってはほんとうにほんとうに辛い年でした。

エルパソ中の日本人が泣いた日 その2

2011-02-21 15:42:58 | Weblog
ご主人をICUにお見舞いしますと、どう見ても良い状態ではないことが一目でわかりました。
頭もお顔もボンボンに腫れあがり、呼吸も機械でサポートされていて完全に意識不明。昏睡状態でした。

私はこれは一刻も早く日本から家族を呼んだ方がいいとアドバイスをし、私は研修医の身で激務のためお付き合いできないことを謝り、エルパソに長いある日本レストランに勤める順子さん(仮名)という方を呼び出してもらい 助けを求めました。

旅行保険会社からはホテルを提供されましたが、一人で夜を過ごすのはとても恐いとおっしゃられ、順子さんが彼女のアパートへ連れて行ってくれました。
家族が日本から来られる前に、私は彼女といっしょに警察の車でぐしゃぐしゃに壊れたレンタカーの収容されていたジャンクヤードへ私物を取りに行きましたが まさに娘の乗っていたパイロットと同じようなひどい状態でした。



ご主人の頭は車が何回転かした際にへこんだ車の天井に圧迫されたものと思われます。

その後、脳死判定が出て、臓器のドナーとなるはずがガンの疑いありということで臓器を寄付することもできず、エルパソの火葬場で家族の見守る中、手厚く葬られました。

なんとも悲しい年明けのできごとでした。

そしてそれから3ヶ月ほどたったあるお休みの日。
私はまた電話で家から呼び出され病院へ。

今度はいったい?

明日に続きます。

エルパソ中の日本人が泣いた日 その1

2011-02-20 13:32:31 | Weblog
今からさかのぼること、10数年。私がまだ研修医だった頃のお話です。
その日は大晦日の夜でした。
運悪く私は小児科病棟で当直。
冬の小児科病棟はけっこう忙しく私は時間がたつのを忘れるほどあちこち駆け回って一生懸命働いていました。

すると、ポケットベルが鳴りました。
どうやら階下のERから。
”またまた入院患者かしら。”
これで10人目。大晦日なんだからゆっくりさせてよね、と思ったかどうかはわすれましたが しぶしぶERにやってきた私。

ERで待っていた研修医は、こう言いました。

「ドクターマーティン、ああよかった。
実はお願いがあるんですよ。」

彼は私を診察室から出てきた女性を紹介しました。
どうやら右ひじを痛めたらしく肩から腕を吊っていて、お顔には擦り傷が見えます。

「彼女、日本人なんだけど、英語がまったくできないので通訳してもらえるかな。」

ああ、そういうことね。それならお安いご用です。

ところが、話はもっと深刻でした。
実は彼女のご主人、交通事故で意識不明の重体で、ICUに収容されているということ。

エルパソから車で3時間ほどニューメキシコ側に走りますと世界的に有名な国立公園のカールズバッドという鍾乳洞があります。
このご夫婦毎年アメリカのあちこちの国立公園を訪ねて旅行されていたそうです。今回もお正月休みを利用して恒例のアメリカ国立公園の旅、カールズバッドでの観光を終え、エルパソに向かう途中で事故にあったそうなんですね。

http://www.nps.gov/cave/index.htm


冬の夜中、真っ暗な道をエルパソに向かってレンタカーを運転されていたご主人。

「あ、ねちゃった、どうしよう!」

という最後の言葉のあと、車はガードレールを飛び越え何回転かして止まりました。
とおりかかったトラックの運転手やらが 凍えそうになりながら ご主人の胸を押してCPRをほどこしてくれたそうです。
あのあたりはほんとうにほんとうに寒いところなんですよね。

彼らはその後その現場から直接ヘリコプターでエルパソに搬送されました。

ある12月31日大晦日の寒い夜の出来事でした。

つづく

さらば パイロット、永遠に。

2011-02-19 13:18:49 | Weblog
先日高速道路での事故でぐしゃぐしゃになったホンダのパイロットですが 保険会社からパーツ屋さんへ売られていきました。

これは、そのジャンクヤードで撮った写真です。
車にまだ置いたままだった私物を取りに来たわけです。



ジャンクヤードのみんなが 口をそろえて聞いたことは

「娘さん、だいじょうぶだった?」

当たり前ですよね、そう聞くのも。



運転席の様子です。

娘によると 高速に上がってまだフルスピードになる前、突然方向指示器を出さないで右の車線から娘のいた車線に入ろうとしたトラックの左後方にぶつかって 車がひっくり返ったということだったらしいですね。
たぶん方向指示器が壊れていたんでしょうが、どういう理由にしろ後ろからぶつかった場合は100%ぶつけた方が悪い、ということになります。

車の査定がよければ少しはお金が戻るかも、ということですが まあ期待しないで保険会社の最終判断を待ちます。
車が一台減り、それも家族全員がフィットする車はこれだけだったのでこれからは家族全員でドライブにもいけませんが、しかたがありませんね。
これも人生経験です。特に娘にとっては。

この車の様子をしみじみと見つめていてこんな悲しい出来事を思い出しました。
タイムマシーンにのること10数年。
題して”エルパソ中の日本人が泣いた日”
明日に続けます。