あの3・11から、もうじき9年が経過します。風化した、というより、風化させられたような気がしてならないのは、私だけでしょうか。
復興は終わっていません。完了するまでは、まだ長い時間がかかります。
最近、朝日新聞朝刊の広告で緑風出版の2冊の本を知り、二子玉川の紀伊國屋書店で買って読みました。やはり、風化したのではなく、風化させられていると感じました。Radioaktivitätの影響がすぐになくなる訳がないからです。何せ、肝心要の場所は未だに手つかず、なのですから。
このブログではJR北海道の話を何度も取り上げてきましたが、JR東日本でも、この春に廃止される鉄道路線・区間があります。大船渡線の気仙沼〜盛と、気仙沼線の柳津〜気仙沼です。いずれも完全にBRT化されます。
しかも、当初は今年の11月に廃止されることとされていましたが、4月1日に繰り上がりました。
大船渡線、気仙沼線のいずれも、東日本大震災で甚大な被害を蒙りました。乗客数、輸送密度によっては鉄道での復旧もありえたでしょうが……、とも考えられますが、路線の条件がよかったとしても難しかったかもしれません。路盤の移動など、部分的であるとしても新路線の建設と変わらないような話になるからです。
東北地方のJRの路線では、既に岩泉線が廃止されており(こちらは東日本大震災より前から運休が続いていました)、山田線の宮古〜釜石が三陸鉄道に譲渡されました(従って、JRの路線としては廃止されたこととなります)。今後も廃止が論議される路線が出てくるのではないかと思われます。
JR北海道に関しては経営が破綻寸前で札沼線を廃止せざるを得ないのも理解できますが、仮にもJR東日本はJR東海の東海道新幹線に匹敵する首都圏の在来線を持っていて、4兆円も財産がありますので大船渡線・気仙沼線の一部廃止は公共上の企業責任を放棄したに等しいし。 尺束はなぜこうにも嘘つきなんだろうか。
JR東海も名松線を復旧させたのだからJR東日本も沿線自治体や県・国に協力を呼びかけて鉄道を復興の柱とした路線復旧をすべきだった。
駅中本業で鉄道軽視の糞JR東日本、即座にJR東海に吸収されるべし。
地方鉄道法が廃止されて鉄道事業法になり、その後も規制緩和が進められることによって、路線の廃止は届出制になりました。これは鉄道事業の公共性を半ば(と言えるかどうかわかりませんが)放棄したことを意味する、とも考えられます。
沿線自治体の姿勢もどうなのかという気はします。被災した鉄道路線を鉄道路線として復旧することを求めても、本来であれば鉄道など公共交通機関の利用に結び付けられなければならないはずの地域づくり、まちづくりが、必ずしも公共交通機関の利用を前提としたものになっていないからです。
JR東海は、今後、リニア新幹線の建設に力を入れるでしょうが、住民説明会などについてはかなり多くの批判が寄せられていますね。