いつ、何処でボタンを掛け違えたのか。
日本のCOVID-19対策について、こういう問いかけがなされて然るべき状況でしょう。
一昨日(7月28日)の19時からNHKニュースを見ていましたが、政府が進めるという対策を聞いていて、抗原検査を強化するという趣旨の発言がなされた瞬間に、「これは期待できない」と思いました。日本ではあまり言われていませんが、それでもGoogleで医療機関のサイトを検索してみると、PCR検査と比べて精度が低いこと、無症状者から抗原を検出することが難しいことなどが指摘されています。
そして昨日(7月29日)、COVID-19の新規感染者が日本全国で10000人を超えました。昨日書いた記事で「今月中の10000人超えもありうるという状況ですし、医療機関の逼迫、さらに言えば医療崩壊も考えておかなければならない状況です」と記しましたが、時間の問題という表現では不十分なほどのスピードです。三菱総合研究所が非現実的とも言えるほど甘い、スローペースの予測を立てていましたが、見事に外れました。というより、こういう予想しか立てられなかったのかと不思議で仕方がありません。YouTubeの「一月万冊」でも、三菱総研の予想は甘すぎると批判されていました。
朝日新聞社が昨日の18時1分付で「国内コロナ感染者、初の1万人超 東京、神奈川で最多」(https://www.asahi.com/articles/ASP7Y5H8HP7YUTIL02K.html)として報じたところによると、東京都の新規感染者は3865人、神奈川県が1164人、沖縄県が392人で、いずれも過去最多です。また、大阪府は932人、埼玉県は864人です。「感染拡大を防止する有効な対策は手詰まり状態で、29日に開かれた東京都のモニタリング会議では、1週間平均での1日あたりの感染者数が8月11日に4532人に達するとの試算が公表された」とも書かれているのですが、この予測は甘いという気もします。8月中に5000人を超えてもおかしくないでしょう。
そして、昨日、第4回緊急事態宣言が8月31日まで延長された上で、神奈川県、千葉県、埼玉県および大阪府を対象地域に加えるという方針が固められました。同時に、沖縄県に対して出されている第3回緊急事態宣言もやはり8月31日まで延長されることとなりました。また、北海道、石川県、京都府、兵庫県および福岡県にまん延防止等重点措置を適用することも固められました。朝日新聞社が「緊急事態宣言、8月31日まで 首都圏3県と大阪府追加」として、7月29日20時1分付で報じています(https://www.asahi.com/articles/ASP7Y6JYJP7YUTFK01S.html)。
正式には今日決定されることとなっています。夏休み一杯が緊急事態宣言の期間となります。やはり予想通りで、これまで日本で出された緊急事態宣言は全て期間延長がなされたこととなります。いかにも小出しですし、8月31日までとされたことの理由もよくわかりません。おそらく、多くの都道府県、市町村の小学校、中学校および高校で夏休みが8月31日までとされていることによるのでしょう。
経済が冷え込むことは承知の上で、昨年の第1回緊急事態宣言のように、大規模商業施設の閉鎖なども行われなければ、感染者数は増えるだけかもしれません。8月中にワクチン接種を受ける予定の私も戦慄を覚えます。そして、8月中に新規感染者数が減り、病床使用数も減るのでなければ、小学校、中学校および高校の2学期、大学の後期講義期間は、原則としてオンラインに拠るという状況に追い込まれるのではないでしょうか。私はそういう予想を立てました。ちなみに、川崎市立の小学校は、近年、8月下旬(23日頃)から2学期が始まりますが、今年は8月27日に始まるとのことです。
これまでの慣例(或る意味においてです)の通り、第4回緊急事態宣言のさらなる期間延長、また対象地域の拡大も十分に予想できます。外れることを祈っています。
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