ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

東京メトロ2000系2126F

2024年04月25日 00時00分00秒 | 写真

 2024年4月、東京地下鉄(通称は東京メトロ)丸ノ内線の営業車両が2000系に統一されました。従って、02系を見ることはできないということです。2000系が投入されたのは2019年のことですから、5年ほどで完全に置き換え、ということになります。

 今回は、その2000系の2126Fです。荻窪行きとして運行されているところを撮影しました。 

 02系は角張った外観でしたが、2000系は丸みを帯びたデザインとなっています。この2000系には無線式列車制御システムが備えられています。世界的に見れば実用例が多いものですが、日本ではようやく実用化に向かうというところです。

 国土交通省のサイトにある「都市鉄道向け無線式列車制御システム(CBTC)仕様共通化検討会」のページには「現在、首都圏等で無線を利用した列車制御システム(以下、CBTC)の開発・導入が進められているところです。CBTCでは、列車間隔を短くすることが可能で高い遅延回復効果が得られるなど運行の安定性が向上するとともに、軌道回路等の地上設備を簡素化することで保守作業の効率化や輸送障害の削減等にも寄与することから、今後の更なる導入が期待されています」と書かれています。

 もう少し詳しく書かれている資料はないかと軽く探したら、東急のサイトに、2023年3月23日付で、東急電鉄株式会社および東京地下鉄株式会社の名義による「相互直通運転を行っている東急田園都市線・東京メトロ半蔵門線の信号保安システムを2028年度に同一の無線式列車制御システムに更新します~列車の遅延をより早く解消し、運行の安定性向上に取り組みます~」という文書が掲載されています。「2028年度の稼動を目指して、相互直通運転を行っている東急田園都市線・東京メトロ半蔵門線の信号保安システムを同一の無線式列車制御システム(以下「CBTCシステム」)に更新します。なお、信号保安システムの更新に際して、相互直通運転路線間にて両社が連携し、CBTCシステムを同時期に導入する取り組みは、国内初の事例となります」と書かれており、続いて次のように述べられています。

 「CBTCシステムは、列車の安全・安定運行を確保するために、無線通信技術を活用して列車の位置や速度を連続的に把握し、列車間の安全な間隔を確保する新方式の信号保安システムです。CBTCシステムでは、先行列車が進行すると、後続列車はその進行距離に応じ、従来システムよりも速やかに進行可能となるため、高い遅延回復効果が得られるとともに、システムを構成する設備全体を2系統設けることで安定稼動につながり、運行の安定性が向上します。加えて、従来の信号保安システムと比較して省設備化が図られることにより、メンテナンス性の向上や環境負荷の低減にも寄与します。」

 東京地下鉄株式会社は、2018年に丸ノ内線でCBTCシステムの試験運転を行っていました。仮設の設備で試験が行われていたようです。2022年度からは本設備での試験が行われていました。但し、これも日々の営業運転の終了後のことであったようです。そして2024年度からいよいよ丸ノ内線で本稼働ということになります。また、2026年度からは日比谷線でも稼働することとなっており、半蔵門線は3番目ということになるようです。

 一方、東急電鉄のほうは田園都市線が最初となり、2031年度に大井町線に導入する予定であるとのことです。


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