ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

東急大井町線途中下車(10) 荏原町駅 その3

2015年09月03日 20時55分00秒 | まち歩き

荏原町駅前の商店街を、南のほうへ歩いています。品川区中延五丁目、庶民的な街が拡がっていました。

荏原町駅入口交差点です。この交差点が区境になっており、手前が品川区中延五丁目、奥が大田区北馬込二丁目です。荏原町駅前からの商店街はここで終わることとなりますが……。

 商店街の名称が変わり、組織も別になるものの、実質的にはつながっています。今回は進んでいませんが、このまま歩き続けると環状7号線に出て、都営浅草線の馬込駅にも行けるようです。道路の関係で一方通行のようになっていますが、東急バスの森02系統および蒲15系統は、荏原町駅入口→三本松の方向のみ、この道路を通ります。

 大田区北馬込二丁目に足を踏み入れました。街としてはつながっていても、区が異なるため、生活環境は変わります。管轄する役所が違う訳ですから当然です。小学校や中学校の学区も異なってきます。

 荏原町駅入口交差点から大田区側はバス通りです。道路自体は一方通行でないのですが、バス路線は一方通行となっています。森02および蒲15は、三本松→馬込橋→環状7号線→夫婦坂→北馬込一丁目→荏原町駅入口と走り、荏原町駅入口からはこの商店街を先に進むとある馬込北台バス停を経由して三本松バス停に戻ります。このように、起点または終点が循環構造になっているバス路線は、探せばいくつか見つかるでしょう。私がすぐに思い出すのは溝22系統(溝の口駅⇔蟹ヶ谷)のうち、溝の口駅から末長までの部分で、溝の口駅→蟹ヶ谷の場合は溝の口駅→ゼネラル入口→末長と走りますが、蟹ヶ谷→溝の口駅の場合は末長からゼネラル入口の方へ走らず(かつては何本か存在しました)、末長→洗足学園前→溝の口駅南口→溝の口駅と進みます。

このまま歩いて環状7号線に向かってもよかったのですが、まだ回りたい場所もありますから、荏原町駅方面に戻ることとしましょう。

 荏原町駅入口交差点のそばに、天保二年銘道標が残されていました。中延五丁目12番8号先にあるこの標は、品川道と仲通りとが交差することを示し、東西南北それぞれの方向に進むとどちらへ向かうことができるかがわかるようになっています。

 品川道は、南品川宿で東海道から分岐し、千束で中原街道に合流する道です。必ずしも厳密ではありませんが、この荏原町駅入口交差点から東西に伸びる道路が品川道ということになるようです。一方、仲通りは、平塚橋で中原街道から分岐し、中延、馬込を通り、新井宿で池上道と合流する道です。ちょうど、私が歩いてきた商店街の道路が該当するということになるでしょうか。すぐ前に記したように、厳密ではありませんが、たしかに商店街の道路を道なりに真っ直ぐ進めば、平塚橋のそばにでます。つまり、戸越銀座駅の付近、武蔵小山駅前から伸びる商店街の東端の付近に出られます。歩いてみるのも一興かもしれません。

 これが天保二年銘道標です。西という字は読み取れます。他の字は摩耗しているためか読み取りにくくなっています、西へ歩けば中原街道へ行けるということです。現在では、西へ進めば大田区上池台、長原駅入口交差点を経由して洗足坂上で中原街道に合流するということになります(あくまでも徒歩を基準としています)。

 交差点の近くに、荏原町駅入口バス停があります。ちょうど森02大森駅・大森操車場行きが到着しました。森02、蒲15のいずれも、ここから近い荏原営業所の所管路線です。

 大井町線の各駅を概観すると、駅前にバスが乗り入れておらず、近くに駅名を冠したバス停もないという所があります。下神明(近くにバス路線はありますが、駅前には乗り入れていません)、戸越公園、旗の台、北千束(近くの環状7号線にバス路線があります)、大岡山および九品仏です。B各停(青各停)も視野に入れるならば、二子新地も該当します(近くの多摩川沿いにバス停はありますが)。荏原町の場合は、かつて駅前に乗り入れており、何時の頃からか、駅から少し離れた場所に荏原町駅入口としてバス停を置き、そこまでの路線としたことになります。

 荏原町駅正面口に戻ってきました。大井町線の駅があるにもかかわらず、何故か、中延駅と旗の台駅の案内が出ています。中延駅まで750メートル、旗の台駅まで650メートルということです。どちらも乗換駅であるためでしょうか。なお、大井町線を利用する場合、中延駅までは600メートル、旗の台駅までは500メートルです。

 東急線の駅間距離は、平均して短いほうに入るでしょう。鉄道線で一番短いのは池上線の五反田と大崎広小路との間で300メートル(軌道線である世田谷線の三軒茶屋と西太子堂との間、および世田谷と上町との間も300メートルです)、逆に一番長いのは東横線の日吉と綱島との間で2.2キロメートル(あざみ野駅開業までのたまプラーザと江田との間も2.2キロメートルでした)、次が田園都市線の渋谷と池尻大橋との間で1.9キロメートルです。

 大井町線では、駅間距離が1キロメートル以上となるところが緑が丘駅と自由が丘駅との間(1.0キロメートル)、および上野毛と二子玉川との間(1.2キロメートル)しかありません。二子玉川と溝の口の間は2キロメートルですが、途中に二子新地と高津(どちらも田園都市線)があります。500メートルというのは、荏原町と旗の台との間の他に、大岡山と緑が丘との間、尾山台と等々力との間があります。

もう一度、法蓮寺を遠くから見ておきましょう。機会を改めて、旗岡八幡神社を訪れることといたしまして、荏原町駅を離れ、別の駅に向かいます。


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