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人生を<半分>降りる 哲学的生き方のすすめ 中島義道:著 を読んで(その3)

2011-09-03 09:01:54 | 弱さへの思考
人生を<半分>降りる 哲学的生き方のすすめ 中島義道:著 を読んで(その3)

「いかなる有益なことでも『あなた』が参加する理由はない。」

そして、著者はこうも言っている。
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哲学者は大統領でもローマ法王でもなく、論説委員でも評論家でもない。
「21世紀の人類」や「民族の将来」を憂える必要はない。
「現代の混とんとした価値観」について悩む必要はない。
そうではなくて、与えられた「今ここ」に立脚して自分の「私的な問題」から眼を逸らさず、ごまかさずに、それと格闘すること、それが全て。
それでいい。それが「正しい」哲学に対する態度なのですから。
哲学は社会有用性とはまったく関係がありません。場合によってはかえって有害かもしれない。
哲学を研究した結果、不幸になっても、狂気になっても、自殺しても。国家や民族が滅びてもしかたない。
哲学は自殺をくい止めたり、人々を幸福にしたり、国家や民族を強力にしたり、人類を永らせる力を持っていない。
哲学は社会的無用物。このことを骨の髄まで知ること、これこそ、懐疑精神を持って哲学を捉えることなのです。
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まず、哲学をするという生き方を選択した場合、それはほとんど役に立たない。例えば、人類の英知の進歩とか、環境問題解決とか、自殺防止とか、放射能汚染食い止めとか…そういうものに役立つことはない。ましてや哲学は倫理論でもなければ、処世術でもない。
自己を見つめることで、自分はどう生きていくかとか、分からないことについて、利己的に研究していくにすぎない。

そう考えると、確かに99%の人々は、このような生き方をする人は…マイノリティだろうな。

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