毎日、新聞でもテレビでもニュージーランド大地震のことを報道していて私がまだ小学校の6年生だったころに起こった阪神大震災のことを思い出さずにはいられない。
ニュージーランドは2010年に思い出の場所になった。暖かいファミリーに迎え入れられて1ヶ月もすごしたから。
クライストチャーチからは離れたオークランドに私は1ヶ月ステイして毎日近くのデイケアで働いた。だからテレビでニュースを見たとき、そしてその規模の大きさを見たとき体全体が凍る気持ちがした。
すぐにFacebookで無事ですか?と呼びかけたらホストファーザーが「大丈夫だよ」と返信してくれ安心。 1995年の神戸の地震のときは公衆電話に並んだのを覚えてる。インターネットなんて周りになかったしあの時は電話もパンクしてなかなか通じなかった。
今回の地震をなぜ日本がそんなにも毎日報道しているのか。それは日本人留学生が勉強していたビルが全壊し、たくさんの子がまだ生き埋めになっているから。
無事なのかどうなのか、それを報道したいのがわかるけど、インタビューの質問の内容の無神経さに毎日腹が立って涙が出ることもある。
「まだ助かっていない学生がいますが、今どういった気持ちですか?」 レスキューされた一人の女の子(19歳)がインタビューされた。 彼女はそのことを知らされていなかったためびっくりして「え?私のクラスメートが?私の学校ですか?本当に?知らなかった・・・・ なんで私は助かってしまったの?なんで生き残ってしまったの?」と繰り返した。
インタビューはその後は進まず違うシーンにいったけど・・・ いろんな不安や希望をもって日本から留学した19歳。ほんの数日前に大地震に巻き込まれ、でも友達はまだ生き埋めだという状況の中で「まだほかの人は救助中ですが今の気持ちは?」と聞いてどうするのか。
日本人留学生の家族が続々とニュージーランド入りしているが、現場に出入りすることを警察から禁止されとっても悲しい気持ちだとニュースが言っていた。家族の気持ちもわかるが、これ以上の被害者を出したくないという警察の気持ちもわかる。 余震は、何度もやってきて、そのたびにかなり大きいものだったりもするから。私は知ってる。何度も経験した。
その家族にも到着後すぐに「今から現場に向かうんですか?」
娘が助かったお父さんに対し「よかったですね。今の気持ちは?」 彼はとっても答えにくそうにしていた。ほかの家族は後ろを通り過ぎたり、周りにはまだ助かっていない人の家族もたくさんいるようだった。
少し怒りを覚えたような表情をうかべて「素直に喜べません。まだ見つかってない方もいます。」 といった。
そう。みんながわかってる。 もう地震発生から3日以上。 遺体が発見されても誰がだれかわからない。そして。この72時間は生存者がぐっと下がるライン。
でも、その中で助かった人もいるの。 もしかして、瓦礫の中にはいないかもしれない。どこかに逃げて、連絡がとだえているだけかもしれない。だから、今、生き埋めになっている人が「どういう専攻だった」とか「何がすきだった」とか
過去の人みたいなインタビューの仕方をしないでほしい。関係ない質問して、どんどんと人の気持ちを傷つけるなら
ほかの情報集めることやってほしい。 メディア、もうすでに十分傷ついた人たちを、これ以上傷つけないでください!