DayDreamNote by星玉

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白い壁と金色の鳥

2015年03月28日 | 創作帳
白い壁は、もうずっと長いこと
壁のままでした。

その白い壁の上を
金色の鳥は、飛んでいました。


白い壁は、時々
鳥のように

飛んでみたいと
思うことがあります。

羽がほしいと
思うことがあります。

けれども

自分が、鳥の羽をみにまとい
飛んでしまったら

壁が壁では
なくなってしまうではありませんか。

壁が壁であることを
なくすというのは

(白い壁は金色の鳥を胸に抱きながら思います)

鳥に例えれば鳥が鳥であることを
なくすことなのでしょう。



白い壁は
白い壁である限り
壁でい続けます。


白い壁のままでい続ける
そこの壁を見てください。

金色の鳥が
はたはたと、気持ちよさそうに飛んでいます。