DayDreamNote by星玉

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ぐるぐるして

2018年08月08日 | 詩etc.帳
心壊すもの

ぐるぐる巻く

良い手触りの枝や柔らかい幹などに

尖り気味の面を裏返しに

ぐるぐる巻く

巻いて巻いて

そうっとぎゅうっと押してみて

なるべく小さく小さくなるようにしてみて

それがもう血など流さないように骨など削らないように

とても臆病なそれを

なるべく驚かさないように

ぐるぐると静かにぎゅうと緩く

壊す前に








青い

2018年07月02日 | 詩etc.帳
夢、希望、望み、目標、目的

どこかへ素晴らしい場所に進めそうな言葉に

惑う。



我が進むことだけが目当てならば

時に

業やわがままや身勝手を生む言葉に

迷う。




望みを持たないこと


望みを失うことが


瞬間



清く思えるのは。





業も清も鋭く



刺さるのは。





(答えが


出ないのは



知ってる


なんて



知ってる風な)





愚か者の清らかな夢見たさと絶壁未来の有無につき。



愚かさと賢さを供に生きるのに必要な夢があるや否やにつき。




















わたしたちは無作為に

2017年10月27日 | 詩etc.帳
わたしたちは

宇宙に無作為に

放り出された

偶然の成せる

ほんの極小の


ほんの極短の

命をもつ

哀しい

生命体




なのかもしれない





偶然が意志や感情や行動を持つとき

いったい、それは

必然となるのでしょうか


必然の意味付けは人の生き方を

示し左右するべきものなのでしょうか



偶然の生み出す

事実を

受け入れたり

目をそむけたり

にぎりつぶしたり

すりかえたり



気がつくと

必然がもたらす

なにか

魔法の力ろ秘めた意味を

求めているような

気がして






すべての必然が素晴らしいと胸張れる

意味などあるわけはない



意味づけが

それぞれの都合のいい言い訳になるとき

生きやすさに繋げることができるのでしょうか


それはそれで

良き事かもしれない

けれど


それが向けられる側の

一方向性と

一方向性が持つ

疲労感と


それもまた

「意味」あることなのでしょうか













何もかもに意味付けを求めるのは


結末の分かっている映画を観ているような












生きやすさとは

いったい










からっぽのわたしたちは

2017年10月25日 | 詩etc.帳
そこに何もないことに
肩を落とし身を寄せて

寄せるだけでは
また何もないことに気づき

わたしたちはからだを離した

ひとりになったこころは
ひとりぶんとひとりぶんと

ひとりぶんとひとりぶんの
空洞をかかえ

街をさがし山をさがし川をさがし
学校をさがし図書館をさがし博物館をさがし

大通りをさがし裏通りをさがし路地をさがし
酒場をさがし寺院をさがし墓場をさがし

森をさがし空をさがし砂浜をさがし
きのうをさがし夜をさがし夢をさがし

それでとうとうさがし疲れて
わたしたちは死んでしまった

ひとりぶんのからっぽを合わせても
重力も浮力も脚力も腕力も足りず

たくさんのからっぽをかかえていることなど
たくさんさがしているうちにすっかりと忘れてしまえと

そんな場面に何度死んだら
出会えるのだろうかと


そして

さがし忘れていた風が
何もない何かを運んでくる音を聞きたくて

くりかえしまたくりかえし
またさがしはじめる

落ち穂の風が
からっぽのわたしたちを巻き上げるまで








情動と灯り

2017年09月21日 | 詩etc.帳

そのこともあのことも

あなたのことも

あなたとわたしのことも



うれしかった


とてもうれしかった




そして


こわかった


とてもこわかった





生きて、出会って、別れて




関わりの中で


意気地と覚悟の足りなさを


思い知った



かなしみ、おそれていることを

見せてはいけない、とは


誰から教わったことなのだろう




たかがこんなこと
こんなことこんなこと、と



いいきかせては



小さくほのかな


灯りを立てた





消えていく

灯りを立てながら



言葉をさがし


情を求め







行き場のない言葉は

飛び、落ちる





届かない情動は


(墓場などなくても)


葬らなければならない





日々の流れに


むせびつつ



生きる感情とは


なんて



愚かで


中途半端なのだろう





遙かな彼方が迫るまで



慕わしさの灯りを求めることを


旅と呼ぶのか



それが


手元であれ

遥か先であれ



美しく光れば


何よりだ






















カラカラ

2017年09月13日 | 詩etc.帳
こういう

カラッとした日には


湿った思い出


など


乾かすとよいです。



ドライメモリー。








ああ⁉︎


あーー




しまった。


ドライレーズン

ドライプルーン

ドライトマト

さかなの干物


などなど……



乾かすと

ますます


味や栄養が濃厚になるのだった。




濃厚メモリー。







カラカラに


乾いていくことで


何か大事な成分が加わるのか失われるのか。



何か特別なスパイスが加わるのか失われるのか。






乾燥は敵ではないと思いたい。




遠くへ

2017年09月12日 | 詩etc.帳

何をやってるんだろうなあ。



遠くへ行きたい。


遠く?


何を言ってる。


ここは

遠くではないか。



遥かな


ここは

遥かなる場所。






遠かった。


しびれるほど


遠かった。





それぞれの、抱く遥か。


他人には到底理解できないのよ。




良い夜を。















雲を見ていた

2017年09月11日 | 詩etc.帳
雨が降りました。

きょうは涼しいな。

暑いのニガテだからうれしいな。




子供のころ

よく、空、雲をながめてた。



時々

雲のスキマとか

雲の周辺に

人みたいな影が

見えることがあった。




天使か



天井人か



鳥人か




なぞ。





錯覚
見間違い




などなどを


重ねて


ここまで生きてきました。





さっき撮った空。


生きていくのに

2017年09月09日 | 詩etc.帳
生きていくのに

ある程度の

強引さは

きっと

必要なのだな。





生きづらさは

今に始まったことではない。






全てを

嘆くな。


嘆きも苦しみも


ひと握りの

砂の重さもない。






苦しさに灯すあかりは


キズにしみるほど


あたたかい。





それを

見つけられれば、





作品と宇宙

2017年09月09日 | 詩etc.帳
曖昧?

答えを示すことは、想像や創造の広がりをせばめてしまうのではないか、

などと、しばしば思ってしまう。

それは、ある意味、恐怖で




何もかも、あるいは、殆どの事柄や思いを詳らかにすることは

押し付けの善に等しくなり、親切であるかもしれないが、

美しくはない、と、個人的には思う。



作品世界は自分の宇宙の内に築かれるもので

それが外へ向かう時、何らかの表現になる。


言葉であれ、音楽であれ、絵であれ……


宇宙はひとつではなく。


送り手にも受け手にも無限の内なる宇宙があるのだ、


など、


抽象のチカラ


抽象とは


想像か、創造か、




想像のチカラ



などと、大層に


問うては



答えや確信のなさ、に


震えて



死ぬまで


未熟で


未完。


わからないことだらけ、な、




完成形のない、


人生