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それは数カ月前のことであった。
シスターのところの1人の少年と堤防を歩いていた時のこと、
その少年が言った。
「ボクは、世界中の誰もまだ気づいていない自然の法則を発見したんだよ!」
興奮を抑え切れない、といった調子で打ち明けてくれたので、
俺は大いに感心した。
「それはすごいじゃないか!一体どんな法則だい?」
「知りたい?でも誰にも言わないで。大人になったら論文を書くつもりなんだ!」
論文! ε=(`・◆・´;
論文を書く、というところに目標を置いていることもなかなか凄いことである。
彼はまだ小学生なのだ。
そして彼は、彼の見つけた自然の法則について俺に説明してくれた。
「なるほどなぁ~」 (T▽T(_ _(T▽T(_ _)
「どう?センセーは気づいたことある?
みんなきっと、気づいていないと思うんだ!誰からも聞いたことがないもん!」
確かにそれは人々が取り上げないテーマと言えた。
なぜ人々が取り上げないかという理由には、
大きく分けて3つの理由があると言えるだろう。
1つは、多くの人々が「当たり前すぎて疑問に思わないこと」、
もう1つは、「誰もが既に知っていること」
そして最後に、まさしく「まだ誰も気づいていないこと」。
そこで俺は言った。
「ヨシ。
法則となるからには、何らかの理由があるはずだろ?
意味もないのに自然が頑なにその法則を守り続ける訳はないんだ。
論文には、その理由までも、データと共に挙げると良いだろう」
o(・ω・´きっと!
「うん!ボク、図書館でも調べるよ!」
さて、そんなことがあってしばらく経って、少年はある日俺に言った。
「図書館で、何を調べればいいのか分からなくなるんだー。
植物の本を読んでると夢中になって、時間になって、
気づいたら何を調べに行ったのか忘れてるんだー。
それで紙に書いていこうと思ったけど、
どうやって調べればいいのかが分からないんだー」
そこで俺は言った。
「植物の本の中に書いてある情報が基礎になることは沢山あるよ。
少しずつ難しい本を読みたくなるはずだから、
今はとにかく色々読んでおくことは決して無駄じゃないと思うよ。」
「うん!ボク、これからも読むね!」
さて、そんなことがあってしばらく経って、ここ最近のことである。
その少年は、なんとなく俺を避けているかのように思えた。
いつも気づくとひとり庭先にいて、
俺が呼びに行くと、ぴゅ~っと逃げてしまうのだ。
そして先日、みんなとの夕食に参加して、食後のダラダラ戯れる時間に、
その少年をつかまえてデタラメダンス・タイムに巻き込んだところ、
やっと以前の明るい少年になって、俺に言った。
「センセーに見せたいものがあるんだ。2人きりで話せる?」
「あぁ、もちろん!」
少年は俺を庭へ連れて行った。
「コレ、どう思う?ボクは恥ずかしいよ」(-ω-`o)
そこには、色づく前の鮮やかな黄緑色のアジサイがいくつかあった。
「センセーはボクのこと笑ってる?」
「まさか!」
そうか。
自然の法則が自然の法則じゃないかも知れないと思って、
彼は俺に会わせる顔が無いと思っていたのだ。
そこで俺は言った。
「よーーーく見てごらん。アジサイの花弁は、外側から色づいてるだろ。
これは元々、色づく為の花なんだよ。
一生を緑色で終わる為に咲いている花じゃないんだ。
あくまでも段階的な現象なんだよ。」
「じゃあボクの見つけた法則は間違ってないの?」
「アジサイを見て、間違ったと思う必要はないと思うよ。
それに、例え法則を覆すような植物が遭ったとしても、
全体の何割くらいの植物がそうなのか調べてみる価値もあるだろうし、
別の法則に辿り着くかも知れないだろ?」
「うん・・・」
「そう思ったけど違った、ということを学ぶことも大事だよ。
恥ずかしがったり投げ出したりしないで、
コツコツと調べ続けることが、きっと大切な軌跡になると思うよ。」
「はーい!」( ≧▽≦)♪
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そんなわけで最近は、色づく前のアジサイを2人で眺めるのが約束になっている
今日この頃の俺たちであ~る。
◆ 紫陽花の七変化 導く少年の七心 輝く雨あがり
~~旦( ̄▽ ̄o)
それは数カ月前のことであった。
シスターのところの1人の少年と堤防を歩いていた時のこと、
その少年が言った。
「ボクは、世界中の誰もまだ気づいていない自然の法則を発見したんだよ!」
興奮を抑え切れない、といった調子で打ち明けてくれたので、
俺は大いに感心した。
「それはすごいじゃないか!一体どんな法則だい?」
「知りたい?でも誰にも言わないで。大人になったら論文を書くつもりなんだ!」
論文! ε=(`・◆・´;
論文を書く、というところに目標を置いていることもなかなか凄いことである。
彼はまだ小学生なのだ。
そして彼は、彼の見つけた自然の法則について俺に説明してくれた。
「なるほどなぁ~」 (T▽T(_ _(T▽T(_ _)
「どう?センセーは気づいたことある?
みんなきっと、気づいていないと思うんだ!誰からも聞いたことがないもん!」
確かにそれは人々が取り上げないテーマと言えた。
なぜ人々が取り上げないかという理由には、
大きく分けて3つの理由があると言えるだろう。
1つは、多くの人々が「当たり前すぎて疑問に思わないこと」、
もう1つは、「誰もが既に知っていること」
そして最後に、まさしく「まだ誰も気づいていないこと」。
そこで俺は言った。
「ヨシ。
法則となるからには、何らかの理由があるはずだろ?
意味もないのに自然が頑なにその法則を守り続ける訳はないんだ。
論文には、その理由までも、データと共に挙げると良いだろう」
o(・ω・´きっと!
「うん!ボク、図書館でも調べるよ!」
さて、そんなことがあってしばらく経って、少年はある日俺に言った。
「図書館で、何を調べればいいのか分からなくなるんだー。
植物の本を読んでると夢中になって、時間になって、
気づいたら何を調べに行ったのか忘れてるんだー。
それで紙に書いていこうと思ったけど、
どうやって調べればいいのかが分からないんだー」
そこで俺は言った。
「植物の本の中に書いてある情報が基礎になることは沢山あるよ。
少しずつ難しい本を読みたくなるはずだから、
今はとにかく色々読んでおくことは決して無駄じゃないと思うよ。」
「うん!ボク、これからも読むね!」
さて、そんなことがあってしばらく経って、ここ最近のことである。
その少年は、なんとなく俺を避けているかのように思えた。
いつも気づくとひとり庭先にいて、
俺が呼びに行くと、ぴゅ~っと逃げてしまうのだ。
そして先日、みんなとの夕食に参加して、食後のダラダラ戯れる時間に、
その少年をつかまえてデタラメダンス・タイムに巻き込んだところ、
やっと以前の明るい少年になって、俺に言った。
「センセーに見せたいものがあるんだ。2人きりで話せる?」
「あぁ、もちろん!」
少年は俺を庭へ連れて行った。
「コレ、どう思う?ボクは恥ずかしいよ」(-ω-`o)
そこには、色づく前の鮮やかな黄緑色のアジサイがいくつかあった。
「センセーはボクのこと笑ってる?」
「まさか!」
そうか。
自然の法則が自然の法則じゃないかも知れないと思って、
彼は俺に会わせる顔が無いと思っていたのだ。
そこで俺は言った。
「よーーーく見てごらん。アジサイの花弁は、外側から色づいてるだろ。
これは元々、色づく為の花なんだよ。
一生を緑色で終わる為に咲いている花じゃないんだ。
あくまでも段階的な現象なんだよ。」
「じゃあボクの見つけた法則は間違ってないの?」
「アジサイを見て、間違ったと思う必要はないと思うよ。
それに、例え法則を覆すような植物が遭ったとしても、
全体の何割くらいの植物がそうなのか調べてみる価値もあるだろうし、
別の法則に辿り着くかも知れないだろ?」
「うん・・・」
「そう思ったけど違った、ということを学ぶことも大事だよ。
恥ずかしがったり投げ出したりしないで、
コツコツと調べ続けることが、きっと大切な軌跡になると思うよ。」
「はーい!」( ≧▽≦)♪
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そんなわけで最近は、色づく前のアジサイを2人で眺めるのが約束になっている
今日この頃の俺たちであ~る。
◆ 紫陽花の七変化 導く少年の七心 輝く雨あがり
~~旦( ̄▽ ̄o)