和納中37年入学

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津川、会津街道の今

2013-07-19 11:50:03 | 日記
R49号から阿賀野川と麒麟山。

いま人気の会津。
新発田から赤谷→諏訪峠→津川→野沢を経て会津若松まで約92kmの「会津街道」を見に旧津川町に来ました。
わたしは西郷四郎の足跡、カミさんは会津街道に触れるを目指します。
鹿瀬町、津川町、上川村、三川村が合併し阿賀町となりましたが、一帯は会津藩の領地で新潟に抜ける西の玄関口の要衝でした。新発田、村上藩の参勤交代にも使われ「殿様街道」の名も。

文化11年(1814)弥次喜多の十返舎一九、嘉永5年(1852)かの吉田松陰が会津から。そして戊辰戦争では新発田から山形有朋が新政府軍を率い諏訪峠を越え津川を攻めたのです。



:Wikipedia Isabella Lucy Bird(1831-1904)
明治11年(1878)、横浜から日光→東北→北海道とイギリスの旅行家イザベラ・バードの足跡も残っています。ここ津川で馬を降り一泊、船で新潟に下ったのです。Isabella Lucy Bird


 
:「山嵐 西郷四郎」会津武家屋敷発行 養父近悳(ちかのり)とともに
津川が生んだ山嵐西郷四郎の碑を麒麟山に見たいと思って来ましたがあいにくの雨。
生家の菩提寺に分骨されたお墓を尋ねました。
明治15年、嘉納治五郎創設の講道館七番目の入門者として「講道館修業者誓文帖」に残る署名・血判にこうあります。
「福島県越後国蒲原郡清川村四十三番地 志田駒之助弟 士族 志田四郎 十四年四ヶ月 明治十五年八月廿日」


そして明治17当時保科姓を名乗っていた西郷頼母の養子、保科四郎となり明治21年西郷家を再興し西郷四郎となったのです。実子だとの説も。
入門時に何度名乗っても「スナスロウ」。
文字に書かせてやっと名が「志田四郎」と分かったという逸話に愛すべき四郎です。


明治11年7月2日、12歳の四郎少年はイザベラ・バードに遇っています。
人並みはずれた腕白小僧で生涯徹底した毛唐嫌いで通した四郎の仕業に違いありません。

「この町の人口は3,000で、大量の生産物がここから新潟まで川を通って運ばれます。きょうは荷馬でいっぱいでした。わたしは野次馬に囲まれ、おおむね礼儀正しい原則のたった一つの例外として、ひとりの子供がわたしを中国語で言うフェン・クヮイ[野蛮な鬼]と呼びましたが、きつく叱られ、また警官がついさっき詫びにきました。」:「イザベラ・バードの日本紀行」(Unbeaten Tracks In Japan)第十七信 7月二日、津川にて



  
阿賀野川と常浪川の合流点に麒麟山を眺める「狐の嫁入り屋敷」。

麒麟山には狐がいて毎晩のように狐の声が聞こえ狐火が見られました。嫁入りは夜にかけて行われ、堤灯の明りと狐火が平行して見え狐の嫁入り行列が生まれたと言われています。
毎年5月3日に行列し、花嫁花婿が屋敷下から常浪川を渡し舟で対岸麒麟山に渡る祭りは人気です。




常浪川支流の音無川沿いに街道を福島県境へ。
街道沿い八木山に「本陣渡部家」が残っています。
「旅籠三条屋」と「吉田松陰宿泊地 嘉永五年二月七日」の文字板
佐久間象山の塾生松陰は江戸詰めから脱藩。藩の許可なく嘉永5年(1852)に親友宮部鼎蔵と東北を旅し会津に8日間滞在しています。
そして新暦でも3月初め、会津から豪雪の街道を新発田に抜け、酒田、青森、岩手、宮城とめぐり兵学者の視点から実地見聞した「東北遊日記 」を記しています。
なんと旧暦2月27日出雲崎から佐渡に渡り、真野御陵では流された順徳天皇を偲び泣いています。

夏の旅の芭蕉は足元にも及ばない「雪甚だ深く、行歩甚だ難し」と想像を絶する精神力です。
「八重の桜」では松陰を小栗旬が演じて山本覚馬、八重と談笑しています。松陰24歳、八重は1845年生まれ7歳でした。
八重はもちろん細面かぎ鼻の松陰に小栗旬は似ていませんでしたが、佐久間象山役の奥田瑛二、髭面はそっくりでしたね。


 
福取岳(583m)古惣座山(522m)の間を抜ける県境福取、惣座峠の一里塚。
道を挟んで対の塚は珍しいそうです。
植林した杉もなくもっと見やすかったのでしょうが、うっそうとした草で形が見えません。
いま、峠の下はR49号福取トンネルになっていました。


殿様から女性旅行家、松下村塾の思想家、江戸大衆作家、戊辰戦争津川の戦などのリアルな場面を「時空ジャーナリスト」「タイムスクープハンター」沢嶋雄一こと要潤と古橋ミナミこと杏に登場してもらいたいものです。







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