中西正男の「ご笑納ください」

デイリースポーツで13年半、芸能記者として勤務。現在は朝日放送「おはよう朝日です」などに出演させていただいております。

民度。

2009-03-12 14:36:15 | Weblog
最近、二代目タイガージェットシンを襲名する勢いで、狂気を前面に押し出した更新ばかりを続けてましたので、心優しい方々からは『大丈夫かい?』とご心配をいただいていました。

確かに、カーネルサンダース騒動はしょうもない。もう少し詳しく言えば、カーネルサンダースが見つかったこと自体は別に悪くはないが、それを面白がっている一部の人が実に気持ち悪い。

くいだおれ人形があちこちに行ってにぎやかしをしていた時も同種の怒りで、薄毛のスーパーサイヤ人みたいになっていましたが、民度の低下を憂い、こんなに義憤と道義的危機感を覚えることが再びあろうとは思いもしませんでした。

ときに、吉本興業にテントさんという芸人さんがいらっしゃいます。

上岡龍太郎さんのお弟子さんで、もう50代半ばの方ですが、“ツチノコ芸人”との異名をとるくらいに、なかなか姿を拝見する機会に恵まれない芸人さんです。

メディア露出はほとんどないですし、頻繁にイベントをやってらっしゃるわけでもない。知る人ぞ知る芸人さんという感じです。

仕事柄、イベントには何度かお邪魔したことがあるのですが、良い意味でのバカバカしさもあり、的確な技巧もちりばめてあり、イベント自体は面白い。

ただ、一部の観客の空気が、僕にはたまらない。

その観客たちは笑ってはいるのですが、それはテントさんの芸を見て笑っているのではない。

『テントというコアな芸人のイベントに来ているオレたちって、センスあるよねぇ。しかも、それを見て笑えるオレたちって、イカしてるよねぇ』と悦に入って口角を上げているだけなのです。

『たかだか人形のことだけど、それを切り捨てるのではなく、楽しめるオレたちって、大人だよねぇ。洒落てるよねぇ』

今回のことにも同じニオイを感じて、個人的には、花粉症の鼻汁以上に反吐が出ています。

ただ、思っていることをブログでぶちまけたので、スッキリしました。

今からは、朗らかにポップに更新したいと思います。

とかなんとか言いながら、蝮のように、ねちこい34歳。写真はイメージ図です。