「あるはずがない。ありそうもない。そうなる可能性がない」という時に「ありえない」という言葉を使うのだが、最近はあまりにも「ありえない話」が多すぎて感覚が麻痺してしまったかのような日本人。
メディアで目に付いた「ありえない」タイトル記事。
「西村氏『働きかけ』発言、金融機関『あり得ない』 1日で撤回」
「五輪『宮城で観客、あり得ない』 全会場で無観客求める専門家も」
いまさら内容を説明するほどではないかもしれない。
「ありえない」がこの1年間「常態化」していたのが、パンデミック下での五輪開催問題。
「中止か延期か」という世論を押し殺すように、「観客をどのくらい入れるか」という問題に矮小化した菅義偉政権。
メディアもその流れに加担し、観客数上限を「2万か1万か」と国民をミスリードしてきた。
ところが、「五輪は無観客」または「中止か延期」と都議選で主張していた候補が多数当選し、「あくまで開催」が公約の自民党候補は予想外の惨敗を喫した。
さらに都内のCOVID-19の感染者数が900人を超え、ついに菅義偉政権は主導権を奪われたにもかかわらず、あたかも先手を打ったかの如く、4度目の緊急事態宣言を発令し、五輪開催期期間中の都民の行動を制限し、バランスをとるかのように「追い込まれ無観客」を決めることになった。
この「無観客五輪」決定に対する海外メディアは、どんな反応をみせたのか。
「五輪無観客開催に海外メディアから酷評の嵐『政府の失敗』「中止すべき』」(日刊ゲンダイ)
「米CNNは日本の人々にとって残念な結果となったかもしれないが、日本は五輪を中止すべきだった」とするジョージ・ワシントン大学のジョナサン・ライナー教授の見解を伝えた。」
「英BBC放送(電子版)は「準備に250億ドルを費やしたが、せっかくつくったスタジアムは空っぽになるし、国内外の観光客が使うはずだったお金やチケット収入もなくなった」
「仏公共ラジオ『ラジオ・フランス』電子版は、「ギロチンの刃が落ちた」と表現したうえで、「『五輪延期』という昨年3月の前例のない決断とともに始まったサスペンスの終わりだ」
昨4月以来、こんな的を射るかのような報道をしていたCNNのWill Repley記者。
4月26日のCNNの日本のコロナ対策の報道を和訳。
— dia feliz (@diafeliz_latin) April 27, 2020
<まとめ>
"日本感染者数が少ないのは検査数が少ないから。検査要請の大半を拒否。世界と逆に日本では感染者数が急増。医療用品不足で医療従事者も不安。日本の厚労省はCNNに「検査を拡大することは資源の無駄遣いである」と主張した" →(続く) https://t.co/7OlBOiaLoa
CNNの5月10日の報道和訳。
— dia feliz (@diafeliz_latin) May 10, 2020
<まとめ>
「コロナ危機に対人の接触を避けるため他国は21世紀のハイテクを使うが、日本は1980年のアナログに固執し続けてる。コロナ感染者のデータを医師にFAXで送るよう強制。接触リスクもあがる。はんこ文化に固執する日本の管理職の世代はコロナで変革するだろうか?」 https://t.co/PCFjZW78oZ
そして最新の記事を再び発していた。
CNNから今出たばかり日本の五輪の報道を和訳します(長いので概要)。
— dia feliz (@diafeliz_latin) July 9, 2021
「日本は感染者が増加しデルタ株の感染も増加したので緊急事態宣言を出し無観客試合にすると発表。五輪に反対する国民は多く抗議デモも。世界からいろんな変異種が入ってきて日本でMIXし変異種がでるかも。」→ https://t.co/4eySn1C9iX
→菅首相が会見。だが東京の市民達はそれだけでは不十分だと考えてる。「五輪は中止すべきだ」。五輪への抗議デモ参加者は「五輪で海外から多数の人がきていろんなウイルスが入ってくるから大惨事になる」と。逆に「選手達が頑張ってきたから五輪を開催すべきだ」という日本人もいる。→
— dia feliz (@diafeliz_latin) July 9, 2021
→「でも数字より大事なのは人命だ。日本ではデルタ株感染が広がっており五輪で他の変異種がいろいろ入ってきたら日本でMIXしてさらに危険な変異種が生まれたら大変な事になる。
— dia feliz (@diafeliz_latin) July 9, 2021
経済のイメージで売ってきた日本の五輪が無観客というのはかわいそうだがしょうがない」
→ 五輪が中止になる可能性は依然としてまだ高い。」
— dia feliz (@diafeliz_latin) July 9, 2021
<和訳以上>
つまりCNNはデルタ株の世界的な流行のため、五輪はまだ中止になる可能性が高いと言ってる
→
政権擁護紙の産経新聞ですら、こんな調子。
「東京五輪『楽しめぬイベント『 ワシントン・ポスト紙」
【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は8日、東京五輪の首都圏での無観客開催が決まったことについて、新たに整備された国立競技場が大会期間を通じて「空っぽ」になるとし、五輪への巨額の投資が日本経済や国民にほとんど還元されないことを象徴していると指摘した。国民にとって「明らかに楽しくないイベント」になりつつあると伝えた。 同紙は、日本政府の新型コロナウイルス対策がちぐはぐだったと指摘。政府は新型コロナの世界的大流行の中で五輪の成功を示そうと必死だったが、無観客の会場は大会に影を落とすと強調した。また、五輪を取り巻く暗いムードがスポンサー企業の利益も失わせているとした。 |
珍しく冷静で的確な記事であった。
競技場に入る人間には、有料チケットで入場する一般観客と、無料で特別席でシャンパンやワインを飲みながら観戦できる人種が存在するらしい。
●〝五輪貴族〟VIPラウンジ
— so sora (@sosorasora3) July 8, 2021
組織委「予定通り運営します」7/3https://t.co/iEU6WcYcZf
〉無観客になっても〝VIPラウンジ〟が稼動する可能性
組織委によると、
VIPラウンジは、オリパラ全43会場に存在するが、設置場所は
「セキュリティーの関係上、回答を差し控える」
想像するだにグロテスクな光景→「東京五輪・パラリンピックのために来日する国際オリンピック委員会(IOC)や国際競技団体、スポンサーらは、緊急事態宣言の発令により東京都内の会場が無観客となっても、観客とは別の主催者側として観覧・観戦を認める方針を示した。」https://t.co/yfGwGqXfTs
— 望月優大 (@hirokim21) July 8, 2021
五輪は1都3県は無観客。「五輪ファミリー」など大会関係者やスポンサーは観戦を認める理由を政府は、「専用車で直行・直帰するなど行動管理されている」からと説明。1万人かについては、現在精査中。
— あらかわ (@kazu10233147) July 9, 2021
(画像news23)
2700台もの運転手付高級車を24時間乗り回す五輪貴族たち。特権につぐ特権、許せない pic.twitter.com/AKo1TxvtFk
ところで、8日の4度目の緊急事態宣言発令にさいしての菅義偉の「茶番」な記者会見の様子を暴露した人がいた。
手をあげている記者が沢山いるのに手をあげている記者が当たらず、なんと手をあげていない記者が当たる!
— 尾張おっぺけぺー😷自民公明、国会閉じて夏休み入り😷 (@toubennbenn) July 8, 2021
そんなことがあるのが安倍会見と菅義偉会見。
(安倍さんの時にもありました)
質問を事前提出する協力記者の協力でなりたっているのが無能総理会見。
誰が当たるか事前に決めているやらせ会見
動画作成は大きいサイズで作り、ツイッターの動画はそれの画質を落としてツイートしているもので。
— 尾張おっぺけぺー😷自民公明、国会閉じて夏休み入り😷 (@toubennbenn) July 8, 2021
改めてみると全体を入れた挙手場面なんかは日テレ山崎さんが小さくて分かりにくい気がしたので、スクショで補っておきます。
小野さん、この状況でよく当てたよ。
本当にどうなってるんだ。 pic.twitter.com/PQBXN1BU8s
もはや、批判する気も失せるような菅義偉である。
それでもこんなポンコツによりドンドンと時は進んでいき、2週間も経てば、総務省に生殺与奪権を奪われているテレビメディアは「五輪報道」一色となるであろう。
こんな野党関係者の言葉が真実味を帯びている。
「開会式までなんとか無観客でこぎつけても、大会中の感染拡大、選手村のコロナまん延、閉会式の縮小や中止、パラリンピックの中止など、まだまだ火種は多い。だが、じりじりと後退させるだけでは済まないだろう。最後は内閣総辞職に追い込まれるのではないか。自民党が擁護してもそのころはもう止まらないところまで国民の怒りと不安は募っているはず」
まさしく先の大戦でずさんな作戦で多くの犠牲者を出したインパール作戦化してきたのではないだろうか、とオジサンは思う。