3月も3週間が過ぎ九州では夏日になったところもあったようである。
そして恒例のソメイヨシノの開花時期が連日話題になるという、一見平穏な空気が流れているが、世間とのズレが大きい永田町では桜の下での花見といった気分は全くなさそうである。
とりあえずは、この3週間の動きのまとめから紹介する。
「3月3週の動き」
自民党の商品券問題 石破首相が10万円の商品券を、衆院選で初当選した新人に配っていた問題で、同じ鳥取を地盤とする舞立参院議員が「歴代の総理が慣例として行っていた」と語っていましたが、安倍政権下でも行っていたとする意見まで出てきて、これで安倍政権以後の政権では間違いなく、すべて配っていたことになります。石破氏は「知らない」としますが、自民党総裁として調査をするなり、対応をすべきであって、ただ謝罪していれば国民が忘れる、というものでもありません。特に、安倍政権になると違った問題もでてくるのです。 石破政権なら、ポケットマネーといっても済むぐらいの新人議員の数でしたが、安倍政権になると新人の数も大量です。ポケットマネーでは済まないでしょう。つまり政治資金、もしくは機密費から支出された可能性が高い。前者であれば、これは政治資金規正法上の問題に抵触し、機密費から拠出されたなら、その使途に関して説明する必要が生じます。以前も指摘した通り、これは雑費として収入になりますから脱税にも抵触しますが、機密費を政治家に配る、特にそれが自分の政党の議員なら、第二の収入にもなってきます。 鈴木法相が「野党にもスーツ代を渡した」と発言していますが、誰に、どれぐらい渡した、としないと卑怯です。すでに1970年代の話では? という指摘もありますが、野党対策として官房機密費をつかった、という文脈だったかと記憶しますが、そんな話が週刊誌に流れた記憶は確かにあります。でも時代がまったくちがうし、何より、だから自民党の新人議員に10万円を配ってよい、となる話でもない。大体、当時の野党は社会党であって、今の野党にそんな話を知る人もいないでしょう。むしろ自民党の重鎮が関わっていた、とでもいうつもりか? いずれにしろ、自民党の異常な金遣いを世間に対して露呈するだけでしょう。 石破氏はひたすら謝り、弱者、被害者の立場を気取ろうとするかのようです。自民党内でも小泉氏のように、総裁下ろしをすべきでない、と発言する者がいて、驚くべきことに政権は安定です。それは誰しも、次の参院選では敗北が確定だから、わざわざ貧乏くじを引きたい人がなく、石破政権で大敗した後で、総裁の座を狙おう…と考える人が大半だから。ただこの発想をもつ人は、統一教会系の議員ではありません。統一教会系の議員は、もっとちがう発想をしている。一部、週刊誌でも流れましたが、玉木首相案をとるのです。 腐っても衆院では第一党が自民です。連立政権をくんで主導する立場。そこで国民民主をとりこんで自社さのときのように、玉木氏を首相に担ぐ。これで自民党内で減ってしまった統一教会系議員が、政権内で多数派となって政権を牛耳れる。彼らは夫婦別姓や、男女同権の動きに対して危機感を抱いており、自分たちの思い通りにするために、そうした方向を模索する。今回とて、石破政権が国民民主ではなく、維新に近づいたのも政局的にみて、党内の統一教会系議員を勢いづかせないため、とみなすことができ、党内の亀裂がさらに深まった印象もある。まさに石破で参院選を戦う、その後…という動きがより注目されます。 ただ、この動きで割りを食うのが公明。都議選では自公の協力がうまくいかないどころか、悪影響をもろに被ることになり、大阪で失った地盤を東京でも失う可能性がでてきます。だから公明は自民と距離を置くかのような発言を、最近ではくり返す。大阪でそうだったように、東京では国民民主と組んで…という動きがでるのもそのためです。自民の股裂きが、他の党へも波及して色々な動きをひきだしてきた。商品券配布問題が、石破氏だけでなく自民党全体に広がったことで、もはや自民党自体が混沌とし、誰が敵で、誰が味方かもわからなくなってきた。これは財界離れも引き起こすし、支持層の分断にもつながるでしょう。かつて小沢氏らが自民を飛びだしましたが、そうした動きが年後半にかけて、でてくるのかもしれません。 維新、大阪万博 統一教会からも親中派と敵視されだした維新。大阪万博がトドメになりそうな雲行きです。高額な食事代に、吉村党代表は「ここでしか食べられないものだから…」としますが、もし仮にその言葉通りなら、高くてもおいしくないものでしかなく、そもそも夢洲ではまともな調理ができないので、出来立てのものは出せません。高額なチケット代、高額な食事代、移動手段が限られる三重苦で、さらに海外パビリオンは、開幕まで完成しているかも不明。自動運転のバスで会場まで…としますが、事故でも起こせば大惨事です。 そこに来て、大屋根リングも土台の浸食が激しく、上がれる人数も限定、という話まで出てきました。高波の被害としますが、強い台風がきたわけでもないし、設計段階で考慮すべきことだったのでは? と首を傾げるばかり。補強工事をする、としますが、これも余計な追加予算となります。一体その追加予算を誰が払うのか? 石破氏は万博に前向き、などと伝わりますが、興味も関心もない国民にツケだけ回ってきます。まさにそれは自動運転のバスのように、勝手に自動で、国民へと杜撰な計画のツケを押し付けるのです。 維新も斎藤兵庫県知事の問題で、かなりミソをつけた。維新の地方議員が、斎藤氏の側に加担して民主主義を危機に陥らせた。報道特集が、千葉県知事選の最中にNHK党の立花氏の特集を組んだことが話題です。しかし当選を目指していない彼が、なぜ立候補するか? それはメディアの口を封じるためとしか思えず、そんなものに付き合って大切なことを報じない、などとなったらそれも民主主義の危機であり、メディアの敗北です。これまでも自身に不都合な相手を、裁判によって黙らせてきた。トランプ氏と同じ手法ですが、そんな立花氏に対して果敢に挑んでいった報道特集こそ、今や数少ないジャーナリズムといえるでしょう。 そして維新の議員が立花氏に接近していたことで、さらに維新は難しい立場に立たされたのです。橋下元大阪府知事が、斎藤氏に辞任を迫ることも、維新にとっては股裂きです。橋下支持者が大阪では基盤ですが、維新が斎藤氏と近づけばそうした支持層が離れる。一方で、斎藤氏と距離をとると統一教会系の支持者は離れる。地方政党から全国区へ、という勢いがこうも簡単に逆転し、地方政党に転落するどころか、消滅危機にまですすむ。前原氏の呪い…なんて笑い話もありますが、大阪万博がその象徴になるのかもしれません。 |
ところで石破茂の10万円の商品券配布問題は、すでに岸田文雄・安倍晋三政権時代から行っていたことが明るみになっていたが、実はさらにさかのぼって中曽根康弘政権時代からだという。
「石破総理と当選同期の元衆院議員が実名告白!『俺たちも中曽根康弘総理に料亭に呼ばれて、商品券の類いをもらったな』」
石破の「商品券問題」で、このままでは参院選は惨敗必至。しかし、首をすげ替えようにも代わりがいない。「だったら外から連れて来ればいい!」自民党がまさかの奇策に打って出る。 ■石破が田中派だって? ありゃ事務員だろ……」 木曜クラブ(田中派)の事務局員として政治のキャリアをスタートさせた石破茂総理(68歳)は、田中角栄の弟子を自任する。だが人心掌握術とカネ配りの才は受け継がず、永田町では常に「ケチ」で「面倒見が悪い」との評判だ。 同じく田中派出身の二階俊博元幹事長(86歳)は以前、知人に苦々しくこう語った。 「石破が田中派だって? ありゃ事務員だろ……」 二階氏にすれば、総理は角栄の政治手法の何たるかも分かってやしない素人なのだ。そんな石破総理が慣れないカネ配りをした。公邸で新人議員15人と懇親会をした3月3日の日中に、10万円相当の商品券を各議員の事務所に届けたのだ。 高額な「お土産」に慣れない新人議員たちは騒ぎ始めた。 「懇親会の翌朝、大空幸星衆院議員(26歳)と山本大地衆院議員(33歳)が相談し、いち早く石破事務所に返した。彼らは生真面目ですからね。動揺した新人が情報交換を重ねるうちに漏れたのでしょう」(自民党関係者) ■「中曽根康弘総理にも商品券の類いを貰ったな」 総理と当選同期の三原朝彦元衆院議員(77歳)が語る。 「俺らの時は当時の中曽根康弘総理に紀尾井町の料亭に呼ばれて、商品券の類いを貰ったな。石破も『(新人に)何かしてあげれんかな』って思うたんやろう。でも、裏金事件を受けて政治改革の最中だし、明らかにまずい。『謝るしかない』とアイツにはショートメールを打ったけどね」 自民幹部はあきれ顔だ。 「渡すほうも渡すほうだし、新人も新人ですよ。問題にならないようにうまく対処するのが政治家のお作法でしょ? でもそれを教える人もいない」 裏金事件で新人議員の教育機関であった派閥が解体され、党の機能が弱体化する中、本来オモテに出ない話が露呈したのが真相なのだろう。 一方で、こんな声が上がっていたのも確かだ。 「新人議員に商品券を配るのは歴代総理の伝統だった。それをあえて問題にしたのは、石破をおろしたい連中が仕掛けたんじゃないか……」 そう自民重鎮が疑心暗鬼になるほど政局は蠢いてきた。 続き「さらば、石破!そして自民党が目論むまさかの「玉木総理」擁立計画」 ■麻生ー岸田ー茂木「秘密会談」の波紋 「外交や経済の話が何もない。どうなっているんだか」 3月10日の夜、東京・四谷の日本料理店「りゅう庵」で、自民党大会における総裁演説に毒づいたのは岸田文雄前総理(67歳)、麻生太郎自民党最高顧問(84歳)、茂木敏充前幹事長(69歳)の面々。前政権で「三頭政治」を築いた3人が集まるのは半年ぶりだっただけに波紋が広がった。 会をセッティングしたのは茂木氏だ。昨年の総裁選で6位と撃沈したものの、政策勉強会を主宰し、いまだに総理への野心を隠さない。 「知名度不足を打開すべく、『茂木としみつのスゴかわいい』というTikTokをはじめたが、完全にスベっています。人望に欠け、正攻法では総理になれないが、石破退陣後のワンポイント・リリーフなら、と機会を窺っています」(全国紙政治部記者) 一方、党内では「石破政権の後処理には、安定感のある林芳正官房長官(64歳)」(自民党参院幹部)が定説だ。しかし、同じ旧宏池会の岸田氏はこれに警戒感を示す。 「林さんが総理になれば、旧宏池会の実質的な領袖が代替わりする。岸田さんは普段、林さんに比べ、食事会を開くことも少ないが、ここにきて3月12日に自ら呼びかけ『足立敏之さんを偲ぶ会』を開催した。派閥解散後初の結集で、小野寺五典政調会長(64歳)に近い森下千里衆院議員(43歳)ら新メンバーも参加させた。あくまで主導するのは俺だと存在感を示す狙いもあるのでしょう」(旧宏池会中堅) ■森山幹事長が直撃取材に答えた! 石破後」を見据えた政局が本格化し、森山裕幹事長(79歳)は歯止めに必死だ。 「TBSのCS番組で『(総裁の)顔を変えて、自民党から総理を選べるかは不確か』と発言し、党内を牽制しています」(前出・政治部記者) 商品券問題発覚後の14日夕方には、自民党本部で麻生氏とも面会した。 「麻生氏は参院議員総会で『石破総理では参院選は戦えない』と退陣要求をした西田昌司参院議員(66歳)とも繋がりがある。非主流派がまとまって「石破おろし」に動かないよう、協力を要請したようだ」(前出・自民党関係者) 森山氏を電話で直撃した。 ―少数与党下での総裁選はリスクが? 「ええ。総裁選をして、(新総裁が決まったとしても)自民党(総裁)が(国会の)首班指名を受けられるかどうか、分からないじゃないですか」 ―麻生氏に「非主流派をまとめて」と依頼した? 「いや、そんな話をしませんよ。別の話です」 ■自民党が目論む「まさかの秘策」に高市も仰天 3月15〜16日に朝日新聞が行った世論調査では、石破内閣の支持率は26%に急落した。もはや政権末期の様相だが、森山氏が言うように、いま総裁選をして自民党政権を維持できる保障はない。 しかし、自民党中堅議員は匿名を条件に、この状況を打開する「秘策」が水面下で話し合われていると明かす。目論んでいるのは、まさかの「玉木総理擁立計画」だ。 「次の自民党新総裁は、自分が総理になれると思っちゃいけない。国民民主党と連立を組み、自民・公明・国民の枠組みの中で、玉木雄一郎代表(55歳)を総理に担げば、参院選は勝てます。この話は高市早苗さん(64歳)の耳にも入り、『えっ?』と顔をしかめたそうです」 確かに総理になれない総裁など「うまみ」がない。ただし、永遠に政権を委ねるわけではない。 「玉木さんを総理に担ぎ、いわば国民民主を飲み込めば、次の衆院選で自民党は議席を取り戻せるでしょう。党勢を回復すれば、今度は自民党が総理のイスを取り戻す余地も出てきます」(同前) 自民党の本質は、融通無碍。'99年の自自公連立をはじめ、連立を組み替え、危機を乗り越えてきた歴史がある。新たな起死回生策はこれしかない。 |
さらには、こんな「おまけ」話も飛んでいる。
「復権狙う自民旧安倍派にトドメ!「10万円商品券」配布問題でチルドレンが石破首相に“助け船”の爆弾証言」
商品券配布問題で火だるまの石破首相は、21日の参院予算委員会でも釈明に追われた。そこへ助け舟を出したのが、いわゆる安倍チルドレンの大岡敏孝衆院議員(比例近畿)。第2次安倍政権時代に金券を「もらった」と証言したものだから、永田町は大騒ぎ。「石破降ろし」を画策し、復権を狙う自民党旧安倍派に大ブーメランだ。 ◇ ◇ ◇ 大岡議員は「スズキ」のお膝元の静岡県浜松市議や県議を経て2012年12月に国政に転じ、当選5回。旧二階派に所属し、安倍政権で財務大臣政務官、岸田政権で環境副大臣に登用され、現在は内閣委員長を務めている。 大岡議員の爆弾発言があったのは、19日に配信されたネットの政治トーク番組。商品券問題を振られると、「もらったこと、あります」と応じ、こう続けた。 「初当選して1年経たないぐらいの時だった気がするんですよね。(今回と)全く同じようなシチュエーション。党のお金だと思っていました。会社が頑張った社員に努力賞とかを渡してるのと同じで、あの選挙でよく勝ってきたなっていう努力賞、殊勲賞、敢闘賞みたいなつもりで、そういうものだろうなと思ってもらいましたよね。全く罪の意識も悪びれた気持ちもなかったですよね」 祝日明けの21日、大岡議員は取材対応。初当選から数カ月後に当時の安倍首相の招きで1期生が公邸で会食後、「商品券的なもの」を受け取ったとし、「商品券だったとすれば10万円ぐらいだったと思う」と説明した。 12年の総選挙でバッジを着けた自民の新人は119人。安倍再登板から1年以内に行われた1期生との会食は13年3~6月にかけて少なくとも計5回あり、このうち3月の会食には幹事長だった石破氏も参加した。岸田前首相の商品券配布も判明している。自民党政権では金券配りで懐柔するのが「お作法」だったということだろう。 「大岡氏が口を開いたのは、総理が会長を務める鳥取県連所属議員が『歴代総理が慣例として普通にやっていた』とフォローしたのを撤回した後。確信犯ですよ。石破憎しで凝り固まった旧安倍派の連中が暴れていますが、これで壊滅的ダメージを食らった。そもそも、旧安倍派に力が残っていれば、死屍に鞭打つような証言が出てくるわけがない。旧安倍派は総崩れです」(与党関係者) 「石破降ろし」の急先鋒に立つ旧安倍派の西田昌司参院議員は、商品券問題ボッ発後も「予算を通したら使命を果たしたのだから、退陣されるのが正解だ」と繰り返していた。厚顔無恥な裏金議員も全員辞職が「正解」だ。 一方の石破首相は、21日の予算委で「納得いただけなければ、他の場所でも機会が与えられれば(説明)する」とし、政治倫理審査会での弁明に含みを持たせていた。世間が納得のいく説明を求む。 |
商品券配布問題で釈明に追われる石破首相ですが、そこへ助け舟を出したのが、いわゆる安倍チルドレンの大岡敏孝衆院議員。第2次安倍政権時代に金券を「もらった」と証言したものだから、永田町は大騒ぎ。 https://t.co/I59v0iJ1EU #日刊ゲンダイDIGITAL
— 日刊ゲンダイDIGITAL (@nikkan_gendai) March 22, 2025
現職の自民党国会議員が、過去の商品券受領をカメラの前で認めました。
— 武田一顕(国会王子)/ジャーナリスト、元TBS (@kazuakitakeda1) March 20, 2025
恐らく本件についてメディア初。
背景とは?
詳しくは3月19日に配信した「国会王子 武田一顕のよろしくどうぞ!」をご覧下さい。https://t.co/2qfELDopcA
『忖度しない男』大岡敏孝@OookaToshitaka 衆議院議員がゲストです pic.twitter.com/4L7jeGlahy
腐敗政治を蔓延させた元凶である卑しい悪党/安倍晋三が、雑魚をカネで釣る悪行をやっていない筈がない。傲慢老害/麻生太郎を黒幕とする旧安倍派の裏金糞野郎/西田昌司や安倍狂信者/櫻井よしこらは石破降ろしの茶番に失敗、大恥をかいた訳だ。独善似非右翼/高市早苗を担ぐ魑魅魍魎を叩き潰すべし。 https://t.co/DDw0ZdQYP2
— 桔梗 (@kikyo_muchu) March 21, 2025
「自民党政権では金券配りで懐柔するのが伝統的な「お作法」だった」ことが新人議員の教育機関であった派閥が解体されたことにより、こんな形になってあらわれたということなのだろう、とオジサンは思う。