塩田と牡蠣で有名なストンの町に
もうひとつ知られているものがある。
それは全長5キロほどある城壁だ
この城壁は町を囲ったあと
裏山の稜線に沿ってのび
隣町・マリストンまで続いている。
ストンに最初の城壁が築かれたのは1333年、
ドブロヴニク(ラグーサ)がペレシャツ半島を買い取り
領土に入れた直後のこと。
当時の強国、ベネツィアやオスマン・トルコの脅威から、
大事な塩田を守るために築かれたのだという。
それ以来、城壁は市民の手で、
数百年かけて絶え間なく建設、補強されてきた。
城壁には見張り塔や要塞が
あわせて40箇所も作られていたんだって。
今も残る城壁の上からの眺めもなかなかなもの。
赤屋根のストンの街並みのむこうに
海水をたたえた塩田が
日の光を浴び、鏡のように光っていたよ。
あれがスヴェタンおじさんの塩田なんだね。
ストンはペレシャツ半島の付け根の町。
この城壁は、アドリア海沿岸道路を走っていると
マリストン湾をはさんで山裾に
遠まきながら、はっきり見ることができる。
町に立ち寄る時間がない人は
車窓に注意していてね。