暗黒の180日超え 2006-08-23 23:56:32 | リハビリ 講演会用に作成したスライドです。御覧下さい。 *ご希望の方にはオリジナルのpptファイルを差し上げますので、事務局まで御連絡下さい。 自由にお使い下さって結構です。 (ただし、打ち切り推進派の方は礼儀としてご遠慮下さい。) « 名寄新聞社説 | トップ | 臨床家の不思議 »
6 コメント コメント日が 古い順 | 新しい順 マジックナンバーと根拠のない行政 (大山秀明) 2006-08-30 01:03:41 大山秀明@洞爺協会病院PTです。医療には根拠が強く求められている昨今、今回の期限を設定した医療行政には根拠があるのでしょうか?。それともマジックナンバーを弄んでいるだけなのでしょうか?。平成2年改訂で理学療法・作業療法の点数が6ヶ月以内/超で差が付けられました。この6ヶ月という数字は、それまでの常識や二木論文の最終自立度(発症後6ヶ月自立度)から採られたものとされていますが、原典の二木論文では「(自立度に関連する)歩行機能は大体6ヶ月でプラトー(原文ではゴール)に達する」「高齢者では6ヶ月以後に逆に自立度が低下する」と述べ、歩行機能に関しては「6ヶ月以後に5%が変化した」と述べています。また、この頃の上田は、発症6ヶ月でプラトーに達するのは下肢で58%、上肢で27%、手指で31%に過ぎず、プラトーに達する期間も上肢半年~手指1年2ヶ月としています。この6ヶ月が、平成18年改訂の180日に形を変えたと考えられます。この脳血管等180日に対して運動器/心大血管150日、呼吸器90日という恣意的な差、また点数の脳血管等/心大血管250点、運動器/呼吸器180点(施設基準1の場合)の恣意的な差は、どこを探しても根拠らしきものは見つかりません。施設基準1の従事者数も脳血管等10人以上、他が2名以上の根拠は、やはり見つかりませんでした。もう1つ。全身麻酔をかける頭部・胸部・上腹部消化器等の手術において術前の呼吸理学療法が術後無気肺の発生を減らし、生命予後の改善に効果があることが明らかにされていましたが、平成18年改訂において手術前の理学療法などが点数として事実上認められなくなりました。今まで行ってきた医療機関は効果が身にしみているので止めることはないと思いますが、術前呼吸理学療法の導入が遅れた医療機関では残念ながら従前のままでしょう。 返信する 胃ろう造設で回復期リハ終了? (EY) 2006-09-22 20:26:39 はじめてコメントいたします。 脳梗塞で現在回復期リハビリ病院に入院中の患者(82歳)の家族です。 脳梗塞発症から3ヶ月、回復期リハ病院に転院してから2ヶ月です。意識障害が強く、嚥下訓練もできなかったため、ずっと経鼻経管栄養でした。この2週間ほど、ようやく覚醒が上がり、幸いに麻痺は殆ど無かったためPTの方のおかげで運動機能は歩けるまでに回復しました。しかし、発語もなく失禁状態で、意思の疎通も殆ど図れません。食欲もありません。しかし意識レヴェルがあがった分、現在1日3回食事のたびに挿入している経鼻チューブへの抵抗も強まり、出血→誤嚥→肺炎の危険性があるからと胃ろう造設を勧められました。 問題は、胃ろう造設手術のための転院、イコール回復期リハビリ病院からの退院となってしまい、回復期リハを継続できなくなる点にあります。 先月までは意識障害でリハビリの指示もまったく入らない状況だったのです。そこから浮上し始めて、まだ2週間ほどなので、せめて脳血管疾患系リハの限度日数である発症から180日までは回復期リハを継続していただきたいのですが、病院ではそんなに長く経鼻チューブを続けられないと言います。病院の説明では、胃ろう造設手術では1週間くらいの入院は必要で、そのためには回復期リハ病院を退院しての転院になり、その後の再入院は不可。他の回復期リハ病院への転院も不可。(ともに発症後2ヶ月を越えているから) 安全に胃ろうを造設して、かつ改善の見込める期間は回復期リハを継続するためには、どうすればよいのでしょうか? まだ180日未満で、リハのゴールに到達したわけでも、プラトーに達してそれ以上の改善の望みがなくなったわけでもないのに、リハビリとは無関係の「胃ろう」の必要性から回復期リハビリを終了しなくてはならないなんて、どうしても納得がいきません。 返信する EYさんへ (Unknown) 2006-09-25 13:51:45 もしあなたの勤める回復期リハ病院が受け入れ可能ならばですが、治療のために急性期病院へ転院しても最初に回復期病棟に入って180日以内であれば戻ってこれますよ?胃瘻造設とその処置がどのくらい続くかはわかりませんが、基本的にはそんなに期間は空かないと思います。一度転院後、また戻ってくるというのが一番良いと思います。 返信する Unknown様 (EY) 2006-09-25 20:31:26 私は、脳梗塞患者の家族です。医療関係職ではありませんので、「もしあなたの勤める回復期リハ病院が」というコメントには???なのですが・・・ 現在の入院先である回復期リハビリテーション専門病院から、「3月以前には、胃ろう造設手術のために急性期病院へ転院して、また戻ってくることができたが、4月の診療報酬改定以後できなくなった」と説明されたので、困っております。胃ろう造設のための入院期間は平均1週間程度だそうで、それだと廃用症候群名目をつけるのも無理だとのことです。 病院の説明が違っているのでしょうか? 厚生労働省にも問い合わせているのですが、まだお返事をいただけておりません。 返信する 当院の対応 (ぽむぽむ) 2006-09-26 00:04:28 EY様へ。私は、地方の療養型リハ病院に勤務するOTですが、一応管理職です。当院の回復期の場合、胃瘻増設になり転院される患者様には最初の回復期病棟に入院された日からカウントして150日以内であれば、受け入れの態勢をとっています。この場合、転院されても診療報酬上は継続入院という扱いをしますので、再入院可能と判断しています。(病状によって180日入院可能な場合もあります。)ただし、早くても1週間ほどの期間ですが、万一長期に渡り転院期間があると再入院できない場合もありますので、確実ではありません。当院では、過去にそのような方がいらっしゃいましたが、当院の療養型への入院をもって、リハサービスを行ってきました。しかし、この打ち切り制度のために今後は療養型病棟の患者様へのリハは行えない状況になりました。お力になれなくて申し訳ありませんが、もう一度入院先の病院とご相談なさったほうが良いかと思います。 返信する ご報告 (EY) 2006-10-10 10:48:52 コメントくださった皆様。 結局、回復期リハ病院在院86日(発症後約120日)で長期療養型病院に転院しました。転院前の最後の1週間ほどで、わずかながら発語があり、またベビーボウロなどをつまんで食べる等の回復が見られ、PTさんやSTさんは「もう少しリハを継続すればもっと行ける」というご意見だったようなのですが、主治医が延長を認めませんでした。回復期リハビリ病院でも、在院3ヶ月で何か変わるのでしょうか? 転院先では発症後180日までは医療療養病棟で一応脳血管リハをしていただけることになり、その後介護療養病棟は移る予定です。(ただし、これまでの週7日のリハから週3日に減ります。)摂食の可能性が出てきたので、胃ろう造設の判断は1ヶ月延期となりました。 返信する 規約違反等の連絡
医療には根拠が強く求められている昨今、今回の期限を設定した医療行政には根拠があるのでしょうか?。
それともマジックナンバーを弄んでいるだけなのでしょうか?。
平成2年改訂で理学療法・作業療法の点数が6ヶ月以内/超で差が付けられました。この6ヶ月という数字は、それまでの常識や二木論文の最終自立度(発症後6ヶ月自立度)から採られたものとされていますが、原典の二木論文では「(自立度に関連する)歩行機能は大体6ヶ月でプラトー(原文ではゴール)に達する」「高齢者では6ヶ月以後に逆に自立度が低下する」と述べ、歩行機能に関しては「6ヶ月以後に5%が変化した」と述べています。また、この頃の上田は、発症6ヶ月でプラトーに達するのは下肢で58%、上肢で27%、手指で31%に過ぎず、プラトーに達する期間も上肢半年~手指1年2ヶ月としています。
この6ヶ月が、平成18年改訂の180日に形を変えたと考えられます。
この脳血管等180日に対して運動器/心大血管150日、呼吸器90日という恣意的な差、また点数の脳血管等/心大血管250点、運動器/呼吸器180点(施設基準1の場合)の恣意的な差は、どこを探しても根拠らしきものは見つかりません。施設基準1の従事者数も脳血管等10人以上、他が2名以上の根拠は、やはり見つかりませんでした。
もう1つ。全身麻酔をかける頭部・胸部・上腹部消化器等の手術において術前の呼吸理学療法が術後無気肺の発生を減らし、生命予後の改善に効果があることが明らかにされていましたが、平成18年改訂において手術前の理学療法などが点数として事実上認められなくなりました。今まで行ってきた医療機関は効果が身にしみているので止めることはないと思いますが、術前呼吸理学療法の導入が遅れた医療機関では残念ながら従前のままでしょう。
脳梗塞で現在回復期リハビリ病院に入院中の患者(82歳)の家族です。
脳梗塞発症から3ヶ月、回復期リハ病院に転院してから2ヶ月です。意識障害が強く、嚥下訓練もできなかったため、ずっと経鼻経管栄養でした。この2週間ほど、ようやく覚醒が上がり、幸いに麻痺は殆ど無かったためPTの方のおかげで運動機能は歩けるまでに回復しました。しかし、発語もなく失禁状態で、意思の疎通も殆ど図れません。食欲もありません。しかし意識レヴェルがあがった分、現在1日3回食事のたびに挿入している経鼻チューブへの抵抗も強まり、出血→誤嚥→肺炎の危険性があるからと胃ろう造設を勧められました。
問題は、胃ろう造設手術のための転院、イコール回復期リハビリ病院からの退院となってしまい、回復期リハを継続できなくなる点にあります。
先月までは意識障害でリハビリの指示もまったく入らない状況だったのです。そこから浮上し始めて、まだ2週間ほどなので、せめて脳血管疾患系リハの限度日数である発症から180日までは回復期リハを継続していただきたいのですが、病院ではそんなに長く経鼻チューブを続けられないと言います。病院の説明では、胃ろう造設手術では1週間くらいの入院は必要で、そのためには回復期リハ病院を退院しての転院になり、その後の再入院は不可。他の回復期リハ病院への転院も不可。(ともに発症後2ヶ月を越えているから)
安全に胃ろうを造設して、かつ改善の見込める期間は回復期リハを継続するためには、どうすればよいのでしょうか?
まだ180日未満で、リハのゴールに到達したわけでも、プラトーに達してそれ以上の改善の望みがなくなったわけでもないのに、リハビリとは無関係の「胃ろう」の必要性から回復期リハビリを終了しなくてはならないなんて、どうしても納得がいきません。
ですが、治療のために急性期病院へ転院しても最初に回復期
病棟に入って180日以内であれば戻ってこれますよ?
胃瘻造設とその処置がどのくらい続くかはわかりませんが、
基本的にはそんなに期間は空かないと思います。
一度転院後、また戻ってくるというのが一番良いと思います。
現在の入院先である回復期リハビリテーション専門病院から、「3月以前には、胃ろう造設手術のために急性期病院へ転院して、また戻ってくることができたが、4月の診療報酬改定以後できなくなった」と説明されたので、困っております。胃ろう造設のための入院期間は平均1週間程度だそうで、それだと廃用症候群名目をつけるのも無理だとのことです。
病院の説明が違っているのでしょうか? 厚生労働省にも問い合わせているのですが、まだお返事をいただけておりません。
私は、地方の療養型リハ病院に勤務するOTですが、一応管理職です。
当院の回復期の場合、胃瘻増設になり転院される患者様には最初の回復期病棟に入院された日からカウントして150日以内であれば、受け入れの態勢をとっています。この場合、転院されても診療報酬上は継続入院という扱いをしますので、再入院可能と判断しています。(病状によって180日入院可能な場合もあります。)
ただし、早くても1週間ほどの期間ですが、万一長期に渡り転院期間があると再入院できない場合もありますので、確実ではありません。
当院では、過去にそのような方がいらっしゃいましたが、当院の療養型への入院をもって、リハサービスを行ってきました。しかし、この打ち切り制度のために今後は療養型病棟の患者様へのリハは行えない状況になりました。
お力になれなくて申し訳ありませんが、もう一度入院先の病院とご相談なさったほうが良いかと思います。
結局、回復期リハ病院在院86日(発症後約120日)で長期療養型病院に転院しました。転院前の最後の1週間ほどで、わずかながら発語があり、またベビーボウロなどをつまんで食べる等の回復が見られ、PTさんやSTさんは「もう少しリハを継続すればもっと行ける」というご意見だったようなのですが、主治医が延長を認めませんでした。回復期リハビリ病院でも、在院3ヶ月で何か変わるのでしょうか?
転院先では発症後180日までは医療療養病棟で一応脳血管リハをしていただけることになり、その後介護療養病棟は移る予定です。(ただし、これまでの週7日のリハから週3日に減ります。)摂食の可能性が出てきたので、胃ろう造設の判断は1ヶ月延期となりました。