CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

『筋緊張』という用語について

2005-11-04 08:17:10 | リハビリ
『筋緊張』という用語の納得できる定義を見たことがない。
そういう私も、脳卒中の機能評価SIAS(Stroke Impairment Assessment Set)を開発する中で、特に無批判に『筋緊張』という項目を作ってしまった。他動的な運動に対する抵抗を評価する、と定義されているので、これはこれで問題は少ないと思われるが、どうも釈然としない。
伸張反射の亢進もその他の反射亢進も痙縮も固縮も随意的抵抗もgegenhaltenも拮抗筋同時収縮もstiffnessもviscosityも、全部、区別なく『筋緊張』と呼んでいる医師や療法士が多い。しかも、『筋緊張』が亢進するような動作や治療は避けるべき、という根拠なき『暗黙の了解』に支配されている人が多い。
教養をもち、『無知の知』という謙虚さをもって、患者さんと向き合い、医学研究を進めて欲しいと思う。

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1 コメント

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Unknown (ぷろPT)
2005-11-06 23:14:01
筋緊張、随意性、支持性など本当に言葉が乱れていることは痛感します。ボバース法の研修会では、「筋などの軟部組織堅さ、伸張性の低下を非神経性の要因」などと平気で言っています。さすがの私も「こりゃだめだ」と思いました。先生の仰るとおりで、リハは言葉がでたらめに使われている非科学的な分野なんですね。心してゆきたいと思います。
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