CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

リハビリ科非専門医がリハビリ医療を支えている

2006-03-24 12:20:22 | リハビリ
私達はリハビリ科専門医の育成を大きな目標にかかえています。しかし、だからと言って、独善的に「リハビリテーション科専門医だけがリハビリ医療を支えている」という意見には反対です。

正確な統計はありませんが、非専門医が運営している回復期リハビリ病棟が半数より多いことは確実です。おそらく8割くらいではないでしょうか?

リハビリ科専門医が増えにくい理由は種々あります。初学者には本当に勉強しにくいことや、浅く広くというより、ある意味では「深く広く」知らなければならないことなどだと思います。

しかし、最大の原因は、専門医試験の『難しさ』より『受け難さ』にあるのではないでしょうか?

私自身が口頭試問の試験を受けた印象では、本当に厳しく追求され、詰問されるようでした。30歳も過ぎてから、二度と受けたくない試験だと思ったものです。

その後、受験された先生のお話を聞いても、50歳を過ぎて30症例をレポートし、自分なりにリハビリ医療を支えているつもりで試験を受けたのに、自分より若い試験官から本当に厳しく質問攻めにあったとのことでした。その先生はあいにく不合格になったそうですが、そのときのトラウマで、もう二度と受けたくない、とおっしゃっています。

せっかく、いろいろな経緯を経て、リハビリ医療にたどりつき、真面目に勉強しても、落第は落第なのかもしれません。私は、安易に合格させろ、と言っているのではありません。

しかし、少なくとも試験官の方も、それなりのキャリアの医師に対する礼儀や尊敬の念は必要ではないでしょうか? それより何より、何をどう勉強すれば合格するのか、何が足りなかったから不合格なのか、が一切わからない、という事実は重大です。

これでは、専門医を増やそうと思っても、増えるはずがありません。

私達CRASEEDは、専門医に合格するための教育法をいろいろと考えています。それと同時に、専門医でない先生方にも、種々のサポートを考えたいと思います。


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